「男性のほうが筋肉をつけやすい」というイメージを持っている女性は多いのではないでしょうか? たしかに、男性ホルモンのひとつである「テストステロン」の量が多いと、筋肉が成長しやすいといわれています。※1※2 とはいえ、テストステロンは男性のみが持つホルモンではありませんし、女性も運動・食事にこだわれば美しい筋肉をつけることができます。
そこで今回は、女性向けに「美しい筋肉をつけるための運動・食事」について解説します。具体的な筋トレのやり方のほか、積極的に摂るべき栄養素・おすすめの食事メニューもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
健康・ボディメイクに効果的!美しい筋肉をつける3つのメリット
そもそも、女性が筋肉をつける、美しい筋肉をつけることにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
基礎代謝が高まる
筋力トレーニングを通して筋肉をつけると、それに伴って基礎代謝が高まります。※3※4 基礎代謝が上がれば消費カロリー量も増加するため、結果として太りにくく痩せやすい身体になるのです。※5 実際に、筋肉1kgあたりの消費カロリーは約13kcalといわれていることからも、筋トレをし筋肉が増えるほど「摂取カロリー<消費カロリー」を実現しやすくなるとわかります。※4
こり・むくみ・冷えを改善できる
女性の身体についてのお悩み代表といえば、身体のこり・むくみ・冷え。これらを改善できることも、筋肉をつけるメリットのひとつです。なぜなら、こりやむくみ、冷えの主な原因は「血行不良」であるため。※6※7※8 筋トレを行って筋肉を刺激し増加させれば、血行が促進されて体温が高くなるので、結果として身体のこり・むくみ・冷えを改善することができます。※9
きれいな姿勢をキープできる
大腿四頭筋や大臀筋、腹筋群・背筋群を鍛えると、きれいな姿勢(立位)をキープしやすくなります。※10 これらの筋肉は加齢とともに衰えやすいことから、鍛えずにいると姿勢がどんどん悪くなる可能性があります。そのため、歳を重ねてもシャキッとしたきれいな姿勢でいるには、筋トレをして筋肉をつけることが不可欠といえます。
なお、筋肉をつけることは「ボディメイク」にも効果的です。詳しくは以下の記事で解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
ボディメイクとは?ダイエットとの違いから、初心者女性のための成功のコツまで!
自宅で手軽に取り組める!美しい筋肉をつける運動・筋トレ
では、実際に女性が美しい筋肉をつけるにはどのような運動に取り組めばよいのでしょうか? 以下にて、おすすめの筋力トレーニングを3つご紹介するので、ぜひ実践してみてください。
おすすめの筋力トレーニング3選
数ある筋トレの中でも、美しい筋肉をつけるなら「スクワット」「クランチ」「プランク」を行うのがおすすめです。
スクワット
スクワットは、筋トレの中でも日常動作の基盤となる下半身の筋肉(大腿四頭筋・大臀筋など)を鍛えられる自重トレーニング。ヒップアップ・脚痩せの効果が期待できるため、女性にはとくにおすすめです。
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【やり方】
- 足を肩幅より少し大きく開く
- つま先の向きを少し外側に向ける
- 膝もつま先の向きとそろえる
- お尻を後ろに引くようなイメージで、膝を曲げて身体を下げる (これを10回×3セット行う)
スクワットを行う際は、お尻を後ろに引きすぎたり膝が前に出たりしないよう注意しましょう。下半身の筋肉を刺激できなくなるほか、腰に負担がかかってしまう可能性があります。
クランチ
クランチは、お腹の筋肉をつけるのに効果的な自重トレーニング。ウエストの引き締め効果が期待できるため、ぽっこりお腹にお悩みの方にとくにおすすめです。
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【やり方】
- 仰向けに寝て、足を上げる
- 骨盤の上に膝がくるよう足を曲げる(このとき足の角度を90度にする)
- 頭の後ろで手を組み、下半身がブレないよう意識しながら上体を起こす (これを10回×3セット行う)
クランチを行う際は、上体を起こしすぎないことが大切です。腰まで浮かせてしまうとお腹の筋肉をつけられなくなるため、肩甲骨あたりまでを起こすよう意識しましょう。
プランク
プランクは、お腹からお尻にかけての筋肉を刺激できる自重トレーニング。ウエストとヒップの引き締め効果が期待できるため、下半身が気になる方にとくにおすすめといえます。
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【やり方】
- うつ伏せになり、肩の真下に肘がくるよう手をつく
- 膝から下とつま先に力を入れて、身体を持ち上げる(このときお尻が上がらないよう注意する)
- お腹の筋肉を使っていることを意識しつつ、頭からかかとまでが斜め一直線になるようキープする(これを30秒×3セット行う)
プランクを行う際は、身体を斜め一直線でキープすることが大切です。お尻が上がるとアプローチしたい筋肉を刺激できなくなるので、十分に注意しましょう。
なお、おすすめの筋トレはほかにもあり、詳しくは以下の記事でご紹介しています。ぜひあわせてチェックしてみてください。
宅トレでダイエット!おすすめのトレーニング10選と食事のポイント
自分に合った筋力トレーニングを選ぶには?
それぞれの筋トレによって、鍛えられる筋肉は異なります。そのため、自分に合った筋トレを選ぶには「自分はどこを鍛えたいか」「どの筋肉をつけたいか」を明確にすることが大切です。たとえば、下半身の筋肉を鍛えたいならスクワット・プランク、お腹の筋肉をつけたいのならクランチに取り組むのがベストです。
自宅で手軽に取り組める!美しい筋肉をつける運動・筋トレ まとめ
- 下半身の筋肉をつけるなら「スクワット」「プランク」がおすすめ
- お腹の筋肉をつけるなら「クランチ」がおすすめ
- 自分に合った筋力トレーニングを選ぶには、どこを鍛えたいか・どの筋肉をつけたいか明確にする
栄養バランスに気を配ろう!美しい筋肉をつける食事
美しい筋肉をつけるには、運動だけでなく食事にもこだわることが大切です。
積極的に摂りたい5つの栄養素
大前提として、筋肉をつけるためには「五大栄養素」をバランスよく摂取する必要があります。なぜなら、五大栄養素は筋肉づくりのほか、筋肉をつけるための運動・筋トレをサポートする栄養素であるためです。
五大栄養素 | 特徴 |
---|---|
タンパク質 | 筋肉を構成する栄養素。※11 積極的に摂ることで筋肉をつけやすくなる。 |
炭水化物 | エネルギー源となる栄養素。瞬発・持久的な運動をする上で重要とされている。※12 |
脂質 | エネルギー源となる栄養素。※13 脂質に含まれる成分「不飽和脂肪酸(一価不飽和脂肪酸)」には、トレーニングの効果を最大化させる作用がある。※14 |
ビタミン | 身体機能を正常に保つ作用を持つ栄養素。※15 とくにビタミンDは筋力・筋量の低下を防ぐ効果が期待できることから、積極的に摂取したほうがよい。※16 |
ミネラル | 筋力を維持する栄養素。※17 不足すると筋トレの効果を十分に得づらくなる。 |
なお、五大栄養素のさらに詳しい特徴や筋トレと食事の関係性については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせて読んでみてください。
筋トレ中は食事にもこだわらないと意味がない!?摂取すべき栄養素とおすすめの食品・メニュー
タンパク質を摂るなら「プロテイン」がおすすめ
五大栄養素のうち、筋肉をつける上でとくに重要なのはタンパク質です。普段の食事を通して摂取することもできますが、プロテイン(栄養補助食品)を活用すればより手軽に補うことができます。
ソイプロテイン
ソイプロテインは、大豆を原料としたプロテイン(栄養補助食品)です。※18 栄養素の吸収が穏やかなのが特徴で、朝食の際や運動後に摂取するのが望ましいといわれています。※18
ホエイプロテイン
ホエイプロテインは、牛乳を原料としたプロテイン(栄養補助食品)。※18 ソイプロテインとは違い、栄養素の吸収が速いのが特徴です。※18 運動後に摂取すると効率よくタンパク質を補えます。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインは、ホエイプロテインと同じく牛乳を原料としたプロテイン(栄養補助食品)。※18 栄養素の吸収が穏やかでタンパク質を長く身体に届けられるため、1日の終わりである就寝前に摂取するのがベストです。※18
なお、プロテインの概要やメリットについては以下の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。
おすすめの食事メニュー
五大栄養素をバランスよく摂取するには、和食がおすすめです。とくに、前菜・副菜・主菜がそろった「定食」は栄養バランスが偏りづらいので、筋肉づくりに効果的といえます。 もし、自炊するのが難しくコンビニの商品で食事を済ませる場合は、タンパク質が豊富な「サラダチキン」のほか、海藻を使用したサラダ、野菜がたっぷり入ったスープなどを選びましょう。余分なカロリーの摂取を防げるため、効率よく筋肉をつけられます。
なお、朝・昼・夜の3食別のおすすめメニューについては、以下の記事で解説しています。甘いもの・デザートのおすすめもご紹介しているので、ぜひあわせてご覧ください。
ダイエット中に最適な食事メニューとは?朝・昼・夜に分けてご紹介
栄養バランスに気を配ろう!美しい筋肉をつける食事 まとめ
- 美しい筋肉をつけるためには、「五大栄養素」をバランスよく摂取する必要がある
- タンパク質を摂取するなら、プロテイン(栄養補助食品)を活用するのもあり
- 五大栄養素を食事で補う場合は、和定食を選ぶのがベスト
運動と食事にこだわって美しい筋肉をつけよう
「女性だから筋肉がつかない」ということはありません。普段からこまめに運動・筋トレをしたり、五大栄養素にこだわった食事を摂ったりすれば、女性もきれいな筋肉をつけることができます。今回ご紹介した筋力トレーニング、そして食事メニューを参考に、自分のペースで筋肉づくりを行ってみてください。
なお、24/7Workout(24/7ワークアウト)ではカウンセリングを行い、一人ひとりに合ったトレーニングメニューで筋肉づくりをサポートします。また、3食しっかり摂る食生活を軸にしつつ、目標に沿った食事指導も行います。「ひとりで理想の身体を目指せるか不安」という方は、どうぞお気軽に無料カウンセリングへお越しください。
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参照文献
※1 相澤 勝治(専修大学スポーツ研究所).性ホルモンと骨格筋.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/65/1/65_45/_pdf/-char/ja(参照 2021年5月28日)
※2 相澤 勝治(筑波大学大学院人間総合科学研究科).運動による新たな性ホルモン合成経路.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/57/1/57_1_38/_pdf/-char/ja(参照 2021年5月28日)
※3 e-ヘルスネット.筋力・筋持久力.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html(参照 2021年5月28日)
※4 田中 喜代次,中田 由夫.減量しながら筋肉量および基礎代謝量を高めることは可能か?.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/66/3/66_209/_pdf(参照 2021年5月28日)
※5 e-ヘルスネット.身体活動とエネルギー代謝.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-003.html(参照 2021年5月28日)
※6 独立行政法人 労働者健康安全機構 関西ろうさい病院 日本医療機能評価機構認定病院.肩こりすっきり!①~原因と予防~.https://www.kansaih.johas.go.jp/blog/2139.html(参照 2021年5月28日)
※7 こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト.ストレッチ5 足がむくんだ.https://kokoro.mhlw.go.jp/ps/tokyo_stretch_05.html(参照 2021年5月28日)
※8 山王丸靖子 秋山隆 沼尻幸彦 寺尾哲 和田政裕.若年女性の冷えと食および生活習慣との関連.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/26/4/26_197/_pdf(参照 2021年5月28日)
※9 COOL CHOICE.運動不足を解消!プロが伝授する血行促進運動で心身を快適に.https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaiteki/topics/20201211.html(参照 2021年5月28日)
※10 e-ヘルスネット.QOLの維持・向上に大切な筋肉は?.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-002.html(参照 2021年5月28日)
※11 e-ヘルスネット.たんぱく質.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html(参照 2021年5月28日)
※12 JAPAN SPORT COUNCIL.炭水化物.https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/study/sports_nutrition/tabid/1481/Default.aspx(参照 2021年5月28日)
※13 内閣府 食品安全委員会.【読み物版】生活の中の食品安全−脂質との付き合い方−その1 平成30年6月15日配信.https://www.fsc.go.jp/e-mailmagazine/mailmagazine_h3006_r1.html(参照 2021年5月28日)
※14 e-ヘルスネット.不飽和脂肪酸.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-031.html(参照 2021年5月28日)
※15 e-ヘルスネット.ビタミン.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html(参照 2021年5月28日)
※16 京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授 亀井 康富.ビタミンDは筋肉の萎縮を抑制し、高齢者のサルコペニアを予防・改善する.https://nutrition.life.kpu.ac.jp/wp-content/uploads/2020/05/%E4%BA%80%E4%BA%95%E5%85%88%E7%94%9F%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%BA%9C%E7%AB%8B%E5%A4%A7%E5%AD%A63_0323.pdf(参照 2021年5月28日)
※17 国立循環器病研究センター病院.栄養に関する基礎知識.http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/diet/diet01.html(参照 2021年5月28日)
※18 JAPAN SPORT COUNCIL.プロテインサプリメント.https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/study/sports_nutrition/tabid/1497/Default.aspx(参照 2021年5月28日)