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筋トレとアルコールの関係性とは?飲酒が身体に与える影響を解説

目次

汗をかいたあとのお酒は格別。あまりのおいしさに、筋トレ期間中であってもついアルコールに手が伸びてしまうこともあるかもしれません。しかし、筋トレ期間中の飲酒はあまり望ましくないのが事実。もし飲むのであれば、お酒の量とタイミング、種類に気を配る必要があります。

そこで今回は、筋トレとアルコールの関係にフォーカスし、身体や筋肉に与える影響や、筋トレ期間中に飲酒する際のポイントについて解説します。さらに、もし飲酒するなら積極的に選んでほしい3つのアルコールもご紹介しているので、ぜひご参考ください。

筋トレ期間に飲酒はNG?!アルコールが身体に与える影響

筋トレ期間に飲酒することが好ましくない理由には、どのような点があるのでしょうか。アルコールが身体に与える影響について、以下で3つ解説します。

アルコールは筋肉を分解する

飲酒すると、ストレスホルモンの一種である「コルチゾール」が分泌されます。※1※2 コルチゾールには「筋肉を分解する作用」があるため、アルコールを摂取すればするほど筋肉量が減り、筋トレの効果を満足に感じられなくなってしまうのです。過度な飲酒を長く続けているとコルチゾールの分泌量は増加するといわれているため、筋トレ中は飲酒を控えるのが望ましいといえます。※2

アルコールは筋力・筋肉量の増加を抑制する

慢性的な飲酒は、男性ホルモンの一種である「テストステロン」の減少を招くといわれています。※3 テストステロンは「筋肉の成長を促す作用」を持っているため、飲酒によってその量が減ると筋力の向上・筋肉量の増加が抑制されてしまうのです。※3 そうなれば、筋トレによる効果を得づらくなってしまうので、運動に集中している期間の飲酒は最小限にしましょう。※3

アルコールは体脂肪の蓄積を促す

アルコールは1gあたり7kcalのエネルギー源であるうえに、食欲を高める作用も持ち合わせています。そのため、飲酒すればするほど体脂肪の蓄積が助長されてしまうのです。※4 また、過度に飲酒すると体脂肪の大部分を占める「中性脂肪」が増加することもわかっています。※4※5 肥満はもちろん、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病を引き起こす可能性があり、そうなると筋トレどころではありません。健康的な身体で筋トレを行うためにも、節度を守って飲酒しましょう。※5※6

筋トレ期間に飲酒はNG?!アルコールが身体に与える影響 まとめ

  • 筋肉を分解する作用を持つ「コルチゾール」が分泌され、筋トレの効果を感じづらくなる
  • 筋肉の成長を促す作用を持つ「テストステロン」が減少し、筋力・筋肉量の増加が抑制される
  • アルコールには食欲を高める作用があるため、体脂肪の蓄積が助長される

押さえておこう!筋トレ期間中に飲酒する際の3つのポイント

筋トレ期間中であっても、がんばったご褒美としてお酒を楽しむこともあるかもしれません。その際は、以下の3つのポイントを留意することが大切です。

飲み過ぎに注意する

上述したように、お酒を飲み過ぎると中性脂肪が増加し、肥満を引き起こす可能性があります。そのため、筋トレ期間中はとくに「節度ある適度な飲酒」を心がけることが大切です。具体的には、厚生労働省が「1日あたりの純アルコール量 約20g程度」と発表しています。※7 わかりやすくいうと、焼酎なら約0.5合、ブランデー・ウイスキー(ダブル)なら1杯が約20gに相当するため、飲酒する際はこの量を目安にしましょう。※7※8

筋トレの休息日に飲むようにする

筋トレの前後にアルコールを摂取するのは望ましくありません。なぜなら、筋トレ前にお酒を飲むと不整脈や血圧変動を起こす可能性があり、非常に危険なためです。※8 反対に、筋トレ後に飲酒するとアルコールがすぐに吸収されて酔いやすくなります。※9 また、筋トレ後は筋肉の合成が高まる大切な時間です。アルコールを摂取するとスムーズに合成できなくなり、筋トレの効果を最大限に得られなくなる可能性があります。※10 そのため、筋トレ期間中に飲酒するなら「休息日」を選ぶようにしましょう。

BCAAを摂取する

筋トレ期間中にお酒を飲む場合は、あわせて「BCAA(分岐鎖アミノ酸)」を摂取するのがおすすめです。BCAAは、筋肉の分解を阻止する作用があるほか、筋肉の保持・増量にもよい影響をもたらします。※11 つまり積極的に摂取すれば、上述したようなアルコールによる筋肉への影響をカバーしやすくなるのです。BCAAは牛肉や鶏肉、まぐろの赤身、卵、牛乳に多く含まれているため、これらを普段の食事で積極的に摂るようにしましょう。※11

押さえておこう!筋トレ期間中に飲酒する際の3つのポイント まとめ

  • 焼酎なら約0.5合、ブランデー・ウイスキー(ダブル)なら1杯を目安に飲むのがよい
  • 筋トレの前後は飲酒に適していないため、飲むなら休息日を選ぶのがよい
  • お酒を飲む際に「BCAA(分岐鎖アミノ酸)」を摂取すると、筋肉の分解を阻止できる

もし筋トレ期間中に飲むならコレ!おすすめの3つのアルコール

もし、筋トレ期間中にお酒を飲むなら焼酎やブランデー、ウイスキーなどの「蒸留酒」を選ぶのがおすすめです。なぜなら、蒸留酒は、糖質を含んでいないため※12 飲んでも肥満につながりにくいので、筋トレの効果を最大化しやすくなります。ただし、アルコールにも一定数のカロリーはありますし、飲み過ぎると身体に悪影響を及ぼすため、節度を守って量を調整することが大切です。

焼酎

上述したように、焼酎には糖質が含まれていません。芋焼酎や栗焼酎を飲むとほのかに甘みを感じることがありますが、これは芋・栗の本来の甘みであって糖質ではないのです。また、焼酎を飲むことは脳梗塞や心筋梗塞の予防につながるといわれています。※13 そのため、適量であれば筋トレ期間中に飲んでも問題はなく、むしろ健康へアプローチできると考えられます。

ブランデー

ブランデーは糖質を含まないので、数あるお酒の中でもカロリーが低めです。また、水や炭酸水で割る分には追加でカロリーが増えることもないため、肥満につながる心配もありません。ただし、糖質を多く含む清涼飲料水(ジンジャーエールなど)で割るとカロリーが高くなるため、注意が必要です。筋トレ期間中に飲むなら、ロックか水割り・炭酸水割りにするようにしましょう。

ウイスキー

ウイスキー(100g)のカロリーは237kcalであり、ビール(100g)の40kcalと比較すると高いことがわかります。※14 一見すると筋トレの効果を無駄にしてしまいそうですが、ウイスキーはアルコール度数が高めなので、ビールに比べて一度に多く飲むことがほぼありません。また、焼酎・ブランデーと同様に糖質を含んでいないため、適量なら筋トレ期間中も気兼ねなく味わえます。

【+α】糖質ゼロを謳ったお酒はアリ?

「糖質ゼロのビールやチューハイなら、筋トレ期間中に飲んでも問題ないか?」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。結論からいうと、商品によっては微量の糖質を含んでいることがあるため、一切問題ないと言い切ることはできません。※15 また、上述したようにアルコールにも一定数のカロリーがあるので、糖質ゼロだからといって飲み過ぎるのは禁物です。栄養成分表示に目を通し、節度を守って飲むようにしましょう。

筋トレ期間中はタンパク質を摂取!おすすめは「プロテイン」

筋トレ期間中は、お酒の代わりに「プロテイン」を飲むことをおすすめします。なぜなら、筋トレ後に飲酒すると筋肉がうまく合成されなくなるためです。具体的には、プロテインだけを飲んだ場合に比べて、筋肉の合成率が24%も減少することがわかっています。※10 そのため、筋トレ期間中は、アルコールではなく「プロテイン」を飲む習慣をつけることが大切です。トレーニングを終えたあとにプロテインを飲めば、効率よく筋肉を増大できるので、筋トレの効果を最大化しやすくなります。※16

アルコールと上手に付き合って筋トレの効果を最大化しよう

筋トレの効果を最大限に得るには、食生活にもこだわることが大切です。しかし、その際に「アルコール」を見落としている方は意外と多いもの。筋トレ期間中も普段どおり飲酒していると、筋肉に悪影響が及んでいたり脂肪が蓄積していたりする可能性があります。せっかくの筋トレを無駄にしないためにも、今回ご紹介したポイントとお酒の種類は必ず押さえておきましょう。

もし、「筋トレ期間中の飲酒を自分で管理できる自信がない」「筋トレを継続できるか不安」という方がいれば、ぜひ24/7Workoutをご利用ください。筋トレの知識に長けたプロのトレーナーが、マンツーマンでサポートします。トレーニングはもちろん、食事面に関するアドバイスも行っているため、食生活の見直しもあわせて行えます。どうぞお気軽に無料カウンセリングにお越しください。

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参照文献

※1 独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所.ストレスホルモンを測る.
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2016/87-column-2.html (参照 2021年3月4日)

※2 工藤 明 高瀬 肇 片貝 宏.アルコール多飲者はICUでせん妄状態を起こしやすいのか?.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsicm/18/3/18_3_355/_pdf(参照 2021年3月4日)

※3 筑波大学 陸上競技研究所.飲酒は筋肉を破壊する?.
http://rikujo.taiiku.tsukuba.ac.jp/column/2016/69.html(参照 2021年3月4日)

※4 厚生労働科学研究.正しいお酒との付き合い方〜そんなに飲んでも大丈夫?〜.
https://kurihama.hosp.go.jp/research/pdf/kaijo_1.pdf(参照 2021年3月4日)

※5 e-ヘルスネット.中性脂肪 / トリグリセリド.
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-045.html(参照 2021年3月4日)

※6 e-ヘルスネット.生活習慣病.
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-040.html(参照 2021年3月4日)

※7 厚生労働省.5 アルコール.
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/pdf/b5.pdf(参照 2021年3月4日)

※8 e-ヘルスネット.飲酒のガイドライン.
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-03-003.html(参照 2021年3月4日)

※9 定期航空協会・一般財団法人航空医学研究センター.飲酒に関する基礎教育資料.
https://www.mlit.go.jp/common/001283559.pdf(参照 2021年3月4日)

※10 Evelyn B Parr,Donny M Camera,José L Areta,Louise M Burke,Stuart M Phillips,John A Hawley,Vernon G Coffey.Alcohol ingestion impairs maximal post-exercise rates of myofibrillar protein synthesis following a single bout of concurrent training.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24533082/(参照 2021年3月4日)

※11 独立行政法人 環境再生保全機構.筋肉量を増やすために必要な栄養素「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」.
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/49/medical/medical05.html(参照 2021年3月4日)

※12 公益社団法人 福岡県薬剤師会.質疑応答 糖尿病患者の食事指導で、蒸留酒は糖質を含まないので飲んでも良いか?(薬局).
https://www.fpa.or.jp/johocenter/yakuji-main/_1635.html?mode=0&classId=0&blockId=39337&dbMode=article&searchTitle=%E8%92%B8%E7%95%99%E9%85%92&searchClassId=-1&searchAbstract=&searchSelectKeyword=&searchKeyword=&searchMainText=(参照 2021年3月4日)

※13 日本貿易振興機構 JETRO.本格焼酎.
https://www.jetro.go.jp/agriportal/pickup/shochu.html(参照 2021年3月4日)

※14 文部科学省.食品成分データベース.
https://fooddb.mext.go.jp/index.pl(参照 2021年3月4日)

※15 国立健康・栄養研究所.嗜好品(酒・間食)「糖質ゼロ」のビールやチューハイだったら、たくさん飲んでもエネルギーは抑えられますか?.
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/center/q_ma2.html(参照 2021年3月4日)

※16 公益財団法人 日本オリンピック委員会.プロテインの効果的な使い方.
https://www.joc.or.jp/column/playersupport/athletemeal/2005110402.html(参照 2021年3月4日)

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