皆さんは「HIIT(ヒット)」をご存じでしょうか? HIITとは高強度のインターバルトレーニングのことで、短時間行うだけで脂肪燃焼効果が期待できるといわれています。
今回は、そんなHIITの概要とともに、メリット・デメリットや具体的なトレーニング方法についてご紹介します。正しい知識を押さえて、健康的に理想の身体を目指しましょう。
今話題のHIITとは
HIITとは、上述したとおり「高強度インターバルトレーニング(High-Intensity Interval Training)」のことを指し、「強度の高い運動を短期から長期にわたって休息を交えながら複数回繰り返すこと」と定義されています。※1 その特徴は、持久走よりも少ないトレーニング時間・運動量で、持久走よりも高い運動効果を得られるという点です。※2
では、そんなHIITのメリット・デメリットにはどのような点があげられるのでしょうか。
なぜ短時間で痩せる?HIITのメリット
HIITのメリットは「短時間で痩身効果が期待できる」という点です。というのも、HIITをはじめとする間欠的な運動は、無酸素運動と有酸素運動、両方の運動効果を実感できるといわれています。※3
無酸素運動は筋肉量の維持・増加が期待できる運動であり、筋肉量が増えればその分基礎代謝も上がるので、太りづらく痩せやすい身体に近づけることが可能です。※4※5 一方有酸素運動では、体内の脂肪を分解しエネルギーとして利用するので、脂肪燃焼効果が期待できます。※6
これらの特徴から、有酸素運動と無酸素運動を合わせて行うこと(両方の運動効果を同時に得ること)は、ダイエットに有効だとわかります。※7
つまり、HIITは「短時間で理想の身体を目指したい」という方におすすめのトレーニングなのです。
ただし、注意点として押さえておきたいこともあります。それは「短時間で急激に痩せると身体へ大きな負担を与える可能性がある」ということです。※8 本来、運動は適度に行って習慣化することが重要です。そのため、HIITを実践する際は体調面への配慮を忘れないようにしましょう。
HIITのデメリット
HIITでは強度の高い運動を行うため、身体に大きな負担がかかることが予想できます。そのため、体調が優れない方はもちろん、身体を痛めている方や持病を患っている方は避けるのが無難です。仮にベストコンディションでHIITに取り組むにしても、必ず前もってストレッチを行うことが大切です。
高強度なトレーニングだからこそ、誰でも気軽に取り組めるわけではないのがHIITのデメリットといえます。※2
今話題のHIITとは まとめ
- HIITとは、高強度インターバルトレーニング(High-Intensity Interval Training)のこと
- HIITのメリットは「短期間で痩身効果が期待できる」という点
- HIITのデメリットは「誰でも気軽に取り組めるわけではない」という点
HIITのトレーニング方法
繰り返しになりますが、HIITは数十秒のトレーニングと休息を繰り返す運動です。効果を最大限に引き出すためには、集中して全力で数十秒のトレーニングに取り組む必要があります。では、このトレーニングのメニューには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
具体的なトレーニングメニュー4つをご紹介
HIITのトレーニングメニューには、たとえば以下の4つがあげられます。秒数や回数はあくまでも目安なので疲労感や体調と相談しつつ、ベストな時間・回数配分で取り組んでください。
スクワット・ランジスクワット・ダンベルデッドリフト・ジャンプスクワット
スクワットとランジスクワット、ダンベルデッドリフト、ジャンプスクワットを20回行い、合間に30秒の休憩を挟むトレーニングメニューです。全身をくまなく動かす運動が続くので、クリアするには「HIITを通して痩せる」という強い意思が欠かせません。一通り終えたころには、体内の脂肪が燃焼されているはずです。
詳しいトレーニング方法はこちらから(※公式Instagramに移動します)
ワイドスクワット・ランジスクワット・プッシュアップ・プランク・クランチ
ワイドスクワットとランジスクワット、プッシュアップ、プランク、クランチを30秒間行ったあと20秒間休憩する、という一連の流れを1セットとし、これを2セット行うトレーニングメニューです。一通り終えるまでの時間は8分と短時間ながらも、上述したメニューと同じく脂肪燃焼効果が期待できます。
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スクワット・クロスジャンプ・ショルダープレス・サイドレイズ
スクワットとクロスジャンプ、ショルダープレス、サイドレイズを30秒間行ったあと、30秒間休憩するトレーニングメニューです。ショルダープレスの際にダンベルを使用しますが、手元にない場合はペットボトルでもOKです。基本的には1セットで問題ないですが、余裕がある場合は回数を増やしていきましょう。
詳しいトレーニング方法はこちらから(※公式Instagramに移動します)
スクワット・サイドスクワット・ジャンプスクワット・ジャンププランジ
スクワットとサイドスクワット、ジャンプスクワット、ジャンププランジを20秒間行ったあと10秒間休憩する、という一連の流れを1セットとし、これを2セット行うトレーニングメニューです。主に下半身への効果が期待できます。内容は濃いものの、時間にすると計4分のトレーニングなので、忙しい方も気軽に取り組めます。
詳しいトレーニング方法はこちらから(※公式Instagramに移動します)
HIITで短時間ダイエットをする場所は?
HIITに取り組む際は、場所選びにこだわることが大切です。というのも、たとえば自宅とパーソナルトレーニングジムでは環境が大きく異なります。自分ひとりで集中して行いたいのか、ある程度設備が整っていてほしいのか、それともトレーナーのサポートが必要なのか、自分に問いながら適切な場所を選び、トレーニングに励みましょう。
自宅でトレーニングする場合
「費用をかけずにトレーニングしたい」「自分のペースで運動したい」という方には、自宅がおすすめです。HIITに取り組むうえで費用もほとんどかかりませんし、自分ひとりでトレーニングに励めるので、マイペースに進めていくことができます。
ただし、自宅でトレーニングすることには、モチベーションのキープが難しいという弱点もあります。ひとりだからこそ自分につい甘くなってしまい、トレーニングが続かない可能性があるのです。自宅でHIITに取り組む際は、あらかじめ目標を決めて、その達成に向けたスケジュールを立てることが大切です。そうすれば、ひとりでも計画的にトレーニングを進めることができます。
なお、自宅でダイエットする際のポイントは以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ合わせて読んでみてください。
お家でダイエット!家の中でできるトレーニングと食事のポイントを解説
フィットネスジムでトレーニングする場合
「本格的にダイエットに取り組みたい」という方には、フィットネスジムがおすすめです。トレーニングに必要な機器が揃っているほか、自分と同じく運動に励んでいる方が大勢いるので、高いモチベーションをキープしたままHIITに取り組めます。
ただし、フィットネスジムを選ぶ場合は利用料金が発生します。また、ジムに通う時間と労力も必要になります。「わざわざジムまで行くのは面倒だな」と感じて通わなくなってしまっては元も子もないので、自宅や職場、最寄駅の近くにあるフィットネスジムを選ぶなど、工夫を取り入れることが大切です。
パーソナルトレーニングジムでトレーニングする場合
「ひとりでトレーニングするのは不安」「HIITを絶対に成功させたい」という方には、パーソナルトレーニングジムがおすすめです。専門的な知識・技術に長けたプロのトレーナーからマンツーマンで指導を受けられるので、効率よく理想の身体を目指せます。
さらに、パーソナルトレーニングジムの中には、食事指導まで対応してくれるところもあります。運動面だけでなく食事面でもサポートしてもらえるので、身体の中からダイエットにアプローチすることが可能です。
そんなパーソナルトレーニングジムの弱点は、利用料金が比較的高額という点です。たしかにリーズナブルとはいえませんが、その分プロのトレーナーと有意義なトレーニングを行えます。そのため、本気でダイエットに取り組みたい、短期間で成果を出したい場合におすすめです。
HIITのトレーニング方法 まとめ
- HIITは、数十秒のトレーニングと休息を繰り返す間欠運動
- その具体的なトレーニングメニューは多種多様だが、どれも脂肪燃焼効果が期待できる
- HIITを行う場所は、主に「自宅」「フィットネスジム」「パーソナルトレーニングジム」の3つ
HIITを実践して理想の身体を手に入れよう!
HIITは、全力運動と短時間休息を組み合わせたトレーニング方法です。身体への負荷が強い分、短期間での痩身効果が見込めます。ただし、だからといって無理に行うのは禁物です。運動強度の高いトレーニングは身体への負担が伴う可能性があるので、体調面や疲労度を考慮しながら無理のない範囲で取り組むようにしましょう。
24/7Workoutでは、2ヶ月で理想の身体に近づくよう、プロのトレーナーがマンツーマンでダイエットをサポートします。「知識・経験がないからひとりだと不安」「食事面も管理してほしい」という方は、この機会にぜひ24/7WorkoutでHIITに挑戦してみてください。
参考文献
※1 日本音響学会誌 76 巻 2 号(2020).タバタトレーニング——エネルギー論的に最も有効なトレーニング方法—.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/76/2/76_117/_pdf(参照 2020年12月18日)
※2 筑波大学 陸上競技研究室.高強度インターバルトレーニング(HIT).http://rikujo.taiiku.tsukuba.ac.jp/column/2014/15.html(参照 2020年12月18日)
※3 立命館大学.タバタ トレーニングとは?.http://www.ritsumei.ac.jp/rs/category/tokushu/151106/(参照 2020年12月18日)
※4 独立行政法人 労働者健康安全機構 関西ろうさい病院.運動と効果.https://www.kansaih.johas.go.jp/blog/10211.html(参照 2020年12月18日)
※5 e-ヘルスネット.基礎代謝量.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-019.html(参照 2020年12月18日)
※6 e-ヘルスネット.エアロビクス / 有酸素性運動.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html(参照 2020年12月18日)
※7 九州大学学術情報リポジトリ.有酸素運動および筋力トレーニングが身体組成と体力へ及ぼす効果一高等学校女子生徒の体育授業を通して一.https://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/opac_download_md/659/KJ00000092979-00001.pdf(参照 2020年12月18日)
※8 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス.[39] いまなぜ肥満が問題なのか.http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/obesity/pamph39.html(参照 2020年12月23日)