「鍛えられた体」といえば、多くの方が腹筋のシックスパックをイメージするのではないでしょうか。実際に、割れた腹筋を目指したトレーニングをしている方は少なくないでしょう。しかし、やみくもに運動をしても、なかなか腹筋は割れません。腹筋を割るための考え方や、効率的な方法を知る必要があります。
この記事では、腹筋を割る方法を知りたい方に向け、知っておいていただきたいことや具体的なトレーニング、食事の摂り方について解説します。
腹筋を割るための2つの観点
割れた腹筋を目指すなら以下の2つの観点からアプローチしていくことになります。
- 腹筋の筋量を上げる
- お腹周りの脂肪を落とす
これら2つの観点について解説します。
腹筋の筋量を上げる
腹筋を割るためには、腹筋を大きくする必要があります。そのため、筋肥大を意識した腹筋トレーニングが必要です。腹直筋、腹斜筋、腹横筋など、お腹周りの筋肉を重点的に鍛えるトレーニングを行いましょう。
腹筋をつけることは体幹を強くすることにつながり、良い姿勢をキープしやすくなります。腹筋を割るだけではなく、スクワットなど他のトレーニングで正しい上体の位置を維持するためにも、腹筋群を鍛えることは重要です。理想の体型を作るためにも、日々のトレーニングには積極的に腹筋運動を取り入れましょう。
お腹周りの脂肪を落とす
続いて重要な観点が、お腹周りの脂肪を減らすことです。腹筋の筋量が増えたとしても、脂肪があると外から腹筋がきれいに見えません。そもそも、何もしなくても人間の腹筋は、皮下脂肪の下では割れています。腹筋を肥大化させるとともに、腹筋を覆っている脂肪を落として、露出しやすくする必要があるのです。
「お腹周りの脂肪を落とす」といっても、ピンポイントで部分痩せするようなことはできません。生活習慣を整え、適度な運動を心がけることで、体全体の脂肪を落としていく必要があります。
腹筋を割るためのトレーニング方法
腹筋を割るためには、腹筋の筋肥大と脂肪燃焼を意識したトレーニングを行いましょう。具体的な筋トレ方法と、脂肪を燃やすための有酸素運動の方法を紹介します。
腹筋を鍛える筋トレ種目
腹筋を割るための筋トレは、短時間のトレーニングで激しい負荷をかけられる運動がおすすめです。筋肉量が増えると、基礎代謝を高める効果が期待できます。腹筋は回復が早いため、毎日行っても問題ありません。正しい動作を心がけながら、確実に腹筋を刺激するよう心がけましょう。
おすすめの種目とやり方を紹介します。
・クランチ
クランチは、いわゆる「腹筋」として知られているトレーニングです。簡単ながら、腹筋を発達させやすい運動として人気があります。
【やり方】
1.仰向けになり両手を頭の後ろに添える
2.息を吐きながら体を起こす
3.骨盤が床につかない程度に体を倒す(10回×3セットが目安)
おへそを覗き込むように視線を向けると腹筋を刺激しやすくなります。呼吸を止めないように注意しましょう。一方で、無理な体勢では故障につながるため、腰に痛みを感じたら中止してください。
・レッグレイズ
レッグレイズは、インナーマッスルを鍛えることで、下腹部の膨らみを解消できるトレーニングです。内臓の位置を整える効果もあります。
【やり方】
1.仰向けになり体の横に手を添える
2.両足を真っすぐ伸ばし、そろえた状態で、ゆっくりと上げていく
3.床と垂直になるまで足を上げ、ゆっくりと下ろしていく(10回×3セットが目安)
可能な限りゆっくり足を下ろすことで、腹筋への負荷が大きくなります。負荷が大きすぎると感じた場合は、少し膝を曲げることで調節できます。腰に負担がかかりやすいため、痛みを感じたらすぐにやめましょう。
・ロシアンツイスト
ロシアンツイストは、上体をひねるような動作で、お腹にある腹直筋、脇腹にある腹斜筋を刺激するトレーニングです。一度で広い範囲の腹筋群にアプローチできます。
【やり方】
1.床に座り、膝を45度程度に曲げ浮かせる
2.胸の前で手を合わせて、上体を左右にひねる(10回×3セットが目安)
足を浮かせたまま、体幹でバランスをとることがポイントです。より負荷をかけたい場合は、ボールやダンベルを手に持って行いましょう。上体をひねらず腕だけを動かしても効果がないため注意してください。
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有酸素運動
脂肪を効率的に燃焼させるためには、有酸素運動がおすすめです。有酸素運動とは、継続的に比較的軽い負荷をかけながら筋肉を動かす運動のこと。筋トレで基礎代謝を上げた上で有酸素運動を行うと、体脂肪を減少させる効果が期待できます。
ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳、縄跳びなどが代表的な有酸素運動として挙げられます。心拍数が上がり、「少しきつい」と感じる程度の運動を長時間続けることがポイントです。安全かつ低負荷な運動を選び、習慣として続けることが求められます。
最短で脂肪を燃やしたければ、HIIT(ヒート・ヒット)を取り入れることもおすすめします。HIITは「High Intensity Interval Training」の略であり、高負荷の運動と休憩を繰り返すトレーニング方法のことです。
HIITにはさまざまな内容がありますが、数十秒の高負荷トレーニングと10秒程度の休憩を1セットし、これを数セット繰り返すような形式が体表的です。高負荷トレーニングとして、腕立て伏せ(プッシュアップ)、バーピージャンプ、スクワット、マウンテンクライマーなどが挙げられます。
HIITの重要な点が「脂肪燃焼効果が持続する」ということです。HIITを行ったあとは、通常通りの生活を送るだけで普段よりも脂肪が燃焼しやすくなります。さらに有酸素運動を行えば、より大きな効果が期待できます。
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腹筋を割るための食事のポイント
食生活は、体の状態に大きな影響を与えます。腹筋を割る上でも、食事を見直すことはとても重要です。腹筋が割れた体を作るため、食事で意識していただきたいポイントを紹介します。
摂取カロリーをコントロールする
体脂肪率を落としていくための基本的な考え方は「摂取カロリーを消費カロリー以下にすること」です。運動で消費カロリーを増やしていくとともに、食生活の管理で摂取カロリーを調整していくことが求められます。
1日に必要なカロリーの目安は以下の計算式から算出されます。
基礎代謝基準値(kcal/Kg/日)×参照体重(Kg)×体活動レベル
基礎代謝基準値は体重1Kgあたりの基礎代謝量の代表的な数値であり、年齢に応じた値が公開されています。体活動レベルは、日常的な運動の程度・頻度によって定められる係数です。日頃から運動をしている人ほど体活動レベルが上がり、摂取できるカロリーが増えます。基礎代謝基準値は、体活動レベルはどちらも厚生労働省が数値を公開しています。参照体重には、自分の目標体重を代入するのが一般的です。
例として、軽い運動を日常的に行っている22歳男性の場合、基礎代謝基準値と体活動レベルはそれぞれ24.0(kcal/Kg/日)、1.75となります。この男性が65Kgを目標体重とする場合、目安の摂取カロリーは以下のように求められます。
24.0(kcal/Kg/日)×65(Kg)×1.75 = 2,730(kcal/日)
タンパク質を積極的に摂取する
筋肉を成長させるためには、タンパク質を摂ることも不可欠です。肉、魚、卵、大豆製品など、タンパク質を含む食材を積極的に取り入れましょう。毎日の食事で摂りづらい場合は、プロテインを活用するのもおすすめです。
特定の食材だけを過剰に摂取せず、栄養バランスのとれた食事を心がけることも大切です。炭水化物(糖質)、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、バランス良く摂取することで、痩せやすく太りにくい健康的な体ができあがります。
小まめに分けて食事する
食事の頻度を増やし、少しずつ食べることで筋肉の分解を抑え、必要以上の脂肪蓄積を防ぐことができます。1日3回の食事を5回程度に分けて摂ると良いでしょう。1日の摂取カロリー量はオーバーしないように注意してください。
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腹筋を割る方法を知った上で取り組むのが大切
腹筋を割るには定期的なトレーニングと食事管理が大切です。やみくもに間違った方法で続けると、効果が半減することもあります。しかし、正しい方法がわからない、自己管理が難しい、という方も多いでしょう。短期間で確実に腹筋を割るには専門知識を持ったトレーナーへの相談がおすすめです。プロの視点から、正しいトレーニングや食事方法のアドバイスがもらえます。
24/7Workoutでは、専属トレーナーが腹筋を割りたい方をサポートします。1人でトレーニングを行うよりも、続けやすくなると感じていただけるはずです。まずはお気軽にご相談ください。