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ベンチプレスの正しいフォームとは?種類や注意点、効果を高めるコツ

目次

ベンチプレスはウエイトトレーニング種目の一つで、ベンチに仰向けになってバーベルを上下する動作を繰り返します。大胸筋や上腕三頭筋、三角筋前部など、上半身の筋肉を鍛えられるのがメリットです。筋トレ効果が見た目にも表れやすく、「厚みのある肩や胸をつくりたい」「引き締まった二の腕を手に入れたい」「逆三角形のシルエットを実現したい」といった方におすすめのトレーニングメニューです。複数の筋肉を同時に鍛えられるので、筋肉量を増やして痩せやすい体を目指したいときにもおすすめできます。

しかし、初心者の場合はトレーニングベンチやバーベルを使った筋トレの経験が少ないことも多いでしょう。適切なフォームや重量、セット数などを把握しないまま始めてしまうと、ベンチプレスの効果が薄まるばかりではなく、怪我や痛みなどにつながるおそれがあります。

この記事では、ベンチプレスの基本的なフォームや手順、種類別の方法、トレーニング時の注意点やコツなどをご紹介します。ベンチプレスの正しい方法について知りたい方は、ぜひ参考にご覧ください。

ベンチプレスの正しいフォームとやり方

ベンチプレスの効果を最大限に高め、怪我のリスクを抑えるためには、正しいフォームで行うことが重要です。ただ、器具を使った筋トレに慣れていない方は、どのような方法で実践したら良いかわからないというケースが多いでしょう。事前に適切な方法を確かめておくことがおすすめです。ここでは、ベンチプレスの基本的なトレーニング方法を解説します。

Step1.ラック(バーキャッチ)の高さを調整してバーベルを置く

ベンチプレスを始める前にバーベルを置くラックの高さを調整しましょう。ラックの位置が高すぎるとフォームが崩れやすくなりますが、低すぎると負荷が強くかかってしまいます。自分にとって適切な高さにすることがポイントです。ベンチに横たわったとき、口やアゴの上あたりで、肘を軽く曲げた状態でバーベルをつかめる高さを目安としましょう。

Step2.ベンチに仰向けに横たわる

トレーニング効果を高めるためには、正しいスタートポジションをとることも大事なポイントです。バーベルが目線の位置にくるようにして、ベンチへ仰向けになります。頭・肩・背中・お尻はベンチにつけましょう。膝を曲げて、足の裏を床にしっかりとつけます。

Step3.腕を肩幅より広げてバーベルを握る

両腕を肩幅より広めに開いて、順手(オーバーハンドグリップ)でバーベルを握ります。ジムによっては握る位置がわかりやすいように印が付いていることがあります。握る幅が広すぎる、もしくは狭すぎると、目的の筋肉とは違う部位に負荷がかかってしまうため気をつけましょう。

バーベルを握る際は、肩甲骨を引き寄せて背中を反らします。腰椎で反らしてしまうと、腰を痛める原因になるため注意が必要です。胸を突き出すようにしてお腹に力を入れ、背中にアーチを作るようなイメージで行うのがコツです。お尻はベンチに押し付けて、足を踏ん張りましょう。

Step4.バーベルをラックから外し、胸(バストトップ)までゆっくりと下ろす

バーベルをラックから外して持ち上げます。ブレが収まるまでは静止して姿勢をキープしましょう。肩甲骨を寄せてバー(シャフト)の重みを感じながら、ゆっくりと胸の上まで下ろしていきます。バーの位置はみぞおちの少々上あたりが目安です。肘を横に広げるのではく、やや脇を締めて動かしましょう。

Step5.バーが胸についたらまっすぐ挙げる

息を吐きながらゆっくりと、バーベルをラックの位置まで戻します。反動でバーベルを持ち上げると、筋肉への刺激が少なくなってしまうので注意しましょう。

姿勢が崩れてしまわないよう、お腹や脚にしっかりと力を込めましょう。お尻がベンチから浮いたり、かかとが床から離れたりしないように気をつけます。

バーを持ち上げたら、再び同じ動作を繰り返していきましょう。

ベンチプレストレーニングの種類

ベンチプレスのトレーニングにはいくつかの種類があり、一般的なベンチプレスは「フラットベンチプレス」と呼ばれています。

主なベンチプレストレーニングの種類は以下の通りです。いずれも胸を中心とした上半身のトレーニングですが、やり方に応じて効果が少しずつ変わります。

ここでは、主なベンチプレストレーニングの種類や、それぞれのやり方を解説します。

インクラインベンチプレス

インクラインベンチプレスは、フラットベンチプレスとは異なり、頭を水平より高くして行うトレーニングです。肩周辺により強い負荷をかけられるため、鎖骨の下にある大胸筋上部を鍛えるのに適しています。

<インクラインベンチプレスのやり方>

  1. 頭部が上がるように30~45度の角度をつけたベンチに仰向けに横たわる
  2. 肩甲骨を引き寄せて背中を反らせ、両腕を肩幅より広めに開いてバーベルを握る
  3. フラットベンチプレスと同様に、大胸筋上部あたりでバーベルをゆっくり上下させる

インクラインベンチプレスは上体を斜めに起こして行うトレーニングですが、バーベルは床に対して垂直に押し上げましょう。また、フラットベンチプレスのフォームでは重要となるアーチは作らずに、背中と腰をベンチにつけてトレーニングします。

デクラインスベンチプレス

デクラインベンチプレスは、インクラインベンチプレスとは逆に、頭を水平より下げて行います。頭を下げると大胸筋下部をメインに鍛えることができ、男性なら厚みのある胸板、女性ならバストアップにつながります。

<デクラインベンチプレスのやり方>

  1. 頭部が下がるように15~30度の角度をつけたベンチに仰向けに横たわる
  2. 肩甲骨を引き寄せて背中を反らせ、アーチを作る
  3. 両腕を肩幅よりやや広くしてバーベルを握る
  4. フラットベンチプレスと同様に、大胸筋下部あたりでバーベルをゆっくり上下させる

インクラインベンチプレスと同様に、床に対して垂直にバーベルを持ち上げます。不慣れなうちは頭を下げた姿勢での筋トレに違和感があるでしょう。無理のない範囲で角度を調整してください。

リバースグリップベンチプレス

順手(オーバーハンドグリップ)で握るバーベルを、逆手(リバースグリップ)で握りながら行うベンチプレスがリバースグリップベンチプレスです。

<リバースグリップベンチプレスのやり方>

  1. ベンチに仰向けに横たわる
  2. バーベルを順手(オーバーハンドグリップ)でつかんでラックから外す
  3. 胸の上まで下ろしてから、片手ずつ逆手(リバースグリップ)に持ち替える
  4. 通常のフラットベンチプレスと同様に、バーベルを上下させる
  5. 胸の上で片手ずつ順手に持ち替えて、バーベルをラックに戻す

逆手でバーベルを握ると肩関節が大きく屈曲し、大胸筋上部を刺激します。肘もより深く曲がるため、上腕三頭筋を鍛えるのにも有効です。

ただし、順手から逆手に持ち替える際は、バーベル落下のリスクを伴います。セーフティバーを正しく設定したり、補助者をつけたりするなど、必ず安全面に配慮してトレーニングしましょう。

ナローベンチプレス

ナローとは「狭い」という意味です。通常のベンチプレスと比較すると、バーベルを持つときの手幅が狭いことが特徴となります。

手幅を狭めることにより、大胸筋よりも上腕三頭筋に負荷がかかりやすくなります。太くたくましい腕をつくりたい方や、二の腕をすっきりとさせたい方は、ナローベンチプレスにチャレンジしてみましょう。

<ナローベンチプレスのやり方>

  1. ベンチの上に仰向けになり肩幅くらいでバーベルを握る
  2. 脇を締めながら肘をたたむようにみぞおちあたりに向かってバーベルを下す
  3. 首や肩に力を入れないようにして地面と垂直にバーベルを持ち上げる
  4. ②と③の動きを繰り返す

バーベルはみぞおちあたりの位置に下ろします。数をこなして動きが辛くなってくると、つい肘が開いてしまうこともありますが、肘は身体に寄せてフォームを安定させましょう。手首を反らすと痛めてしまうリスクがあるので、反らないようにしっかりとバーを握ります。

ベンチプレスを行うときの注意点

ベンチプレスは重量のあるバーベルを使ったトレーニングのため、筋力アップやボディメイクに高い効果を期待できます。しかし、負荷の大きなバーベルを使うからこそ、いくつか注意すべきポイントがあります。ベンチプレスを行うときに知っておきたい注意点をチェックしておきましょう。

セーフティバーの設定に気をつける

バーベルの持ち上げに失敗すると、ベンチとの間に身体が挟まれる可能性があります。こうしたリスクを防ぐために必須アイテムとなるのがセーフティバーです。

セーフティバーが低すぎると身体を守れず、高すぎるとトレーニング中のバーベルの動きが制限されます。リスクを回避しながらトレーニング効果を高めるには、セーフティバーを適切な位置に設定することが大切です。

位置の目安は、ベンチに横たわったときの胸の高さです。バーベルを下げたとき、胸より先にセーフティバーに当たるとバランスを崩しやすいため、少し低めを意識しましょう。

また、ベンチプレスを行う際は、周りに人がいない環境を避けましょう。パーソナルジムなら、トレーナーがサポートしてくれるため安心です。

バーベルは肩幅よりやや広めに握る

ベンチプレスは、原則としてバーベルを握る幅(グリップ幅)を肩幅よりやや広めにとります。グリップ幅は、狭めすぎると肘に、広げすぎると肩に負担がかかり、ケガにつながるおそれがあります。

上腕への刺激を強めるためにグリップ幅を狭めるやり方もありますが、バーベルに慣れるまでは肩幅よりやや広め(肩幅の1.5倍ほど)で握りましょう。バーベルを下ろした状態で、肘が直角になる位置が目安です。

最初は両手のバランスをとることが難しい場合があります。バーベルにはグリップ位置の目印があるので、その目印を参考にする方法もおすすめです。

親指を巻きつけてバーベルを握る

バーベルの握り方には主に3種類あります。

  • 親指をバーベルに巻きつける(サムアラウンドグリップ)
  • 親指をバーベルにかけない(サムレスグリップ)
  • 親指をバーベルに沿わせる(サムアップグリップ)

握り方によってベンチプレスをするときの手首や肘の位置が変わり、筋肉への刺激も異なります。どの握り方にするかは好みによりますが、慣れないうちは親指に力を込めてバーベルを握りこむサムアラウンドグリップがおすすめです。

サムアラウンドグリップであればバーベルを落とすリスクが低く、腕の筋力を発揮しやすいため重量のあるバーベルでも持ち上げやすいでしょう。

サムレスグリップは手首が安定し、前腕の関与が少なくなるため、持ちやすいと感じる方もいるかもしれませんが、バーベルが落下するリスクが高いので避けるようにしましょう。

手首を曲げない

手首を内側に曲げたり外側に反らしたりしながらベンチプレスを行うと、肩や手首の関節に負担がかかり、ケガや痛みの原因になりかねません。特に手首の関節は小さく痛めやすいので、手首をしっかり立ててその真上にバーベルがくるように握り、負担を軽減することが重要です。

手首を保護したい場合にはリストラップやサポーターなどのアイテムを使いましょう。手首の関節が固定されるので、安定したトレーニングの実現にも適しています。

両足を床から離さないようにする

両足の裏は、つねに床と接している状態を保ちましょう。足を浮かせたり、つま先立ちになったりするのは避けます。また、両足が開いてしまっていないか、足を前に投げ出していないかもチェックしましょう。足を床にしっかりとつけておくことで、身体がベンチと床に固定され、安定した状態をキープしやすくなるのです。

足が床から離れてしまうと、上半身の力が入りにくくなってしまいます。特に、高重量を扱う場合には下半身の力も使う必要があるので、足のフォームの重要性が増します。身体が安定するとバーベルに力が伝わりやすくなり、トレーニング効果を向上させられるでしょう。

ベンチプレスの効果を高めるコツ

筋力アップからボディメイクまで、ベンチプレスはさまざまな効果が期待できます。しかし、ベンチプレスの効果をより高めたいなら、次のようなコツを押さえたトレーニングがおすすめです。どんなポイントがあるか確かめていきましょう。

背中のアーチ(ブリッジ)を意識する

ベンチプレスでバーベルを上下させるときに基本となるのが、背中を反らせてアーチ(ブリッジ)を作るフォームです。アーチを作るには肩甲骨を引き寄せる必要があります。肩甲骨を引き寄せると大胸筋にストレッチがかかり、より強い刺激を与えられます。

肩甲骨を引き寄せると自然に背中が反り、アーチを描きます。しかし、肩回りが固いと肩甲骨を思うように寄せられません。肩甲骨が開いたままでバーベルを持ち上げようとすると、十分なトレーニング効果を得られないだけではなく、肩に負荷が集中して肩関節を痛めるリスクがあります。

ケガを避けて効果を得るためにも、背中のアーチを意識した正しいフォームが重要です。

目的に応じて重量や回数を決める

ベンチプレスで期待される効果は、重量や回数によって変わります。自分の目標に合わせて、適切なトレーニングメニューを組みましょう。

<重量と回数の目安>

  • パワーをつけたい場合:1~5回ならつらくてもやり遂げられる重量
  • 筋肥大させたい場合:6~12回ならつらくてもやり遂げられる重量
  • 筋力を維持したい場合:13回~行える重量

適した重量の見極めが難しい場合には、余裕を感じられる重量で10~15回を1セットとした3セットから始めてください。その後、数週間ごとに重量を増やし、回数を2~3回ずつ減らします。

また、厚い胸板を手に入れたいなど筋力を増やす目的があるなら、筋肉に強い負荷をかけて筋線維を破断し、それを修復する超回復を繰り返すことが重要です。限界だと感じてからの1~2回が、たくましい筋肉につながると覚えておきましょう。※1

パーソナルジムに通う

ベンチプレスはサポートしてくれる存在がいると心強いトレーニングです。通常のフィットネスジムではセルフトレーニングになりやすいですが、パーソナルジムであれば、専任のパーソナルトレーナーが付き添ってくれるので、安心してトレーニングに打ち込めます。

パーソナルジムでは、トレーニングの正しいフォームや適切な重量、回数、目的別の個別メニューまでしっかりと教えてもらえるので、ベンチプレスについて不安がある場合などにおすすめです。

正しいフォームをマスターしてベンチプレスで理想の上半身を作り上げよう

ベンチプレスを適切な方法で行えば、上半身の広範囲を鍛えられます。初心者の場合、最初は軽い重さから始めて、徐々に重量アップを目指しましょう。正しいやり方を心がけることで、トレーニングの効果を最大限まで高めることが可能です。ただ、自分1人だけではフォームの確認は難しいため、専門的な知識を持つ人にアドバイスをもらうと安心です。トレーナーからマンツーマンでの指導を受けられるパーソナルトレーニングジムを利用してみましょう。

24/7ワークアウトでは、専任トレーナーが筋トレのやり方を丁寧に指導しています。個室のトレーニングルームで集中しながら、筋トレに打ち込めるのが魅力です。トレーニングメニューは一人ひとりの目的や体の状態などに合わせ、適切なものをご提案。筋トレのアドバイスはもちろん、自宅での食事管理についてもサポートを行っています。しっかりと食べてボディメイクするパーソナルトレーニングが気になる方は、ぜひ無料カウンセリングをお試しください。

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