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初心者向けの懸垂(チンニング)方法とは?正しいフォームや効果を上げるコツを解説

目次

懸垂(チンニング)は、背中や上腕、腹筋など、上半身の幅広い筋肉を鍛えられるトレーニングです。スポーツジムに設置されているトレーニングバーや公園の鉄棒などを使って気軽に取り組める懸垂ですが、負荷が強く、初心者だと想像したような動きができない場合があります。

 

この記事では、懸垂の効果や初心者が難しく感じる理由、正しいフォームや懸垂方法などを分かりやすく解説します。

 

懸垂(チンニング)の効果

懸垂を行うと、背中の大半を占める広背筋や肩回りの三角筋後部、首の付け根から背中上部に広がる僧帽筋、脇の下あたりの大円筋、二の腕の上腕二頭筋を中心に、上半身の約50%を占める筋肉を鍛えられます。※1

 

そのため、厚みのある上半身やたくましい背中、くびれの際立つ逆三角形の身体を目指す方におすすめのトレーニング方法です。また、懸垂によって筋力量がアップすると、基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい身体にもなります。

 

さらに、肩周りや背中の筋肉を伸び縮みさせる懸垂の動きは、血流を促すストレッチとしても効果的なため、肩こりや腰痛の改善が期待できます。 背筋の伸びた正しいフォームを理解すれば、姿勢改善にもつながるでしょう。

 

初心者が懸垂できない理由

思うように鍛えられない、効果を実感できないなど、懸垂のトレーニングに行き詰まりを感じたら、「できない」理由を探りましょう。

 

初心者が懸垂できない主な理由を解説します。

 

身体が重い

懸垂は自分の体重を負荷にする自重トレーニングの一種です。 身体が重いほど大きな負荷がかかり、強い筋力が必要になるため、負荷が大きすぎて懸垂できない可能性が考えられます。

 

「身体が重い」とは、ただ体重が重いという意味ではありません。体重がどれだけ軽くても、自分の身体が重いと感じるようなら、思うような懸垂はできないでしょう。

 

筋力が不足している

懸垂は、主に背中の大半を占める広背筋を使うトレーニングです。そのため、広背筋の筋力が不十分であれば、自分の体重を持ち上げるのは難しいでしょう。

 

また、懸垂で忘れてはならないのが握力です。懸垂では、一定時間バーを握りながら、自分の身体を持ち上げる必要があります。そのため、バーを握り続ける握力が足りない場合、上手く懸垂ができない可能性があります。

 

正しいフォームで懸垂ができていない

初心者でも、懸垂のやり方やフォームを何となくイメージできるかもしれません。しかし、正しい方法とフォームでなければ、懸垂の効果を受けられません。

 

例えば、バーを握る両手の幅が狭すぎたり広すぎたりすると、過度な負荷がかかり、取り組みにくくなるでしょう。

 

また、誤った方法やフォームを続けていると、ケガにつながるリスクもあります。

 

初心者向けの懸垂の正しいやり方・フォーム

懸垂にはさまざまなバリエーションがあります。初心者の場合はベーシックな方法で、安全かつ効果的に懸垂を行いましょう。正しいフォームを覚えるには、負荷の少ない方法を選ぶことがポイントです。

 

バーの握り方には順手と逆手があり、順手で握ると広背筋が刺激され、逆手で握ると上腕二頭筋が強く刺激されます。

 

ただし、初心者の場合は、鍛える部位ではなく、握りやすさで選ぶと良いでしょう。一般的に順手より逆手のほうが力を出しやすいとされるため、まずは逆手から始めることがおすすめです。

 

<基本の懸垂のやり方>

  1. 肩幅より少し広めに両手を開いてバーを握る
  2. 身体をゆっくりと持ち上げる
  3. アゴがバーの上にきたら胸を反らした姿勢をキープする(バーとの距離は10cmほどが目安)
  4. 身体をゆっくりとおろす

 

慣れるまでは回数を気にせず、正しいフォームを保っているか、筋力で身体をコントロールできているかを意識します。

 

懸垂を成功させるポイントは広背筋の動きです。広背筋は、背骨を反らし、背中の内側と下側へ肩甲骨を引き寄せます。この動きを活用するために、肩をすくませず背筋を伸ばしたフォームを保つことが重要です。その結果、腕力だけに頼らず身体をスムーズに持ち上げられ、効果的に鍛えられるでしょう。

 

初心者におすすめの懸垂メニュー

 

懸垂初心者は正しいやり方やフォームを身につけることが大切です。そのためにも、負荷の少ない方法から少しずつステップアップして身体を鍛えましょう。

 

ここでは、初心者におすすめの懸垂メニューを紹介します。

 

ぶら下がり

懸垂を初めて行うなら、まずはバーにぶら下がる練習から始めることがおすすめです。

 

肩幅くらいに両手を開いてバーを握り、ぶら下がるだけですが、懸垂を行うのに不足した筋力を鍛えるとともに、ストレッチ効果も期待されます。

 

バーにぶら下がった状態に慣れてきたら、ぶら下がる時間を少しずつ延ばしましょう。

 

ななめ懸垂

懸垂の基本フォームが難しく感じるうちは、ななめ懸垂がおすすめです。

 

インバーテッド・ロウとも呼ばれるななめ懸垂は、足を地面につけ、バーに対して身体をななめにすることで自重の負荷をコントロールします。バーにぶら下がった不安定な状態ではないため、懸垂の正しいフォームを身につけることに適しています。

 

<ななめ懸垂のやり方

  1. 肩幅より少し広めに両手を開いて足がつく高さのバーや鉄棒などを握る
  2. 身体と地面の角度が45度になるまでゆっくりと身体を持ち上げる
  3. 身体がバーに近づいたらゆっくりと元の位置まで戻る

 

ななめ懸垂のときも、基本の懸垂と同じように、腕ではなく広背筋を動かして身体を持ち上げる感覚を身につけることが重要です。頭から足の先まで直線になるように、背筋を伸ばしましょう。

 

ネガティブ懸垂

ななめ懸垂のほかに、ネガティブ懸垂もおすすめです。「ネガティブ」とは筋肉を伸ばしながら行う動作のことで、懸垂においては、持ち上げた状態から身体をゆっくり下ろすことを意味します。

 

筋肉を伸ばしながらのネガティブ懸垂は、筋肉を縮めながら行う基本の懸垂(ポジティブ懸垂)よりも、強い力を出しやすくなります。

 

<ネガティブ懸垂のやり方>

  1. 肩幅より少し広めに両手を開いてバーを握る
  2. ベンチ台やイスなどの補助具を使って、懸垂のトップポジションまで身体を持ち上げる
  3. ゆっくりと身体を下ろしていく
  4. 身体を下ろしたら、再び補助具でトップポジションまで身体を持ち上げる

 

補助具がない場合には、ジャンプしてバーを握っても問題ありません。身体を下ろすときには、自重に頼らず、筋力で身体の動きをコントロールするように意識しましょう。

 

初心者でもできる懸垂の効果を上げるコツ

1日でも早く懸垂できるようになりたいなら、効率良くトレーニングをできるコツを把握しましょう。初心者も取り入れやすい懸垂の効果を上げるコツを、以下で紹介します。

 

トレーニングチューブを使う

トレーニングチューブやゴムバンドなどを使うと、筋力不足を補いつつ、懸垂トレーニングをこなせます。チューブやバンドの張力や長さによって、身体にかかる負荷をコントロールすることがポイントです。

 

<トレーニングチューブを使った懸垂のやり方>

  1. トレーニングチューブまたはゴムバンドを折りたたむようにバーにかける
  2. 片側のチューブの輪に、反対側のチューブの輪を通してバーに結びつける
  3. チューブを引っ張り、片方の足をチューブに乗せる
  4. バーにぶら下がりながらもう片方の足も乗せる
  5. ④の状態で基本の懸垂をする

 

チューブやバンドの長さのほか、乗せる足の位置を膝、足首、足の裏と変えると、強度や負荷を変えられます。

 

また、懸垂用のトレーニングチューブを使えば、先端にグリップをバーに取り付けるだけなので、設定も簡単です。

 

ただし、懸垂初心者の方は、適切に取り付けられているかしっかりと確認してから行いましょう。取り付け方が誤っていると、思わぬケガにつながる可能性があります。

 

パワーグリップを装着する

汗で滑ったりマメができたりするなど、バーを握り続けてのトレーニングは意外と大変です。そこでおすすめなものがパワーグリップやトレーニンググローブです。

 

これらのアイテムを装着すると、滑りにくく、握力を保ちながら懸垂を行えます。

 

特に、パワーグリップはトレーニング中の握力の消費を抑える効果があります。握力がもたないためにトレーニングできないと感じているなら、パワーグリップを使って懸垂を行いましょう。

 

パーソナルジムで指導を受ける

正しいフォームで懸垂を行わなければ、筋肉が刺激を受けられずにトレーニング効果が薄まる恐れがあります。例えば、身体を持ち上げたときに背中が丸まっていると、広背筋への負荷が少なくなり、回数をこなしても見合った結果は得られません。

 

懸垂で求められるトレーニング効果を実感するには、正しいフォームを身につけることが重要です。懸垂のやり方やフォームに疑問や不安があるなら、パーソナルジムで専門知識豊富なパーソナルトレーナーから指導を受けると良いでしょう。懸垂の正しいフォームを確実に身につけられます。

 

懸垂の初心者ならまずは無理をせず正しいフォームを身につけよう

懸垂をすると背中や肩回り、上腕など、広範囲の筋肉を鍛えられるため、たくましい上半身やくびれを備えた美しいボディラインを実現できます。しかし、自重トレーニングのため、筋力不足などから初心者にとっては難しいこともあります。

 

簡単な方法から順を追ってトレーニングを重ねて正しいやり方やフォームを身につければ、問題なく懸垂をこなせるでしょう。懸垂の正しいフォームを身につけたい、効率的にトレーニングを行いたいと考えているなら、知識豊富なプロに指導してもらうと安心です。

 

24/7Workoutでは、パーソナルトレーナーがマンツーマンで懸垂のフォームを丁寧に指導します。目的や希望に合わせたオーダーメイドプランなので、効率的に理想の身体に近づけます。

 

正しいフォームを身につけたい初心者の方は、ぜひご検討ください。

 

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参照文献

 

※1 大和製衡株式会社.「測定結果のみかた 平均値のみかた」. https://www.yamato-scale.co.jp/upload/files/ボディプランナー測定結果みかた.pdf(参照 2023年9月21日)

 

<監修者プロフィール>

青木厚

医学博士。あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長。

自治医科大学付属さいたま医療センター内分泌代謝科を経て 2015 年に開設。糖尿病、高血圧、高脂血症、生活習慣病が専門。糖尿病患者の治療に食事術を取り入れインスリン脱悦や薬を使わない治療に成功するなど成果を挙げている。

 

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