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懸垂で得られる効果とは?正しいやり方と鍛えられる筋肉&ポイントを解説

目次

上半身の筋肉を鍛えられる懸垂は、筋トレメニューのなかでも人気の種目です。トレーニングメニューに懸垂を取り入れたい方は、懸垂によって鍛えられる具体的な部位を知りたいと考えているのではないでしょうか。

 

この記事では、懸垂で鍛えられる部位と懸垂によって得られる効果、正しいやり方と効果を高めるためのポイントを紹介します。効率的に上半身を鍛えたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

懸垂で鍛えられる部位

懸垂で鍛えられる部位は、以下の部位の筋肉です。

 

  • 広背筋
  • 僧帽筋
  • 大円筋
  • 三角筋
  • 上腕二頭筋

 

それぞれの筋肉の詳細を、詳しく解説します。

 

広背筋

広背筋は、背中の広範囲に広がる平らな筋肉で、逆三角形の形をしているのが特徴です。筋肉で骨盤・胸椎・肋骨と肩甲骨に付着部を持っており、上腕骨に向かって走行しています。

 

大きな筋肉なので目立ちやすく、鍛えれば魅力的な後ろ姿になるでしょう。懸垂をする際には、腕を伸ばした状態から身体を上に引き上げるときに使われます。

 

僧帽筋

僧帽筋は、首から背中・肩に広がり、肩甲骨を覆うように広がっている表面の筋肉です。肩を背中側に引き寄せるときに使われます。

 

僧帽筋の役割は、首や肩が動くときのサポートや肩甲骨の動きを安定させることです。僧帽筋は、肩こりの原因になりやすい筋肉としても知られています。

 

僧帽筋を鍛えると、首や肩周りの血流が良くなりやすいので、肩こりの予防や改善に役立つでしょう。

 

大円筋

大円筋は、肩甲骨の下あたりにある小さな筋肉です。肩甲骨と上腕骨、わきの下につながっています。広背筋の動きをスムーズにする役割がある、ピンポイントで鍛えるのが難しい筋肉です。

 

鍛えると腕が動かしやすくなり、日常生活でも役に立ちます。スポーツをしている方はパフォーマンスの向上にもつながるでしょう。

 

三角筋

三角筋は、肩の関節を覆っている筋肉です。腕をさまざまな方向に動かす働きがあり、発達すると肩幅が広くなります。

 

「ものを持ち上げる」「ボールを投げる」など、日常やスポーツのあらゆる動作に関係しており、三角筋を鍛えると肩こりの予防や改善が期待できるでしょう。

 

スマートフォンやパソコンの長時間使用は、三角筋に負担を与えるので注意が必要です。三角筋が固定され硬くなると、肩の柔軟性が失われます。

 

上腕二頭筋

上腕二頭筋は、上腕の前面に位置しています。力こぶをつくったときに盛り上がる筋肉で、注目されやすい筋肉です。上腕二頭筋は、長頭と短頭に分かれて肩甲骨とつながっており、肘を曲げたり腕を上げたりする際に使われます。

 

上腕二頭筋を鍛えると、男性は腕が太くたくましくなるでしょう。女性の場合は、二の腕の引き締め効果を得られます。

 

懸垂で得られる効果

懸垂トレーニングメニューに取り入れると、以下の効果が得られます。

 

  • 普段の姿勢が良くなる
  • 太りにくい身体になる
  • 肩こりが解消に導かれる

 

それぞれの効果を詳しく解説します。

 

普段の姿勢が良くなる

懸垂は、鉄棒にぶら下がるので、身体がまっすぐに伸び自然に姿勢が矯正されます。背中の筋肉が弱いと、姿勢を良くしようと意識していても、良い姿勢をキープするのが難しいでしょう。

 

しかし、懸垂で筋肉を鍛えれば、良い姿勢を長時間保てるようになります。

 

姿勢が良くなると、見た目のイメージがガラリと変わります。堂々とした印象を与えられ、同じ服を着ていてもスタイリッシュに見えるでしょう。

 

痩せやすい身体になる

懸垂で筋肉を鍛えると、痩せやすい身体になるでしょう。筋肉が発達すると基礎代謝量が増加し、痩せやすく、太りにくくなります。懸垂で鍛えられる広背筋・僧帽筋は大きな筋肉なので、基礎代謝量アップにつながりやすいです。

 

自重筋トレのなかでも懸垂は負荷が高く筋肉がつきやすいので、より効率的に筋肉をつけられます。

 

肩こりの症状の緩和につながる

懸垂は、肩こりの症状の緩和につながります。肩こりの原因はさまざまですが、筋肉のこわばりや血行不良が原因で起こることが多いです。

 

また、僧帽筋の筋力が低下で頭の重みが負担になり、肩こりにつながる場合もあります。

 

筋肉を動かさないと、筋肉は収縮して血行が悪くなるでしょう。肩こりの改善には肩周りの筋肉を積極的に使い、硬くなった筋肉をほぐさなくてはなりません。

 

懸垂は僧帽筋をはじめとした筋肉を鍛えられるだけでなく、肩周りのストレッチにもなります。ストレッチにより筋肉がほぐれると、血行の改善が促され肩こりの症状緩和が期待できるでしょう。

 

スタイルアップが期待できる

懸垂によって筋肉が鍛えられると、スタイルアップが期待できます。広背筋を鍛えると、男性は逆三角形の理想的なスタイルに近づき、女性はくびれのあるボディラインがつくれるでしょう。

 

たくましく引き締まった背中は、男女ともに魅力的に見えます。スタイルアップによって、さまざまな服が似合うようになるでしょう。

 

懸垂の正しいやり方

 

懸垂を行う場合、自己流ではなく正しいやり方で行いましょう。

 

正しい懸垂のやり方は以下のとおりです。

 

  1. 鉄棒を握り、ぶら下がる、脚は膝から下を後方に曲げる
  2. 両腕を曲げ、顎が鉄棒と同じ高さになるまで身体を上に引き上げる
  3. 少しの間、身体を上に引き上げた状態をキープする
  4. 肘を伸ばしきらない程度に下げる
  5. 以上の動作を繰り返す

 

身体を持ち上げる際には、鉄棒に胸を引き付けるイメージで行うのがポイントです。反動をつけて行うのはケガの原因になるのでやめましょう。

 

懸垂の効果を高めるためのポイント

懸垂の効果を高めるためのポイントを押さえれば、懸垂の効果を高められます。ケガの予防にもなるので、ぜひチェックしてください。

 

  • 正しいフォームや呼吸を意識する
  • 適切な頻度で行う

 

それぞれのポイントを詳しく解説します。

 

正しいフォームで行う

間違ったフォームでの懸垂は、事故や故障につながります。懸垂の正しいフォームのポイントは以下のとおりです。

 

  • 鉄棒を握る際、手幅は肩幅と同じかやや広めにする
  • 脚は、膝を曲げて揃えるか、お尻の下で組む
  • 腰・肩の位置が曲がらないようにする
  • 身体を持ち上げる際には、肩甲骨を引き寄せるようにして力を入れる

 

広めに鉄棒を握ると広背筋、狭めに握ると広背筋下部が鍛えられます。鉄棒の握り方は、手の甲が自分側になる順手でも、指が自分側になる逆手でも構いません。順手では広背筋、逆手では上腕二頭筋がより鍛えられます。

 

呼吸を意識して行う

懸垂を行う際には、呼吸を意識しましょう。身体を持ち上げるときには息を吸い、身体を下ろすときには息を吐くのが基本です。身体を持ち上げるときに息を吸うと、胸部が広がり背筋を使いやすくなります。とくに、力を入れるときに呼吸が止まりやすいので注意が必要です。

 

呼吸を意識すると、血圧の急上昇や酸欠状態を防げ、事故やケガを防止できます。正しい呼吸で懸垂を行うと、フォームが崩れにくくトレーニングのパフォーマンスも上がるでしょう。

 

一般的な筋トレの呼吸法は、力を入れるときに息を吐き、筋肉が伸展されるときに息を吸います。懸垂の呼吸法は、息を吸うタイミングと吐くタイミングが逆なので気をつけましょう。

 

毎日連続して行わない

毎日連続して懸垂トレーニングを行うのは効果的なやり方ではありません。懸垂は毎日ではなく、週に2~3日の頻度で行うのがおすすめです。

 

懸垂に限ったことではありませんが、筋トレをすると筋繊維の一部が破断されます。破断した筋肉は回復する際、負荷に対応するべく少し太くなります。

 

破断と回復を繰り返して、筋肉が太くなっていく現象を「超回復」と言います。超回復を意識すれば、より効果的に筋肉をつけられるでしょう。※1※2

 

懸垂は負荷の高いトレーニングのため、筋肉が回復するためには2~3日の休養が必要です。したがって、トレーニング頻度は週に2~3日が適当でしょう。

 

また、筋肉痛が起きている状態でトレーニングをしても、筋肥大の効果は半減します。懸垂による筋肉痛が治りきらない場合には、トレーニングを延期するか、下半身のトレーニングを行うかどちらかにしましょう。

 

ポイントをおさえて効率的に懸垂を行おう

懸垂は、上半身にある複数の筋肉を同時に鍛えられます。筋トレに懸垂を取り入れれば、基礎代謝量が上がり痩せやすい身体になるほか、姿勢の改善やスタイルアップ、肩こりの症状の緩和が期待できるでしょう。

 

懸垂の正しいやり方や呼吸、頻度を意識してトレーニングを行えば、より懸垂の効果を得やすくなります。

 

24/7Workoutでは、専属トレーナーが一人ひとりにピッタリのトレーニングをアドバイスしています。懸垂が1回もできない方には、まず懸垂に必要な筋肉を鍛えるサポートを行います。

 

それぞれの筋トレの目的に沿ったトレーニングの提案もしているため、本気で筋トレをしたい方は、ぜひ無料カウンセリングをお試しください。

 

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参照文献

 

※1e-ヘルスネット.筋力・筋持久力https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html(参照 2023年9月28日)

※2 e-ヘルスネット.レジスタンス運動https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html(参照 2023年9月28日)

 

<監修者プロフィール>

井上留美子 

松浦整形外科内科院長、聖マリアンナ医科大学スポーツ医学講座研究員。

日本整形外科学会整形外科認定医、リハビリ認定医、スポーツ認定医。日本スポーツ協会公認スポーツ医。

正しく身体を使い、関節を動かして体の基礎をつくることを目的としたヨガ「整形外科ヨガ」を考案。啓発活動を展開している。

 

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