筋トレは、筋力や筋肉量が増すこと以外にも、体力の向上や見た目の変化、ダイエット効果や睡眠の質の向上効果など、さまざまな効果が期待できます。
この記事では、筋トレを習慣的に行うことで期待できる効果やメリットを詳しく解説します。また、より効果的に筋トレを行うコツやポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
筋トレで期待できる効果やメリット
筋トレに期待できる効果やメリットについて解説します。
基礎代謝が高まる
基礎代謝とは、心身ともに安静な状態のときに呼吸や体温維持など、生命維持のために消費される最低限のエネルギー量のことです。
筋トレを行い筋肉量が増すことで身体を動かすためのエネルギー量が増加し、安静時でもカロリーを消費しやすくなります。
とくに、大胸筋や広背筋、大腿四頭筋、腹直筋などの大きい筋肉を鍛えると、より基礎代謝が向上しやすくなります。
体力の向上
前述のとおり、筋トレを行うと筋肉量と筋力が増し、身体を動かすためのエネルギー量が増加します。
体力の維持には筋力・基礎代謝・循環器機能などが関連するため、筋力や基礎代謝を高めることは体力の維持や向上にもつながります。
さらに、生活習慣病を予防するには一定水準以上の体力を維持する必要があるため、筋トレで体力の向上を図ることは病気の予防にもつながります。
こり・冷え性・むくみなどの体質改善
こりやむくみは、血行不良が生じて老廃物が溜まることで起きやすくなります。また、手先や足先に血液が流れにくくなると冷えを感じます。
筋トレを行うことで血行が促進されるため、こりやむくみの解消につながり、さらに体温も上昇することで冷え性の予防や改善にも効果が期待できます。
姿勢や見た目の変化
身体を支える大腿四頭筋やお尻の大臀筋、腹筋群、背筋群のトレーニングによって、美しい姿勢を維持できます。
お尻やお腹のたるみ、背中の贅肉など、自身の身体で気になる部分があればその部分を鍛えることで、ボディメイクにもつながります。
また、これらの筋肉は加齢とともに衰えやすい筋肉でもあるため、筋トレを行い鍛えておくのがおすすめです。
睡眠の質の向上
日中の運動量が増すとノンレム睡眠(深い眠り)が長くなるといわれているため、睡眠の質を向上させるためには日中に運動や身体活動を積極的に行うことも大切です。※1.※2
具体的には夕方から夜にあたる就寝の3時間程前に運動を行うことで、睡眠の質の向上が期待できます。
ただし、就寝直前の運動はかえって身体が興奮するため、控えましょう。
ストレスの解消
適度な運動やスポーツは、ストレスの解消にもつながります。これは、適度な運動を行うと分泌が促進される「セロトニン」や「β-エンドルフィン」という物質が関係しているためです。
運動をしたあとに晴れやかな気分になることがあるように、セロトニンには心を安定させる作用、β-エンドルフィンには気分の高揚や幸福感が得られる作用があるといわれています。※3
筋トレはダイエットにも効果的?
結論からいうと、筋トレを行うことはダイエットにも効果的です。
人間が1日に消費するエネルギーのうち、約70%は基礎代謝によるもので、基礎代謝のうち約40%は筋肉で消費されます。筋肉量が高まるとその分だけ基礎代謝量も増えます。※4
体重を減らすための単純なメカニズムは、「身体活動や基礎代謝などで消費するエネルギー>食事から摂取するエネルギー」にすることなので、基礎代謝量を高めることはダイエットにもつながります。
さらに、筋トレを行うと筋肉の疲労回復のために成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンには体脂肪の分解を促す働きもあるため、筋トレを行うことで根本から太りにくい体を目指すことができます。
筋トレを効果的に行うコツ
筋トレをより効果的に行うコツを3つ紹介します。
休息日を設ける
筋トレは毎日行うのではなく、休息日を設けながら行うほうがより効果的です。
筋トレを行うと筋繊維が損傷を受けるため、同じ部分の筋トレを行う場合は、48~72時間(2~3日)の間隔を空けて筋を回復させる必要があります。
この「超回復」と呼ばれる過程はより太く強い筋にするために重要で、筋トレと超回復を繰り返すことで、筋力は向上します。
休息を設けずに同じ部位の筋トレを繰り返し行うとオーバートレーニングとなり、かえって筋力の低下を招く恐れがあるため注意が必要です。
鍛える部位を意識しながら行う
筋トレは、ただ行うのではなく、どこの部位に効く筋トレなのかを理解しておくことも大切です。どの筋肉を使っているのかを意識しながらその都度筋トレを行うと、より効果が得られやすくなります。
また、鍛える部分を意識することで、筋トレ中の怪我の予防にもつながります。
筋トレを継続する
筋トレを1回行うだけでは、効果は得られません。個人差はあるものの、「筋トレを始めてから20日経過するころまでは筋断面の大きさはそこまで増加しない」という研究結果があります。※5
筋トレを始めたばかりのころの筋力は、筋肥大を伴わないものであることも多く、筋トレで確実な効果を得るためには継続的に行うことが大切です。最低でも20日間以上は継続しましょう。
筋トレの効果をより高めるポイント
筋トレの効果をより高めるポイントを解説します。
筋トレ後に有酸素運動を取り入れる
筋トレは、体内の糖質をエネルギー源とします。一方有酸素運動では、体内の糖質をエネルギー源としたあと足りなくなると脂質をエネルギー源に切り替えるため、体脂肪を燃焼させる効果があります。
つまり先に筋トレで糖質を消費しておくと、有酸素運動で効率良く脂肪を燃焼できるため、より効果的になります。
食事にも気を配る
筋肉を作るのは運動と栄養であるため、より筋トレの効果を高めるには食事に気を配ることも大切です。
日ごろから主食(糖質)、主菜(たんぱく質)、副菜(ビタミン・ミネラル)がそろった、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。単品ではなく複数の料理を組み合わせると、栄養バランスは整いやすくなります。
とくにたんぱく質は、筋肉の材料となるほか健康維持のために欠かせない栄養素です。肉類・魚介類・卵類・乳類など動物性の食品のほか、豆類・穀類など植物性食品に多く含まれているため、これらを毎食取り入れ不足させないようにしましょう。
ほかにも、筋肉の合成を助けるビタミンB6(果物など)やビタミンD(きのこ類など)も積極的に摂取しましょう。
正しい負荷で筋トレを行い無理はしない
いきなり高い強度の筋トレを行うと、怪我や事故などにつながります。そのため、筋トレでダンベルやバーベルなどの器具を使う際は、筋力測定などを行い自分の体力や筋力に合った負荷を把握することが大切です。負荷を少しずつ上げながら調節しましょう。
ジムで筋トレを行う場合は、トレーナーに負荷についてアドバイスをもらっても良いでしょう。
筋トレはパーソナルジムでより効果的に行おう
筋トレを継続的に行うことは、筋力や筋肉量の増加のみならず、基礎代謝や体力の向上、体質改善、姿勢や見た目の変化、睡眠の質の向上、ストレス解消など、さまざまな効果やメリットが期待できます。
筋肉は刺激しないと衰えるため、生活の質を向上させるためにも鍛えることがおすすめです。
ただし、筋トレを行うことでこれらの効果やメリットを得るには、「正しく」行うことが大切です。
また同時に、栄養バランスの整った食事を基本として、筋肉のもととなるたんぱく質をしっかり摂ることや糖質や脂質を適度に摂ることも必要です。
これらを自分だけで実践するのは困難なため、専門のプロトレーナーがつくパーソナルジムを利用することがおすすめです。
ジムに通うと刺激を受けやすくなり、モチベーションの維持につながるメリットがあるだけでなく、自分に合った正しい筋トレ方法で指導を受けられます。
24/7Workoutは、理想の身体へ最短でアプローチするための、完全オーダーメイドのパーソナルジムです。3色しっかり食べる食事指導も行っています。
続けやすく正しい筋トレが行える24/7Workoutを、ぜひ検討してください。
参照文献
※1.e-ヘルスネット.ノンレム睡眠. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-048.html (参照2023年7月26日)
※2.厚生労働省.良い目覚めは良い眠りから 知っているようで知らない睡眠のこと. https://e-kennet.mhlw.go.jp/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/leaf-sleep.pdf (参照2023年7月26日)
※3.スポーツ庁.コロナ疲れ・ストレス解消法!運動・スポーツで心のケア. https://sports.go.jp/tag/life/post-51.html (参照2023年7月26日)
※4.公益財団法人 健康・体力づくり事業財団.筋トレはダイエットにも効果的. https://www.health-net.or.jp/tairyoku_up/chishiki/column_kenko/t02_02_08.html (参照2023年7月26日)
※5.山内 仁.筋力トレーニング. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkpt/10/0/10_0_19/_pdf/-char/en (参照2023年7月26日)
<監修者プロフィール>
勝木美佐子
1993年日本大学医学部卒業、2000年日本大学大学院医学専攻科公衆衛生学修了。博士(医学)、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、労働衛生コンサルタント、日本産業衛生学会指導医、日本医師会認定産業医、日本医師会健康スポーツ医、日本大学医学部兼任講師。内科医として臨床を行い、30数社の嘱託産業医として活動中。