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僧帽筋とはどんな筋肉?役割や鍛えるメリット、トレーニング方法をあわせて解説

目次

僧帽筋とは、首や背中にかけての広範囲にわたる筋肉で、スマートフォンの操作やデスクワークが多い人は特に固まりやすい筋肉でもあります。思い当たる人は、ぜひ僧帽筋の筋トレを取り入れてください。

 

この記事では、僧帽筋の役割や鍛えるメリットを解説します。また、僧帽筋を鍛えるためのトレーニングメニューや、手軽に行えるストレッチメニューもいくつか紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

僧帽筋とは

僧帽筋は、首から肩・背中にかけてひし形に広がっている大きな筋肉です。肩こりを感じたときにマッサージをする部分にあたります。

 

僧帽筋はさらに上部線維・中部線維・下部線維にわけられます。それぞれが別々の役割を担っているため、各部位の役割を理解したうえでどこに効いているか意識して筋トレを行いましょう。

 

僧帽筋の役割

僧帽筋の部位ごとの主な役割は、以下のとおりです。

 

部位

主な役割・特徴

上部

・首から肩に広がっている

・主に肩甲骨を後ろに下げる・上げる動作に作用する

中部

・肩から肩甲骨の上側にかけて広がっている

・主に肩甲骨を内側に引き寄せるような動作に作用する

下部

・肩甲骨から徐々に細くなりながら背中にかけて広がっている

・主に肩甲骨を下げる、腕を上げる動作に作用

 

上記の3部分により、肩甲骨を内側に引き寄せたり腕を上げたりする動作を同時に行うことができます。

 

僧帽筋の筋肉が弱くなると左右の肩甲骨が離れ気味になり、猫背や巻き肩、ストレートネックの原因にもなり得ます。

 

僧帽筋を鍛えるメリット

僧帽筋を鍛えるメリットには、主に以下の3つがあります。

 

・姿勢の改善が期待できる

・肩こりの予防や解消が期待できる

・体に厚みが出る

 

それぞれを、以下で詳しく解説します。

 

姿勢の改善が期待できる

僧帽筋は背中の中心で体を支えている筋肉であるため、僧帽筋の筋力が弱いと背中をまっすぐに維持できなくなります。

 

そのため、筋トレによって僧帽筋を鍛えることで、悪い姿勢の改善が期待できます。

 

肩こりの予防や解消が期待できる

肩こりは、肩周りの筋が緊張し収縮した状態が続くことで血流が悪くなり、筋肉のなかに乳酸などの疲労物質が溜まり生じることなどが原因といわれています。※1

 

例えば、パソコンの操作で首が前に出る姿勢になりやすい人は、僧帽筋が緊張しやすく首の横から肩にかけてこりが生じます。

 

肩こりを解消するには、肩周りの筋を収縮したり緩めたりすることで血流を促すことが重要です。そのためには僧帽筋を鍛えて、血流を改善したり酸素の供給量を増やしたりして乳酸の分解を進ませる必要があります。※2

 

適度なトレーニングを定期的に行い、肩こりの改善や疲れにくい体を作りましょう。

 

体に厚みが出る

僧帽筋は背中の表層部にある大きな筋肉なので、トレーニングの効果が出やすい部分です。特に首から肩、背中にかけて厚みが出るようになるため、体のシルエットの変化を実感しやすくなります。

 

僧帽筋のトレーニング方法やストレッチ方法

ダンベルを用いた僧帽筋のトレーニング方法や、物を使わずにできるストレッチ方法を紹介します。

 

【トレーニング】ダンベルシュラッグ

ダンベルシュラッグは、ダンベルを用いて僧帽筋の上部を中心に鍛えられるトレーニングメニューです。

 

<ダンベルシュラッグのやり方>

  1. 立って背筋を伸ばした姿勢で、足は肩幅に開く
  2. 両手でダンベルを持つ(体にダンベルがつかないようにする)
  3. 肘は曲げずに伸ばしたまま、肩の力でダンベルを持ち上げる
  4. 息を吸いながらゆっくりダンベルをおろす
  5. 2~4を繰り返す

 

肩を上げるときに肘を曲げると僧帽筋の力を発揮できないため、肘は曲げずに伸ばしたまま行いましょう。また、ダンベルを持ち上げるときは、肩を耳につけるようなイメージで行います。

 

15回を1セットとした場合、3セット行いましょう。ダンベルがない場合は、水の入った500ml~2Lのペットボトルを袋に入れたものでも代用できます。

 

【トレーニング】ケーブルローロー

ケーブルローローは、僧帽筋の中部・下部を鍛えるトレーニングメニューです。ローイングマシンを使って行います。

 

<ケーブルローローのやり方>

  1. ローイングマシンのアタッチメントを肩幅よりも広く持つ
  2. ゆっくりと胸のあたりまで引く
  3. ゆっくりと戻す
  4. 3と4を繰り返す

 

胸のあたりに引く際に肩甲骨を寄せるイメージで、10〜15回を1セットとして、3セット行いましょう。

 

【ストレッチ】首伸ばし

首伸ばしは、スマートフォンの操作やパソコンの使用で凝り固まりやすい、首の筋肉をほぐすストレッチメニューです。肩こりの予防や改善に効果が期待できます。

 

<首伸ばしのやり方>

①右手を頭の上部左側に乗せる

②手に力を入れず、乗せている手の重さで右側に頭を倒す

③同じ要領で、首を真下、斜め前方下、真横と方向を変えながら数回行う

④反対の手でも行う

 

頭に乗せた手で強く誘導しないように意識しましょう。また、痛みが出たら中止してください。左右それぞれ20〜30秒ずつが目安です。

僧帽筋を鍛える際の注意点

僧帽筋を鍛える際には、いくつかの注意点を意識しなければなりません。以下で、その注意点について解説します。

 

僧帽筋の上部・中部・下部を意識してトレーニングする

僧帽筋は上部・中部・下部に分かれていて、それぞれに効くトレーニングメニューがあります。そのため、鍛えたい部位を意識しつつトレーニングを行いましょう。

 

特定の部分のみを鍛えるのではなく、全体的にバランス良く鍛えることが大切です。

 

適度な休息をとる

休息をとらないまま筋トレを続けると、損傷した筋肉が修復できなくなってしまったり、疲れによって体調不良を起こしたりする場合もあるため、同じ部分の筋トレを休息しないで続けることは控えましょう。効果が出にくくなるほか、怪我にもつながります。

 

僧帽筋は、大きな筋肉であるため特に休息は大切です。部位を意識しつつ、筋トレをしたら2~3日の休息をとるようにしましょう。※3

 

適切な負荷で行う

僧帽筋の筋トレを含む運動は、息が切れるほどの負荷や呼吸を止めて行うと、血圧の急上昇などの悪影響を招きます。※4

 

ややきついと感じる程度や、少し張りを感じる程度の負荷・回数で行いましょう。

 

僧帽筋の筋トレの前後にはストレッチを欠かさない

ストレッチは、体の柔軟性を高めるため、怪我の予防に最適です。また、筋温や体温を高めるため、筋トレ前のウォーミングアップとしても有効です。

 

僧帽筋などの大きな筋肉の筋トレでは、特に重要となります。

 

筋トレ前のストレッチで体の調子を確認して筋や関節に違和感を覚えたら、筋トレを控えたり、負荷を軽くしたりしましょう。

 

僧帽筋を鍛えて美しい姿勢と理想の体を手に入れよう

僧帽筋は首から背中にかけてひし形に広がる広範囲の筋肉で、肩甲骨の動きを司っています。

 

僧帽筋の筋肉が衰えると巻き肩やストレートネックの原因にもなり、鍛えることで姿勢の改善や肩こりの予防・改善に効果が期待できます。心当たりがある人は、日々のトレーニングに取り入れてください。

 

僧帽筋の筋トレを行う際は、上部・中部・下部の部位を意識して行い、一部分に負荷をかけすぎないように注意しましょう。また、適切な休憩やストレッチを行うことも重要です。

 

適切な方法や負荷、頻度などが不安な場合は、専門のトレーナーがいるパーソナルジムへ通うことがおすすめです。

 

24/7Workoutでは、筋トレメニューや食事メニューを目標ごとに提供・提案しています。無理なく理想の体へと近づくことが可能です。ぜひご検討ください。

 

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参照文献

※1.2健康長寿ネット.肩こりに効く体操とは. https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shintai-kenkou/katakori.html (参照2023年6月30日)

 

※3. e-ヘルスネット.筋力・筋持久力. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html (参照2023年6月30日)

 

※4.健康長寿ネット.筋力トレーニングの効果と方法. https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shintai-training/kinryoku-weight-traning.html (参照2023年6月30日)

 

<監修者プロフィール>

内田繕博

一般社団法人SOL 代表理事、SOL整形外科世田谷スポーツクリニック院長、整形外科専門医、JOC医科学スタッフ(射撃) 、J3リーグアスルクラロ沼津チームドクター、日本ライフル射撃協会ナショナルチームチームドクター。

横浜南共済病院、亀田総合病院にてスポーツ整形外科に従事。ライフル射撃・サッカー・アイスホッケー・テニスなど様々なスポーツ現場でスポーツ医療を実践。現在用賀と鷺沼でSOL整形外科スポーツクリニックを開業。

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