美しく引き締まった腹筋は、性別を問わず憧れの的です。美しい腹筋を目指してトレーニングに取り組んでいる女性は少なくないでしょう。しかし、女性の場合は体脂肪の問題から、男性のようなシックスパックを作るのは難しいという声もあります。
この記事では、女性が腹筋を割るのが難しい理由、女性でも目指せる腹筋の「縦線」、腹筋を鍛えるメリットについて解説します。おすすめのトレーニングも紹介しますので、「腹筋女子」を目指す方はぜひお読みください。
女性は男性に比べて腹筋が割れにくい?
男性と比較して、女性は腹筋が割れにくいといわれています。以下では、その理由や女性が目指すべき腹筋のタイプ、腹筋を割るうえで理想的な体脂肪と筋肉量について解説します。
一般的には女性のほうが腹筋を割るのが難しい
「男性よりも女性のほうが腹筋を割るのが難しい」といわれていますが、これは事実です。筋肉の合成を促す「テストステロン」というホルモンは「男性ホルモン」とも呼ばれており、女性よりも男性の体で多く分泌されます。つまり、女性は男性と比較して、腹筋を大きくすることが難しいのです。
また、皮下脂肪が腹筋を隠してしまうことも原因として挙げられます。皮下脂肪は女性のほうがつきやすく、特に子宮があるお腹周りには多くの脂肪がつきがちです。このため、腹筋が十分に成長していたとしても、女性の場合は皮下脂肪によって覆われてしまい、外からは割れていないように見えることがあります。
女性が目指す腹筋は「縦線」?
女性が引き締まった腹筋を目指すのであれば、「縦線」を目標にするのがおすすめです。「縦線」の腹筋とは、縦に線が入ったような腹筋のことです。
男性的なシックスパックの腹筋は体脂肪率10%程度を目標にする必要があり、元来体脂肪が多い女性が実現するためには非常にハードなエクササイズ・食事制限をしなければなりません。一方、縦線の腹筋はそれほど過酷なボディメイクをしなくても叶えられるため、女性にとって現実的です。加えて、女性らしいメリハリのある印象になるため、縦線の腹筋を目指す女性も少なくありません。
女性の理想的な体脂肪と筋肉量の例
「腹筋女子」になるためには、体脂肪と筋肉量を意識した運動・生活習慣を続けていく必要があります。適切な体脂肪・筋肉量には個人差がありますが、例えば20代女性、身長160㎝、体重50㎏の場合は体脂肪20%、筋肉量38~39㎏が理想的です。この体を作れれば、健康的な美しい腹筋がお腹に現れてくると考えられています。
この体型を目指すためには、正しい方法でトレーニングを行うこと、栄養のバランスとれた食事を心掛けることが大切です。基本的な運動・食生活を毎日続けることで、少しずつ体が変わっていきます。
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女性が腹筋を鍛えるメリット
腹筋を鍛えるメリットがわかれば、日々のトレーニングの励みになるでしょう。女性にとって、腹筋を鍛えることでどのようなメリットがあるのか解説します。
くびれのあるシルエットになる
腹筋を鍛えることでお腹が引き締まり、気になるぽっこり下腹を解消できます。これは、腹筋を鍛えることで骨盤が開き、内臓の位置が下がるのを防げるためです。見た目が変化することで、自信もつきやすくなるでしょう。
美しい姿勢を保ちやすい
腹筋と背筋をバランス良く鍛えることで、正しい姿勢を維持しやすくなることもメリットの一つです。ボディラインがきれいに見え、印象が良くなるでしょう。姿勢改善によって肩こりや猫背の解消にもなるため、デスクワーク中心の方は特に腹筋を鍛えるのがおすすめです。
太りにくい体になる
腹筋に限らず、筋肉を大きくすることは太りにくい体を作るために重要です。体全体の筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、脂肪燃焼効果が向上します。体脂肪を効率的に燃焼させるため、体の筋肉量を増やすことを意識しましょう。
便秘の予防や改善が期待できる
腹筋を鍛えることは、便秘改善にも効果的です。腹筋を成長させると内蔵の位置が支えられ、便をスムーズに押し出せるようになります。内蔵の働きを促進させるためには、特に腹筋の下部を鍛えるのがおすすめです。
腹筋女子を目指すおすすめのトレーニング種目
美しい腹筋を作るためには、腹筋のトレーニングはもちろんのこと体全体の筋肉量を増やすためのトレーニングを並行して行うことが大切です。大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋、広背筋など、体の中でも大きな筋肉を鍛えることで、筋肉の割合が上昇していきます。
以下では、腹筋女子を目指している方におすすめのトレーニングを、筋肉量をつけるための種目、腹筋を大きくするための種目に分けてご紹介します。
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筋肉量を上げるトレーニング
・スクワット
スクワットは、大腿四頭筋や大臀筋など下半身の大きな筋肉を鍛えるのに効果的です。
【やり方】
- 両足を肩幅より少し大きく開く
- つま先の向きを少し外側に向ける
- ひざをつま先の向きとそろえる
- お尻を後ろに引くようなイメージで、ひざを曲げて体を下げる
- ゆっくりとお尻を上げ、元の位置に戻して繰り返す(10回×3セットが目安)
お尻を後ろに引きすぎたり、ひざが前に出たりすると、正しく筋肉にアプローチできず、ケガもしやすいので注意しましょう。お尻を下げる時は、ひざの角度が90度以下になるまで沈むことを意識してください。
・ランジ
ランジは、大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングスといった下半身の筋肉を同時に鍛えられます。
【やり方】
- 両足を肩幅より少し大きく開く
- 片足を大きく一歩踏み出す
- ひざを曲げてゆっくりと体を下げる
- 後ろひざを床につくぐらいまで下げ、ゆっくりと元の状態に戻す
- もう片方の足で行う(左右交互に10回ずつ、合計20回×3セットが目安 )
しっかりと負荷をかけるためには、上体をまっすぐにしたまま行うことがポイントです。前に出した足の裏側の筋肉を使うことを意識しましょう。
・プッシュアップ
プッシュアップは、大胸筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋など、上半身の大きな筋肉を鍛えるトレーニングとして効果的です。
【やり方】
- 四つん這いの状態で、手を肩幅よりやや外側の位置で地面につける
- ひじを曲げ、体が地面につくギリギリまでゆっくりと下ろす
- ひじを伸ばし、ゆっくりと体を持ち上げる
- 体を元の状態に戻し、2から同じ動作を繰り返す(10回×3セットが目安)
頭からつま先まで、体がまっすぐの状態をキープしましょう。反動を使わないように、動作を終始筋肉でコントロールしてください。
腹筋を引き締めるトレーニング
・プランク
プランクは、腹直筋、腹斜筋などお腹の筋肉から、お尻にかけて幅広く鍛えるトレーニングです。腹筋の深層部にあるインナーマッスルにも作用するため、体幹も強化できます。
【やり方】
- うつ伏せになり、肩の真下にひじがくるよう手をつく
- ひざから下とつま先に力を入れて、体を持ち上げる
- お腹の筋肉を使っていることを意識しつつ、頭からかかとまでが斜め一直線になるようキープする(30秒×3セットが目安)
お尻が上がって反り腰にならないように注意してください。腹筋に効かせるため、少し腰を丸めるのがポイントです。
・サイドプランク
サイドプランクは腹斜筋や中殿筋に作用するトレーニングです。
【やり方】
- 体をまっすぐにして横向きに寝る
- 片方のひじを肩の真下に置く
- 腕と足の筋肉を使って体を持ち上げ、頭からつま先までが斜め一直線になるようキープする(左右交互30秒ずつ、合計60秒×3セットが目安)
腰が落ちると効果が半減します。初心者の方は自然に腰が落ちがちなので、鏡を見て自分のフォームを確認するのがおすすめです。
・クランチ
クランチは腹直筋を鍛えられるシンプルなトレーニングです。
【やり方】
- 仰向けに寝転び、ひざの角度を90度にした状態で両足を上げる
- ゆっくりと上体を起こし、背中が丸まった上体で数秒キープする
- ゆっくりと上体を下げ、2から同じ動作を繰り返す(10回×3セットが目安)
腹筋に力を入れる時は呼吸を止めないようにしましょう。上体を上げる時は息を吐き、上体を下げる時に吸う呼吸を意識してください。
・レッグレイズ
レッグレイズは腹横筋や腸腰筋など、インナーマッスル強化に効果的なトレーニングです
【やり方】
- 仰向けで寝転び、手を体の横に置く
- 足をそろえてまっすぐにしたまま、床と垂直になるぐらいまでゆっくりと上げる
- 床に着くギリギリの位置まで足をゆっくりと下ろし、2から同じ動作を繰り返す(10回×3セットが目安)
トレーニングの最中は足を床に着けないようにしましょう。負荷が強いと感じる場合は、ひざを曲げても問題ありません。
・バイシクルクランチ
バイシクルクランチは、腹直筋、腹斜筋、腸腰筋にアプローチできるトレーニングです。
【やり方】
- 仰向けで寝転び、両足のかかとを浮かせる
- 手を頭の後ろに組み、肩甲骨を床から少し浮かせるように上体を上げる
- 右ひざ(左ひざ)を曲げ、上体をひねり左ひじ(右ひじ)と近づける
- 左右交互に繰り返す(左右交互に10回ずつ、合計20×3セットが目安)
息をしっかりと吐いてひじとひざを限界まで近づけると、お腹の引き締め効果が期待できます。
・Vシット
Vシットは腹直筋を効率的に鍛えられるトレーニングです。
【やり方】
- 仰向けで寝転び、両手を頭の上に伸ばす
- 両手と両足を少し床から浮かせる
- 上体と足を同時に上げ、手をつま先に近づけるように腹部と視点に体を曲げる
- ゆっくりと上体と足を床に着くギリギリまで下ろし、3から同じ動作を繰り返す(10回×3セットが目安)
上体、足を上げる時は反動を使わないようにしましょう。反動で無理に上げると、腰を痛める原因になります。
最後に、女性が腹筋を鍛える際の注意点をお伝えします。女性の場合、生理中の腹筋運動は可能な限り避けたほうが良いでしょう。腹圧がかかることから、腹痛が起きたり、経血の塊が排出されたりするケースがあります。生理中は、腹圧がかかるトレーニングはせず、筋肉を休めることを意識してください。
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継続的なトレーニングで腹筋女子を目指そう
腹筋がつけば、きれいな姿勢やくびれのあるボディラインが手に入ります。女性は体脂肪率が多く筋肉がつきにくい体質ですが、正しい方法でトレーニングを継続すれば美しい腹筋を手に入れることは可能です。
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