ダイエットをするのであれば、プロテイン(たんぱく質)を積極的に摂取することをおすすめします。
プロテインを摂取せずにダイエットをした場合、基礎代謝量が低下し、痩せにくく、太りやすい体になってしまう可能性があるからです。※1
たんぱく質は肌や髪の毛などに影響する成分でもあり、不足すると不健康な見た目になってしまう可能性もあります。
ダイエットに成功し、健康的な見た目を目指すためにも、プロテインを取り入れてたんぱく質を積極的に摂取していきましょう。
この記事では、プロテインを摂取するタイミングについてもご紹介しているので、参考にしてみてください。
プロテインとは
プロテインとは、たんぱく質を指す英単語(protein)をカタカナにしたものですが、一般的にはたんぱく質の摂取を目的として作られた食品(ドリンクタイプや粉末タイプなど)のことを指します。
プロテイン製品は数多くのメーカーから販売されており、コンビニやドラッグストアなどでも販売されています。
もしかしたら「プロテイン=筋肉ムキムキになるもの」というイメージがあるかもしれませんが、プロテインはあくまでたんぱく質の摂取を目的としたものです。プロテインを摂取しただけで筋肉量が増えるわけではありません。
また「プロテインを飲んだら太る」という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、高たんぱく食が脂肪率を低下させるという研究結果があるように、プロテインを摂取したからといって太るわけではないので安心してください。※2
そもそもたんぱく質は、体に必須の成分のうちの一つです。たんぱく質は筋肉に影響するだけではなく、臓器や皮膚、髪の毛などにも影響します。たんぱく質は美容にも欠かせない成分であることから、美容向けプロテインも販売されています。※3
もし「プロテインは筋肉ムキムキになるもの」「プロテインは太るもの」というイメージを持っているのであれば、これを機に「プロテインは美容にも健康にもダイエットにも良いもの」というイメージに変えてみてください。
続いて、プロテインのメリットについて改めて見てみましょう。
プロテインのメリット
この章では、たんぱく質の摂取を目的とする食品のプロテインのメリットについてお伝えします。
たんぱく質を手軽に摂取できる
プロテインのメリットのひとつは、たんぱく質を手軽に摂取できるということです。
たんぱく質を食材から摂取しようとすると、肉や魚、卵などから摂取することが一般的ですが、それらを食べる際は基本的には調理する必要があり、手早くたんぱく質を摂取するには不向きです。
しかしプロテインであれば、ドリンクタイプであればそのまま飲むだけですし、粉末タイプも水や牛乳などで溶かして飲むだけです。スナックタイプのプロテインバーは、袋から取り出してすぐに食べられます。
余計なカロリーや脂質を摂らなくて済む
プロテインのもうひとつのメリットは、余計な脂質やカロリーを摂らなくて済むということです。
プロテインはたんぱく質の摂取が目的として作られているため、基本的に低カロリーで、含まれる脂質や炭水化物(糖質)などは低めです。
肉や魚などからたんぱく質を摂取しようとすると、どうしてもカロリーや脂質などを多く摂取してしまいがちです。ダイエットをしているのであれば、余計なカロリーや脂質などは極力抑えていきたいものです。
プロテインであれば、それらを気にせずにたんぱく質を摂取できます。
続いて、プロテインをダイエットに取り入れるべき理由についてお伝えします。
ダイエットにプロテインを取り入れるべき理由
あなたがダイエットをしているのであれば、プロテインを取り入れ、たんぱく質を積極的に摂取することをおすすめします。
その理由は、2つです。
- 基礎代謝量を低下させないため
- 効率よく筋肉をつけるため
どちらもダイエットにおいて非常に重要です。これを機にプロテインの知識をより深めて、ダイエットの成功率を上げていきましょう。
それではひとつずつお伝えします。
基礎代謝量低下の対策となるため
なぜダイエットにプロテインを取り入れるべきか。それは、プロテインが基礎代謝量低下の対策になるからです。
ダイエットの成功には基礎代謝量を上げることが重要となりますが、方法によっては基礎代謝量が下がってしまう場合があります。例えば、過度な食事制限や糖質制限などをする場合です。
食事制限をして空腹状態が長く続いたり、糖質制限をして体内の糖質が枯渇したりすると、私たちの体は筋肉内のたんぱく質を分解してエネルギーを作り出します(これを糖新生と言います)。※4
筋肉内のたんぱく質が分解されて筋肉量が低下すると、基礎代謝量も低下します。基礎代謝量が低下すると痩せにくく、太りにくい体になります。※5
このような筋肉量低下(における基礎代謝量の低下)の対策は、たんぱく質を積極的に摂取することです。そこで手軽にたんぱく質が摂取できるプロテインの出番です。
また食事制限や糖質制限だけでなく、運動や筋トレでも筋肉内のたんぱく質が分解される場合があります。
運動や筋トレは糖質をエネルギー源としているため、過度に運動すると体内の糖質が枯渇します。先ほどお伝えしたように、糖質が枯渇すると筋肉内のたんぱく質が分解されて、筋肉量の低下につながる可能性があります。※6
ダイエットのために運動や筋トレをする場合でも、プロテインでたんぱく質を摂取することが大切なのです。
効率よく筋肉をつけるため
ダイエットにプロテインを取り入れるべきもう一つの理由は、プロテインは効率よく筋肉をつけるために役立つから、というものです。
基礎代謝量を上げるには、筋トレをして筋肉量を増やすことが効果的です。そして筋トレ後は筋たんぱく質の合成率が高まる(たんぱく質を摂取することで筋肉が作られやすい)とされており、そのタイミングでプロテインを摂取することが筋肉量を増やすのに効率的です。※7
ダイエットのための筋トレをするのであれば、筋トレ後にプロテインを摂取することが重要です。
では、具体的にどんなタイミングでプロテインを摂取すれば良いのか?次の章でお伝えします。
プロテインを摂取するタイミング
プロテインは以下のタイミングで摂取しましょう。
- 筋トレ後1時間以内
- 就寝前
- 間食時
上記の時間を意識してプロテインを摂取し、ダイエットを成功させていきましょう。
それでは一つずつお伝えします。
1.筋トレ後1時間以内
ダイエットのために筋トレをする場合は、筋トレ後1時間以内になるべくプロテインを摂取するようにしましょう。
Peter W. R. Lemon氏らの2002年の論文によると、筋たんぱく質合成率が最も高くなる(たんぱく質摂取により筋肉が作られやすくなる)のは、筋トレ後の1~2時間だと示唆されています。※8
これを見て「筋トレ後1~2時間以内にプロテインを飲めば良いのか」と思うかもしれませんが、プロテインは飲んだ瞬間に吸収されるわけではありません。どれくらいの量のたんぱく質を摂取するかにもよりますが、Daniel R Moore氏らの2008年の論文を見ると、20gのたんぱく質を摂取した場合、約45分後に血中のアミノ酸濃度がピークに達しています。※9
これらを踏まえると、筋トレをしてから2時間が経った後にプロテインを飲んでも、筋たんぱく質合成率が最も高いタイミング(筋トレ後1~2時間)に間に合わない可能性があります。
なのでプロテインの吸収時間を踏まえて、筋トレ後1時間以内にはプロテインを摂取しておくようにしましょう。
またDaniel R Moore氏らの同論文では、1度に摂取するプロテインは20g~40gであってもたんぱく質合成率に大きな変化がないことが分かります。※10
上記を踏まえ、1度に摂取するプロテインは20gを目安としてみてください。
2.就寝前
就寝前にもプロテインを摂取しましょう。
Jorn Trommelen氏らの2016年の論文では、就寝前に40gのプロテインを摂取することで、筋肉量を増やす効果が期待できると主張されています。※11
また同論文では「就寝前のたんぱく質摂取について研究したこれまでの論文は、カゼインプロテインが使用されている」と記述されていることから、可能であればカゼインプロテインを摂取することをおすすめします。※12
もしカゼインプロテインを購入する場合は、購入前に商品ラベルや商品説明を見て、カゼインタイプか確認するようにしましょう。
3.間食時
お腹が空いたときは、間食としてプロテインを摂取してみてください。
「ダイエットにプロテインを取り入れるべき理由」でもお伝えしたように、空腹が長引くと筋肉量が低下し、基礎代謝量の低下につながります。
空腹による筋肉量低下を防ぐためにも、プロテインを摂取していきましょう。
まとめ
ダイエットにおいて、プロテイン(たんぱく質)は欠かせません。たんぱく質が不足すると基礎代謝量が低下してしまう可能性があるだけではなく、見た目も不健康になってしまう可能性があります。
ダイエットを成功させるためにも、プロテインを取り入れてたんぱく質を積極的に摂取していきましょう。
もし、1人でのダイエットに限界を感じたら、是非一度、無料カウンセリングにお越しください。あなたのダイエットを全力でサポートさせていただきます。
参照文献
※1 e-ヘルスネット.厚生労働省.エアロビクス / 有酸素性運動.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html(参照 2020年6月12日).
※2 Damien P. Belobrajdic, Graeme H. McIntosh, Julie A. Owens Author Notes.A High-Whey-Protein Diet Reduces Body Weight Gain and Alters Insulin Sensitivity Relative to Red Meat in Wistar Rats.https://academic.oup.com/jn/article/134/6/1454/4688740(参照 2020年6月12日).
※3 e-ヘルスネット.厚生労働省.エネルギー産生栄養素.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-013.html(参照 2020年6月12日).
※4 福岡大学.糖新生.http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/gluconeo.htm(参照 2020年6月12日).
※5 e-ヘルスネット.厚生労働省.エアロビクス / 有酸素性運動.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html(参照 2020年6月12日).
※6 e-ヘルスネット.厚生労働省.ブドウ糖.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-030.html(参照 2020年6月12日).
※7 S. M. Phillips, K. D. Tipton, A. Aarsland, S. E. Wolf, and R. R. Wolfe.Mixed muscle protein synthesis and breakdown after resistance exercise in humans.https://journals.physiology.org/doi/abs/10.1152/ajpendo.1997.273.1.E99(参照 2020年6月12日).
※8 Peter W.R. Lemon, PhD, John M. Berardi, BS, and Eric E. Noreen, MS..The Role of Protein and Amino Acid Supplements in the Athlete’s Diet: Does Type or Timing of Ingestion Matter?.https://www.researchgate.net/profile/Peter_Lemon/publication/10685866_The_role_of_protein_and_amino_acid_supplements_in_the_athlete%27s_diet_does_type_or_timing_of_ingestion_matter/links/0c960518280d8a3fcf000000/The-role-of-protein-and-amino-acid-supplements-in-the-athletes-diet-does-type-or-timing-of-ingestion-matter.pdf(参照 2020年6月12日).
※9 Daniel R Moore, Meghann J Robinson, Jessica L Fry, Jason E Tang, Elisa I Glover, Sarah B Wilkinson, Todd Prior, Mark A Tarnopolsky, Stuart M Phillips.Ingested protein dose response of muscle and albumin protein synthesis after resistance exercise in young men.https://academic.oup.com/ajcn/article/89/1/161/4598235(参照 2020年6月12日).
※10 Daniel R Moore, Meghann J Robinson, Jessica L Fry, Jason E Tang, Elisa I Glover, Sarah B Wilkinson, Todd Prior, Mark A Tarnopolsky, Stuart M Phillips.Ingested protein dose response of muscle and albumin protein synthesis after resistance exercise in young men.https://academic.oup.com/ajcn/article/89/1/161/45982355(参照 2020年6月12日).
※11 Jorn Trommelen,J. C. Van Loo.Pre-Sleep Protein Ingestion to Improve the Skeletal Muscle Adaptive Response to Exercise Training.https://www.mdpi.com/2072-6643/8/12/763/htm(参照 2020年6月12日).
※12 Jorn Trommelen,J. C. Van Loo.Pre-Sleep Protein Ingestion to Improve the Skeletal Muscle Adaptive Response to Exercise Training.https://www.mdpi.com/2072-6643/8/12/763/htm(参照 2020年6月12日).