ダイエット方法には数多くの種類がありますが、そのなかでもバナナダイエットは気軽に実践できるダイエットとして有名です。しかし、気軽に挑戦できても、バナナが体にもたらす効果を把握できていないと実践しにくいでしょう。
この記事では、バナナダイエットが痩せるといわれている理由や実践方法、バナナダイエットに取り組むときの注意点などを解説します。
バナナダイエットが痩せるといわれる理由
バナナダイエットが痩せるといわれる主な理由は、食品に含まれている栄養素にあります。
ビタミンB群やカリウム、食物繊維など、バナナはダイエットをサポートしてくれる栄養素が豊富に含まれている食品です。これらの栄養素を摂取することで、下記のような効果に期待できます。
- 痩せやすい身体作り
- 身体のむくみを予防
- 便秘解消
- 血糖値の急激な上昇を防ぐ
以下で各効果の内容を詳しく解説します。
ビタミンB群が痩せやすい身体を作る
バナナには、基礎代謝を高めてくれるビタミンB群が豊富に含まれています。
とくに脂質や糖質の代謝を助けてくれる働きを持つビタミンB1とビタミンB2は、ダイエット効果が高い栄養素です。 ビタミンB1、ビタミンB2によって代謝が高まると脂質と糖質が脂肪になりにくくなり、より痩せやすい身体に近づけます。
カリウムが身体のむくみを予防する
バナナダイエットを検討している方のなかには、身体のむくみに悩んでいる方もいるでしょう。こうした身体のむくみは、ナトリウムの摂りすぎに原因があるかもしれません。
ナトリウムは、身体に過剰に蓄積されると水分を溜め込んで薄めようとする作用を持っています。 この作用が身体のむくみにつながる場合があります。※1
ナトリウムが原因で生じるむくみには、バナナに含まれているカリウムが効果的です。カリウムはナトリウムを身体の外に出しやすくする作用があり、むくみによる水太りを解消しやすくなります。※2
食物繊維が便秘解消をサポートする
ダイエットに取り組むなら便秘を解消することも大切です。
便秘になると腸内の悪玉菌が増殖して腸内環境の悪化につながるだけでなく、代謝が低下する可能性もあります。さらに脂質や老廃物を溜め込みやすい身体になるほか、むくみの原因にもなるため注意が必要です。
バナナには、便秘の改善に期待できる食物繊維が豊富に含まれています。ダイエットにバナナを取り入れれば便秘によるむくみや代謝の低下を予防でき、痩せやすい身体を作りやすくなります。
血糖値の急激な上昇を防げる
血糖値が急激に上昇すると、「インスリン」と呼ばれるホルモンが過剰に分泌されます。インスリンには血中の糖分を脂肪に換えて溜め込む作用があり、過剰に分泌された場合は脂肪を溜め込みやすい身体になってしまいます。
しかし、バナナは食物繊維の働きにより血糖値の上昇が緩やかなので、インスリンが過剰分泌される可能性が低いです。結果的に、脂肪を溜め込みやすい身体になるのを防ぐことができます。
バナナダイエットのやり方
バナナダイエットのやり方は1日の食事にバナナを取り入れるだけです。一般的には、普段の食事をバナナに置き換えて行います。
バナナダイエットのなかでも、とくに有名な方法が朝にバナナと水を摂る「朝バナナダイエット」です。バナナがもたらすダイエット効果に期待できるほか、摂取するカロリーを抑えることにもつながります。
毎日おやつを食べている場合は、おやつをバナナに置き換えるのも良いでしょう。一般的なお菓子は高カロリーのものが多いです。しかし、おやつをバナナに置き換えれば、それだけ摂取するカロリーが抑えられます。
バナナダイエットを成功させるためのポイント
ここからは、バナナダイエットを成功させるためのポイントを3つ紹介します。これからバナナダイエットに取り組む方は、ぜひ参考にしてください。
有酸素運動や筋トレもあわせて行う
消費カロリーを増やして効率的にダイエットをするなら、バナナダイエットだけでなく有酸素運動も行いましょう。有酸素運動は身体の脂肪をエネルギー源とするため、継続すればより効率的な体脂肪の燃焼効果に期待できます。
また、有酸素運動とあわせて筋トレを行うのもおすすめです。筋トレをすると基礎代謝が上がり、脂肪の燃焼効率が高まりやすくなるといわれています。
筋トレを行うタイミングは、有酸素運動の前が理想です。筋トレを行ってから有酸素運動をすると脂肪分解が促進され、ダイエット効果がより高まります。
規則正しい生活リズムを心がける
ダイエットをするなら規則正しい生活リズムを心がけることも大切です。生活リズムの乱れは、ダイエットに関するさまざまなデメリットにつながります。以下は生活リズムの乱れがもたらすデメリットの一例です。
- 寝不足になって食欲が増す
- 体内時計の乱れによりストレスが溜まり過食につながる
- 夜遅くに食事を摂ることで脂肪が蓄積されやすくなる
毎日同じ時間に起床・就寝するよう心がけ、生活リズムが乱れないように意識して過ごしましょう。
朝食をしっかり食べる
ダイエットに取り組む際は、体内時計を毎日リセットすることを心がけましょう。体内時計がリセットされると午前中に代謝が上昇し、痩せやすい体質を作れます。
体内時計は朝に光を浴び、朝食を摂るとリセットされる仕組みです。忙しさやダイエットを理由に朝食を抜くようなことはせず、毎日しっかりと食べましょう。
バナナダイエットに取り組むときの注意点
バナナダイエットに取り組む際は、いくつか注意するべきポイントもあります。以下では、バナナダイエットに取り組むときの注意点を紹介します。
たくさん食べ過ぎない
バナナダイエットをする場合のバナナの本数は、1日に1〜2本までが目安とされています。食べ過ぎるとカロリーオーバーにつながり、ダイエットから遠ざかってしまうので注意してください。
バナナ以外の食事もしっかり食べる
バナナには豊富な栄養素が含まれているものの、バナナだけで必要な栄養素を補えるわけではありません。ダイエットに良いからといってバナナだけを食べていると、身体の栄養が不足する可能性があります。
栄養不足は代謝低下につながり、代謝低下は太りやすい体質を作る原因になります。ダイエット中であっても、カロリーなどに気をつけながら食事もしっかり食べ、バランス良く栄養を摂取するよう心がけてください。
バナナは加熱せずに食べる
バナナに含まれているビタミンは熱に弱いものもあり、加熱するとダイエットに効果的なビタミンが失われてしまう可能性があります。ダイエット目的でバナナを食べるなら、加熱せずに生のまま食べましょう。
バナナを食べて痩せやすい身体を作ろう!
バナナに含まれているさまざまな栄養素は、痩せやすい身体作りをサポートします。有酸素運動や筋トレも組み合わせながら、継続的にバナナダイエットを続けていきましょう。
しかし、人によってはダイエットを苦に感じてしまい、挫折してしまうことがあるかもしれません。このように継続的なダイエットに苦手意識がある方は、ダイエットをサポートするパーソナルジムの利用も視野に入れると良いでしょう。
24/7Workoutは、ダイエットの挫折ポイントを把握したプロのトレーナーが理想の身体作りをサポートします。カウンセリングは無料なので、ぜひお気軽にお申し込みください。
参照文献
※1e-ヘルスネット.ナトリウム.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-024.html(参照 2023年9月13日)
※2 e-ヘルスネット.カリウム. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html(参照 2023年9月13日)
<監修者プロフィール>
工藤孝文
糖尿病内科医・統合医療医・漢方医。
日本糖尿病学会・日本高血圧学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・小児慢性疾病指定医。
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。
現在は、福岡県のみやま市工藤内科院長として、地域医療に力を注いでいる。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。
NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演多数。著書・監修書籍は100冊以上におよび、Amazonベストセラー多数。著書:アスコム「やせる出汁」は15万部突破のベストセラーとなっている。