プロテインは、美容や筋トレに良いとして広く飲まれている栄養補助食品です。しかし、普段からプロテインを飲まない方だと、「なぜ美容や筋トレに良いのか」「具体的にどのような効果が期待できるのか」などの疑問を抱くこともあるでしょう。
この記事では、プロテインの具体的な効果や飲むタイミング、プロテインに関するQ&Aなどを紹介します。理想の身体を目指すためにプロテインの摂取を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
プロテインとは
プロテインとは、英語でタンパク質のことを指します。市販のプロテインはタンパク質を摂取できる栄養補助食品であることから、そのまま「プロテイン」と呼ばれています。
タンパク質は人間の筋肉や皮膚、臓器などを構成する重要な栄養素です。※1 しかし、普段の食事から十分なタンパク質を摂取するのは意識しないと難しく、メニューによってはタンパク質が不足する場合があります。こうしたタンパク質不足を補うための栄養補助食品として、プロテインがよく活用されています。
プロテインの効果3つ
タンパク質を効率良く摂取できるプロテインを飲むことで、身体に関するさまざまな嬉しい効果が期待できます。以下ではプロテインが身体にどのような効果をもたらすのか、代表的な例を3つ紹介します。
効率的に筋力アップができる
筋トレをしている場合は、プロテインを取り入れることで効率的な筋力アップが期待できます。
通常、筋トレによる筋力アップは、「筋トレを行う→筋肉がダメージを受ける→筋肉が回復し、増加する」という流れです。ダメージを受けた筋肉が回復する過程で、より強い筋肉が作られていく仕組みです。
筋トレによってダメージを受けた筋肉を回復させるためには、筋肉の材料であるタンパク質が必要です。プロテインを飲んで十分な量のタンパク質を摂取すれば筋肉が回復でき、効果的な筋力アップがのぞめます。
美容効果が期待できる
タンパク質は皮膚の60%を構成する栄養素です。※2 タンパク質が不足すると、肌荒れやニキビ、シミ、たるみなど、肌トラブルの原因となります。
しかし、プロテインによってタンパク質不足を防ぐことができれば、より健康的な皮膚を保ちやすくなり、肌荒れをはじめとしたさまざまな肌トラブルを予防できます。
ダイエット効果が期待できる
タンパク質には脂肪燃焼を助けるアミノ酸が豊富です。また、脂肪がつきにくくなるホルモンの産生効果があります。プロテインでタンパク質不足を防ぎながらダイエットに取り組めば、より効率的に理想の身体へ近づけるでしょう。
また、タンパク質不足による筋力低下が引き起こす代謝不足を予防することもでき、痩せにくい身体になるのを防げます。
プロテインの主な種類
プロテインにはいくつか種類があり、それぞれ特徴が異なります。以下ではプロテインの特徴、どのような方に向いているのかを種類ごとに解説します。
ホエイプロテイン
ホエイプロテインは、牛乳を原料に作られたプロテインです。
吸収の速さが特徴で、摂取してから身体に吸収されるまでの時間は約2時間です。吸収力が高いため、筋肉をしっかり回復させたい筋トレ直後、タンパク質が不足しやすい起床直後の摂取に向いています。筋トレに取り入れやすいことから、スポーツ選手にもよく利用されています。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインもホエイプロテインと同様、牛乳を原料としたプロテインです。ホエイプロテインとの主な違いは、吸収にかかる時間にあります。
ホエイプロテインは摂取してから約2時間で吸収できる一方で、カゼインプロテインは吸収に約8時間かかります。長い時間をかけてゆっくり吸収されることから、就寝前にプロテインを飲んで睡眠中にタンパク質を吸収したい場合に向いています。
ソイプロテイン
ソイプロテインは大豆を原料としたプロテインです。
体内にゆっくりと吸収され、腹持ちが良いため、ダイエット中におやつの代わりとして取り入れるのもおすすめです。
また、ほかのプロテインと違って原料に牛乳が使われていないため、乳製品のアレルギーがある方にも向いています。
【目的別】プロテインを飲む効果的なタイミング
プロテインは筋力アップのためか、それとも美容効果やダイエットのためか、目的によって飲むべきタイミングが変わってきます。ここからは、目的別にプロテインを飲む効果的なタイミ
ングを紹介します。
筋力アップを目的とする場合
筋力アップが目的の場合は、筋トレ後30分以内にプロテインを飲むのが良いとされています。
筋トレ直後の30分間はダメージを受けた筋肉が修復をする時間です。このタイミングでタンパク質を摂取できていれば筋肉がしっかり修復し、効率的な筋力アップが期待できます。
美容効果を目的とする場合
美容効果を目的とする場合は、タンパク質が不足しやすい就寝前や朝起きてすぐプロテインを飲むのがおすすめです。このタイミングでプロテインを摂取すればタンパク質不足を防ぐことができ、健康的な肌を保ちやすくなります。
ダイエットを目的とする場合
ダイエット目的の場合は、就寝前にプロテインを飲むと良いでしょう。夕食の量を減らして足りないタンパク質をプロテインで補うようにすれば、カロリーダウンをしながらタンパク質不足も防止できます。
また、就寝中のタンパク質不足を防止する観点からも、プロテインは夕食と一緒に摂るのではなく、就寝前に飲むのがおすすめです。
プロテインの効果に関するQ&A
ここからは、プロテインの効果に関するよくある質問・回答を紹介します。これからプロテインを習慣的に飲もうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
プロテインの効果はいつ頃から感じられる?
プロテインの効果があらわれる時期には個人差があるため、いつ頃から効果を実感できるかは一概にはいえません。
効果を実感できる時期が気になる場合は、細胞が代謝によって入れ替わるまでの期間を目安にすることをおすすめします。
筋肉は約2ヶ月で組織の半分が、肌は約6週間で組織が入れ替わります。入れ替わりのタイミングで筋力アップや美肌効果があらわれているようなら、プロテインの効果が出ていると考えられるでしょう。
プロテインは毎日飲むべき?
プロテインを毎日飲むべきかどうかは、人によって異なります。
あくまでプロテインはタンパク質を補う栄養補助食品です。そのため、食事からタンパク質を十分に摂取できているのなら、無理にプロテインを飲む必要はありません。一方で、食事から摂取したタンパク質が少ない場合は、プロテインでタンパク質を補ったほうが良いといえるでしょう。
なお、タンパク質の必要量は年齢や性別で変わってきます。性別・年齢ごとのタンパク質の推定平均必要量は下記のとおりです。
年齢 | タンパク質の推定平均必要量(男性) | タンパク質の推定平均必要量(女性) |
1〜2歳 | 15g | 15g |
3〜5歳 | 20g | 20g |
6〜7歳 | 25g | 25g |
8〜9歳 | 30g | 30g |
10〜11歳 | 40g | 40g |
12〜14歳 | 50g | 45g |
15〜17歳 | ||
18〜29歳 | 40g | |
30〜49歳 | ||
50〜64歳 | ||
65〜74歳 | ||
75歳以上 |
出典:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
プロテインを飲むかどうかの判断に迷ったときは、食事から摂取したタンパク質の量をチェックして決めると良いでしょう。
筋トレをしない人でもプロテインは飲んで良い?
プロテインは筋トレのために飲むものだとイメージされやすいですが、あくまでタンパク質を補うための栄養補助食品です。そのため、筋トレをしているかどうかにかかわらず、タンパク質を補いたいタイミングで飲んでも問題ありません。
プロテインでタンパク質を摂取して健康的な心身を保とう
プロテインは筋トレや美容、ダイエットなど、健康に関するさまざまなことに役立つ栄養補助食品です。いくつか種類があるので、自分の目的に合ったプロテインを選んで飲みましょう。
また、理想の身体作りのためにプロテインを飲むなら、パーソナルジムの利用もおすすめです。
24/7Workoutでは理想の身体の実現に向けて何が必要かを分析し、お客様一人ひとりに合わせたプランで身体作りをサポートします。気になる方は、ぜひ無料カウンセリングにお申し込みください。
参照文献
※1 e-ヘルスネット.eたんぱく質. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html(参照 2023年9月13日)
※2 スターバックスコーヒージャパン健康保険組合.知っているようで知らない「たんぱく質」って一体何?. https://www.starbucks-kenpo.or.jp/my_wellness/food/list20.php(参照 2023年9月13日)
<監修者プロフィール>
吉岡容子
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。
平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・ 美容皮膚科を開設。院長として勤務しています。