ダイエットのために運動をするとき、気になるのが運動のカロリー消費量です。できるだけ消費カロリーの多い運動を実践し、効率的に痩せたいと考える方は多いのではないでしょうか。

この記事では、カロリーを多く消費できる有酸素運動の具体例、カロリー計算方法やカロリーを効率良く消費するポイントについて解説します。

有酸素運動はカロリー消費が多い？

有酸素運動は、筋肉への負荷が比較的軽く、長時間継続的に行える運動のことです。例としては、ウォーキングやランニング、サイクリングなどが代表的です。

有酸素運動は身体に蓄えられた脂肪を燃料とするため、体脂肪の減少だけでなく内臓脂肪の減少にも効果が期待できます。

ちなみに、運動には有酸素運動のほかに無酸素運動と呼ばれるものもあります。無酸素運動は、短距離走やバーベルを使ったトレーニングなど、短時間で行う強度の高い運動のことです。

無酸素運動のように激しい運動では、脂肪燃焼に必要な酸素が不足しやすいです。 消費カロリーを意識したうえでダイエットをするなら、体脂肪をしっかり燃焼できる有酸素運動をベースに身体を動かすと良いでしょう。

カロリーの消費が多い有酸素運動の具体例

効率良くダイエットをするなら、消費カロリーの多い運動を実践することが大切です。消費カロリーの多い有酸素運動の例としては、下記のような種目が挙げられます。

• ウォーキング
• ランニング
• サイクリング
• 水泳
• エアロビクスダンス
• 縄跳び
• エクササイズ系のビデオゲーム

以下では各種目の魅力やポイント、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の「改訂版『身体活動のメッツ（METs）表』」をもとに計算した消費カロリー（運動時間1時間、体重60kgの場合）を順番に紹介します。

ウォーキング

ウォーキングの消費カロリーの目安は、302kcalです。

ウォーキングの主な魅力は手軽に始められる点にあります。必要な準備がほとんどなく、始めようと思えばすぐに始めることが可能です。

また、ウォーキングの時間帯によって効果に大きな差はないため、都合の良い時間に実践できます。時間がない場合は、通学や通勤時に少し早歩きを意識すると良いかもしれません。

頻度は週に2〜5回が理想です。最初は少ない回数から始め、慣れてきたら徐々に頻度を増やしましょう。

ランニング

ランニングの消費カロリーの目安は、441kcalです。

ランニングはウォーキングと同様、必要な準備が少なく始めやすい点が魅力です。シューズやウェアを揃える必要はあるものの、最初に必要な装備を準備してしまえば、いつでも実践できます。

身体を動かすのが苦手な方は、ウォーキングで身体を慣らしてから走り始めると良いでしょう。継続するには、走っているときに息が上がらない程度のペースを保つのがコツです。

また、怪我防止のために走る前後はストレッチを行い、クッション性のあるシューズで走りましょう。

サイクリング

サイクリングの消費カロリーの目安は、428kcalです。

自転車さえあれば、すぐに始められるのがサイクリングのメリットです。また、ギアがついた自転車なら自分で負荷を自由に変えられるため、無理なく続けられます。

サイクリングをする際は、自転車のギアを軽くして早く漕ぐと脂肪燃焼効果が高まります。1分間に80回以上のペダル回転数を目安に、ギアを調整しましょう。

水泳

水泳の消費カロリーの目安は365kcalです。ただし、これはあくまでゆっくり、ほとほどの労力で泳いだ場合の目安です。泳ぎ方によって消費カロリーは大きく異なり、バタフライの場合は869 kcalも消費します。

水泳の魅力はなんといっても消費カロリーの多さです。消費するエネルギーが大きい分、高いダイエット効果が期待できます。

また、水泳はウォーキングやランニングに比べると関節への負荷が低く、怪我をするリスクが少ないです。怪我をしないか心配な方も、安心して続けられます。

なお、泳ぎに自信がない場合は水中歩行でも問題ありません。水中歩行の消費カロリーは428 kcalあり、通常のウォーキングよりも多くのカロリーを消費できます。

エアロビクスダンス

エアロビクスダンスの消費カロリーの目安は、460kcalです。

エアロビクスダンスは、一般的な運動に比べて楽しく続けられるところがメリットです。とくに音楽が好きな方であれば、より楽しく取り組めるでしょう。

「始めるには専門のスクールに通う必要があるのでは」とイメージされやすいですが、最近では動画投稿サイトの普及により、自宅でも気軽に行えるようになりました。画面の動きに合わせてエアロビクスダンスを踊る動画が数多く投稿されているので、興味のある方はチェックすると良いでしょう。

縄跳び

縄跳びの消費カロリーの目安は、554kcalです。

縄跳びは必要な準備が少なく、隙間時間に実践できるのが魅力です。カロリーの消費量も大きく、継続すればより高いダイエット効果が期待できます。

エクササイズ系のビデオゲーム

エクササイズ系のビデオゲームの消費カロリーの目安は、453kcalです。

エクササイズ系のビデオゲームは良い運動になりますが、メインとなるのはあくまでゲーム部分です。そのため、運動している意識が薄く、身体を動かすのが苦手な方でも楽しく続けられます。

また、ゲームの種類が多く、常に新鮮な気持ちで楽しめるのもエクササイズ系のビデオゲームの魅力です。音に合わせて身体を動かすダンス系のゲーム、本格ボクシングなどを楽しめるVRゲームなど、さまざまな選択肢から自分の好みに合わせて選べます。

運動による消費カロリーの計算方法

この先も運動を続けていくうえで、先述した種目以外の有酸素運動の消費カロリーを知りたくなることがあるかもしれません。そのようなときは、運動の消費カロリーを計算しましょう。

運動の消費カロリーは「METs（メッツ）×時間×体重×1.05＝消費カロリー」の式で計算が可能です。

上記の式にあるMETs（メッツ）とは、身体の活動量を示す単位のことです。安静にしている状態を1とし、その状態に比べて何倍のエネルギーを消費しているかでMETs（メッツ）が決まります。

運動のMETs（メッツ）の目安が分かれば、消費カロリーを自分で確認できます。例えば、先述した消費カロリーの例は「運動時間1時間、体重60kgの場合」を仮定して計算したものですが、下記のように体重別に計算することも可能です。なお、下表の運動時間は1時間を仮定しています。

出典：国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の「改訂版『身体活動のメッツ（METs）表』」を加工して作成

カロリーを効率良く消費するポイント

ここからは、カロリーを効率良く消費するためのポイントを3つ紹介します。ダイエットに取り組んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

普段から身体を動かすように意識する

日常生活を送るうえで、身体を動かす機会は数多くあります。

例えば、通勤時や通学時は自然と身体を動かせる場面が多いです。エスカレーターは使わず階段を上り下りして移動したり、車ではなく自転車を利用したりするだけでも、運動になります。

身体を動かす機会が少しでも増えることで、より効率的なカロリー消費が期待できます。ダイエットのために取り組んでいる有酸素運動とは別に、普段から身体を動かすように意識しましょう。

筋トレをしてから有酸素運動を行う

体力に余裕があるなら、有酸素運動の前に筋トレを行いましょう。

筋トレ後に有酸素運動をすると、成長ホルモンの働きによって有酸素運動の序盤から脂肪分解が促進されるため、より高いダイエット効果が期待できます。また、筋肉がつくと基礎代謝が上がり、脂肪の燃焼効率が良くなるといわれています。

継続しやすいメニューにする

カロリーを消費して理想の身体に近づくためには、習慣的に運動を行うことが大切です。

消費カロリーを増やしたいからといって、無理のある運動を続けると挫折する可能性があるので気をつけてください。効率を求めて取り組んでいる運動も、継続できなければ頑張りが無駄になってしまいます。

無理なく続けられるメニューを選び、長期的な継続を心がけましょう。

運動をするときは消費カロリーを意識しよう

ダイエットのために取り組む有酸素運動を選ぶ際は、消費カロリーだけでなく、運動の好みや体力に適しているかどうかを考えることも重要です。苦手な種目は避け、無理なく続けられるものを選びましょう。

また、運動を続けられるか不安なら、パーソナルジムに頼るのもおすすめです。24/7Workoutでは運動経験の有無に応じて最適なメニューを提案しており、無理なく続けられるよう専属のトレーナーがサポートします。カウンセリングは無料で受けられるので、ぜひお気軽にお申し込みください。

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参考文献

※1 e-ヘルスネット. エアロビクス/有酸素性運動. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html（参照 2023年9月07日）

※2 おか調剤薬局.有酸素運動と無酸素運動. http://www.pharm.co.jp/today-diet/sports.htm（参照 2023年9月07日）

＜監修者プロフィール＞

江越正敏

佐賀大学医学部を卒業後、都立松沢病院、都立多摩総合医療センター等に勤務し、精神科医としての臨床経験を積み、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニックを開業。

西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

2021年ともしびクリニック池袋院開院。