ダイエットを成功させるには、食事の管理が必要です。
面倒な食事の管理をするくらいなら、食べずに痩せる方が楽だと感じる方もいるかもしれません。しかし、食事は体を作る大切な栄養素となるので、ダイエット中でもしっかり食べましょう。
今回は「ダイエット中の食事のポイント」について詳しく解説します。おすすめのレシピも紹介しますので、ダイエット中の方はぜひ参考にしてください。
ダイエットと食事の関係性
なぜ、ダイエットでは食事の管理が重要となるのか、その理由を紹介します。食生活を見直す必要について、以下2つのポイントをチェックしましょう。
ダイエットとカロリーの関係
カロリーとは、体を動かすために必要なエネルギーを表す単位のことです。※1
主に三大栄養素と呼ばれる「糖分」「脂質」「タンパク質」が体のエネルギーとなります。
日常生活における動作や運動による体の動き、内臓の動きにはすべてエネルギーが使われています。
消費しきれなかったエネルギーは体脂肪となって蓄積するため※2、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを取ることが大切です。
体を動かしてエネルギーを消費し、食べ過ぎによるカロリーオーバーを防ぎながら健康的な体型を維持しましょう。
栄養バランスを意識した食事が健康的に痩せるためのポイント
ダイエットを行う際は、栄養バランスの整った食事を摂取することが重要です。
「○○だけダイエット」など特定の食材だけを摂取するような偏った食事でも、摂取カロリーを抑えることは可能ですが、体に必要な栄養素が不足し、健康を害する要因となる場合があります。
理想の体型や体重に近づいても、体が健康でなければダイエット本来の目的を果たせない可能性もあります。
健康的なダイエットを行うためにも、普段から栄養バランスを意識した食事を心掛けましょう。
1日に必要なカロリー
極端なダイエットを避けるためにも、まずは自分に必要なカロリーの量を知っておきましょう。1日に必要なカロリーを計算する際の指標となるのが基礎代謝です。
基礎代謝とは、人が生きていくために最低限必要なエネルギー量のことを指します。消費カロリーのうちの約6割が基礎代謝となるので、最低でも基礎代謝分のカロリーを食べ物から摂取しましょう。
一般的に用いられている1日に必要なカロリーの計算方法は「二重標識水法」です※3。以下の計算式で求められます。
1日に必要なカロリー(推定エネルギー必要量)=基礎代謝量×身体活動レベル
なお、計算に必要な基礎代謝量は手動でも計算できますが、手間がかかるため自動で計算できるWebサイトから調べることをおすすめします。
ダイエット中の食事のコツ
ダイエットを行う際は、上手にカロリーコントロールをしながら栄養バランスを整えることが大切です。ダイエット中の食事のコツを3つ紹介しますので、以下の要点を参考に食生活を見直してみましょう。
「主食」「主菜」「副菜」を意識する
栄養の偏りが少ない食事を摂るのが減量のコツです。毎食「主食」「主菜」「副菜」を意識し、栄養バランスを整えていきましょう。
丼物や麺類などの一品料理は栄養バランスが偏りやすいため、ダイエット中は控えたほうが良いでしょう。一品料理で済ませたい場合は、野菜をたくさん使ったメニューを取り入れるなどしながら工夫をしてみてはいかがでしょうか。
ダイエットのためにご飯やパンなどの主食を抜く方も多いですが、空腹感が強くなるのでおすすめしません。空腹感がストレスになり暴飲暴食に走ったり、無意識のうちに間食が多くなったりする場合があるので注意が必要です。
主食で適度にお腹を満たしながら、バランスの良い食事を摂取しましょう。
野菜から先に食べる
食事をする際は、野菜を先に食べるようにしてください。食事直後の血糖値は急激に上がった後に一気に下がり、そのタイミングで脳が糖を補給しようとするため、白米や芋類などの炭水化物から食べると血糖値の上昇が加速して過食につながる可能性があります。
野菜に含まれている食物繊維には血糖値の急上昇を防ぐ効果が期待できるため、食べ過ぎを防止するためにも野菜ファーストの食事を心掛けましょう。
外食の回数を減らす
外食は自炊に比べると、カロリーコントロールが難しい傾向にあります。飲食店のメニューにもよりますが、外食はカロリーが高い料理が多く、いつの間にか食べ過ぎている場合もあるため、ダイエット中はなるべく外食を控えましょう。
外食をする際は、栄養バランスを考えたメニューを選ぶことが大切です。和食は比較的カロリーが抑えられているので、野菜中心の和食を選ぶと良いでしょう。
ダイエット中の食事での注意点
ダイエット中に気を付けたい食事のポイントを紹介します。以下3つの要点を確認し、無理のないダイエットを行いましょう。
極端な食事制限はリバウンドの原因
体重を減らすためだけにダイエットを行うのであれば、厳しい食事制限で目標は達成できます。
しかし、極端な食事制限にはリバウンドの恐れがあり、結果的に理想の体型から遠ざかる可能性があります。
極端な食事制限はストレスが溜まる傾向にあり、挫折しやすいだけでなく、貧血や便秘、生理不順や肌荒れを引き起こす場合があります。※4、体調不良にならないためにも、健康的なダイエットを心掛けましょう。
ダイエットでは、食事を適度に制限することが大切です。体に必要な栄養をしっかりと補給しながら、理想の体型を手に入れてください。
糖質制限には注意が必要
ご飯やパンなどを食べない「糖質制限ダイエット」に取り組む方も多くいます。「糖質制限ダイエット」とは、糖質の摂取量を減らすことで体脂肪の蓄積を減らしたり、体脂肪をエネルギーとして燃焼したりする効果に期待ができるダイエット方法です。
糖質を含む食材以外は食べられることから人気のあるダイエット方法ですが、糖質も人間の体には欠かせない大切な栄養素のため、適量を摂取する必要があります。
糖質の摂取量をゼロにすると脳が働かなくなったり、めまいを引き起こしたりする可能性があるので注意しましょう。中には糖質を摂取しない分、タンパク質や脂質を摂り過ぎてしまう方もいるので、健康のためにも厳しい糖質制限は控えてください。
ながら食いや早食いをしない
ながら食いは、ついつい食べ過ぎてしまう要因の1つです。テレビや本を見ながら食事を行っている方は、知らぬうちに摂取カロリーをオーバーしているかもしれません。食事中は食事に集中し、料理の味や見た目を楽しみましょう。
また、早食いは咀嚼回数が少なく、脳が満腹感を感じるまでに時間がかかります。満腹感を得ようと無意識のうちに食べ過ぎている可能性があるので、食事はゆっくりとよく噛んで食べましょう。
食事をよく噛んで食べると、内臓脂肪の分解を促進する効果にも期待ができます。※5
ダイエットにおすすめの食事メニュー
ダイエットにおすすめの、ヘルシーかつ満足感のあるメニューを紹介します。1日のうち1食を紹介するメニューに置き換えるなどしながら、上手にカロリーコントロールをしましょう。
ヘルシーブロッコリーバーグ
ブロッコリーには豊富な栄養素があり、食物繊維とビタミンCが特に多く含まれています。満足感のあるメニューですので、ダイエット中でもしっかりした食事を摂りたい方は作ってみてください。
【材料(2人分) 】
ブロッコリーの房 6個
薄力粉 適量
タネ:胸ひき肉 220g
タネ:しいたけ 1枚
タネ:卵黄 1個分
A:パン粉 カップ100mlのラインまで
A:牛乳 大さじ1
B:コンソメ粉末 小さじ2分の1
B:塩 小さじ3分の1弱
B:コショウ 適量
蒸すための日本酒または水 70ml
タレ:みりん・しょうゆ 大さじ1と2分の1
仕上げ:塩 少々
仕上げ:粉チーズ 適量
仕上げ:白ごま 少々
【作り方】
1.ブロッコリーは長く付いた茎の部分を切り離す。(※房がこれ以上別れない程度のラインで切り落とす。)切り離した茎はみじん切りにする。房の裏側に、茶こしで薄力粉をかけておく。
2.ボウルに、鶏ひき肉、1.のみじん切りにしたブロッコリーの茎、みじん切りにしたしいたけ、A、卵黄、Bを入れ、手でよく混ぜ合わせる。1.のブロッコリーを手のひらにのせ、タネを茎のあった部分に埋めるようにして小判型になるように成形する。
3.フライパンにサラダ油(分量外:適量)をひいて中火にかけ、 肉の面を下にしておく。軽く焼き色がついたら蒸すための酒(または水)を加え、弱火にしてふたをし、7分ほど蒸し焼きにする。(※一度もひっくりかえしません。)
4.時間がきたらいったん皿に取り出し、フライパンに残った水分をきれいに洗い流し、フライパンをキッチンペーパーでふく。
5.再びフライパンに油をひいて弱火にかけ、3.を戻して焼き、タレ材料を入れる。フライパンで水分が1割をきるまで煮詰める。皿にお肉をのせ、残ったタレをお肉の上にかける。最後にお肉に白ごまをふりかけ、ブロッコリーの上に粉チーズをかけ完成。
出典:農林水産省
超ヘルシー!キャベツと大豆ミートの皿うどん!!
キャベツと大豆ミートから、食物繊維とタンパク質をしっかり摂れます。食べ応えがあるので空腹感が強いときのお助けメニューになるのではないでしょうか。
【材料(2人分) 】
キャベツ 1/2玉
しょうが 小さじ1
大豆ミート(フィレタイプ) 乾燥した状態で約100g
うどん 2玉
オリーブ油 小さじ2
塩 少々
コショウ 少々
めんつゆの素 大豆ミートがしっとりするくらい
めんつゆの素 めんつゆの素:水=1:5くらい
【作り方】
1.キャベツを洗い一口大に切る。大豆のお肉は袋の表示の通りお湯で戻し、しっかりと水を切り、すりおろしたしょうが・塩・コショウ・めんつゆの素に漬け込み、味をしみこませておく。
2.フライパンに、オリーブ油を入れ、下味をつけた大豆ミートを並べ、その上にキャベツを置く。弱火でフタをし、時々、焦げ付かないようにフライパンをゆする。キャベツが少ししんなりとしてきたら全体をかき混ぜる。
3.うどんを茹で、水切りをする。うどんに薄めためんつゆの素(めんつゆの素:水=1:5くらい)をかける。
4.味付けしたうどんを器に盛り、その上に2.を盛り付ける。
出典:農林水産省
ダイエット中も食事は大事!栄養をしっかり摂って健康的に痩せよう
食べないダイエットは体に良くありません。健康的に痩せるためにも、バランスの良い食事と適度なカロリー摂取を心掛けましょう。
しっかりとダイエットの結果を出したい方は、運動も行ってみてください。1人で運動を続けるのが難しい方は、モチベーションを高めるためにもジムに通ってみてはいかがでしょうか。
24/7Workoutは、専属トレーナーがダイエットをサポートします。個々に合ったダイエットメニューを考案しますので、理想の体型を手に入れたい方におすすめです。
無理な食事制限はせずに本気でダイエットに取り組みたい方は、まず無料カウンセリングにお越しください。
参照文献
※1 食品安全委員会季刊誌「食品安全」VOl.30(平成 24 年 3 月発行). キッズボックス(カロリーって何?).https://www.fsc.go.jp/sonota/kikansi/30gou/30gou_1_8.pdf(参照 2023年6月29日)
※2 独立行政法人日本スポーツ振興センターホームページ.エネルギー. https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/study/sports_nutrition/tabid/1480/Default.aspx(参照 2023年6月29日)
※3 日本医師会ホームページ「健康の森」.1日に必要なカロリー 推定エネルギー必要量. https://www.med.or.jp/forest/health/eat/01.html(参照 2023年6月29日)
※4 厚生労働省. ダイエット.e-ヘルスネット.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-090.html(参照 2023年7月1日)
※5 農林水産省. みんなの食育. https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html(参照 2023年7月1日)
<監修者プロフィール>
江越正敏
佐賀大学医学部を卒業後、都立松沢病院、都立多摩総合医療センター等に勤務し、精神科医としての臨床経験を積み、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニックを開業。
西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。
2021年ともしびクリニック池袋院開院。