チョコレートはダイエットには不向きです。なぜなら高カロリー&高糖質で、たくさん食べると脂肪増加につながってしまうからです。
ただし、「高カカオチョコレート」であれば、食べ方によってはダイエット効果が期待できる場合があります。
この記事では、ダイエット中にチョコレートを食べる際の注意点として、どんなチョコレートを選べば良いのかや、どれくらい食べても大丈夫なのかなどについてお伝えしています。
もしダイエット中にチョコレートを食べたくなった場合は、リバウンドしてしまわないためにも、まずはこのまま続きを読んでみて下さい。
基本的にはチョコレートはダイエットに不向き
「チョコレートダイエット」という方法がネットでは紹介されていることがありますが、そもそもチョコレートはダイエットには不向きです。
なぜならチョコレートは、基本的には糖質量やカロリーが高い食べ物だからです。雪山で遭難した際にチョコレートを食べて生き延びたという話があるように、チョコレートは高カロリー(高糖質)で高エネルギーの食品です。
チョコレートを食べて、カロリーや糖質を過剰に摂取してしまうと、脂肪増加の原因となります。
ダイエットを成功させるには、「摂取カロリー<消費カロリー」や「炭水化物(に含まれる糖質)の摂取量を抑える」などを意識することが欠かせません。
しかしチョコレートを食べることは、消費カロリーの増加や炭水化物(糖質)の摂取を意味します。それらは、ダイエットとは真逆の行為です。
もしあなたが食事制限やカロリー制限、また運動やトレーニングなどをしないまま、1日の中でチョコレートを食べたとしたら、体重増加を加速させてしまうだけです。
実際、私たちはパーソナルダイエットジム『24/7Workout』を運営していますが、通われるお客様に「チョコレートを食べてダイエットしましょう」とは言いません。糖質量をおさえるために、食べることを控えていただく食品の一つです。
「チョコレートを食べれば痩せられる」というものではないので、まずは誤解しないようにしましょう。
というのは一般的な話なのですが、「高カカオチョコレート」に限って言えば、ダイエット効果が得られる可能性があります。
高カカオチョコレートなら比較的ダイエット中でも食べられる
2015年に公開された「Chocolate with high cocoa content as a weight-loss accelerator」では、カカオ分の高いチョコレートを食べることは、長期的に体重減少に役に立つという結果が報告されています。
上記の論文を見てみると、「3週間、低炭水化物の食事をしつつ、カカオ分82%のチョコレートを毎日42gずつ摂取したグループは、同じく低炭水化物の食事+チョコレートなしのグループよりも体重減少が確認できた」と記載されています。
要は、低炭水化物(糖質制限)をしながら、高カカオチョコレートを食べることでダイエットに成功できる可能性を示しています。
もちろん食べ過ぎは脂肪増加の原因となる可能性があるのでNGですが、1日42gほどの少量であれば、ダイエット効果が期待できると言えます。
また高カカオチョコレートはダイエットだけではなく、他にもメリットがあります。
高カカオチョコレートの優れている点
チョコレートの原料であるカカオマスには、ポリフェノールが含まれます。※1
ポリフェノールには血圧低下や動脈硬化リスク低減の効果が期待でき、健康に良い影響を与えるとされています。※2
また高カカオチョコレートを摂取することで、以下のように精神的に活動的になることも報告されています(4週間、カカオ分72%のチョコレートを25g、毎日摂取した場合)。※3
- 身体の痛みは、全然なく、身体の痛みのためにいつもの仕事が妨げられることが全然なかった
- 健康状態は、非常に良い
- 過去1ヶ月間、いつでも活力にあふれていた
- 過去1ヶ月間、仕事や普段の活動をした時に、心理的な理由で問題がなかった
- 過去1ヶ月間、落ち着いていて、楽しく、おだやかな気分であった
ちなみに上記の実験では「体重・BMIの変化は認められない」という結果が報告されていますが、「低炭水化物の食事」をしていないため、前章でお伝えしたダイエット効果が現れなかった可能性があります。
またチョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、他にも以下のような効果もあると言われています。※4 ※5 ※6
- 美容効果
- アレルギーの改善
- 便通改善
ただし上記に関しては、どれくらいの量を、どれくらいの期間食べれば、どれくらいの効果が現れるのかの記載はありません。これらの効果が期待できるからと言ってチョコレートを食べ過ぎると、脂肪増加につながってしまう可能性があります。
では、ダイエット中にチョコレートを食べる際はどのようなことに注意すれば良いのか?次の章でお伝えします。
ダイエット中にチョコレートを食べる上で注意すべきこと
冒頭でお伝えしたように、そもそもダイエット中はチョコレートは食べないほうが良いです。
ただし、ダイエット中は甘いものが欲しくなるものです。もしダイエット中にチョコレートを食べたいと感じたときは、以下の5つに注意してみて下さい。
- 高カカオチョコレートを選ぶ
- 食べ過ぎないようにする
- 低炭水化物の食事(糖質制限)を並行する
- 高カカオ以外のチョコの場合、糖質量が低いものを選ぶ
- 適度に運動する
ダイエットに失敗しないためにも、これらをしっかりと頭に入れておきましょう。
高カカオチョコレートを選ぶ
ダイエット中にチョコレートを食べる場合は、高カカオチョコレートを選ぶようにしましょう。
先ほど紹介した論文では、カカオ分82%のチョコレートを食べることで体重減少が見られたと記載されています。
それよりも低いカカオ分のチョコレートでは、同じようにダイエット効果が得られるとは限りません。
なので目安として、82%以上の高カカオチョコレートを選ぶようにしてみて下さい。チョコレートを買う際は、パッケージや商品説明欄をしっかりと確認して、カカオがどれだけ含まれているかをチェックしましょう。
ちなみに、カカオ分が高くなればなるほど苦みが増す傾向があります。人工甘味料が用いられている場合は甘みがありますが、苦いチョコが好きではない場合は注意が必要です。
食べ過ぎないようにする
いくら高カカオチョコレートでも、食べ過ぎてしまったら脂肪増加の原因となります。
先ほどの論文では、1日に42gの高カカオチョコレートを摂取することでダイエット効果が見られたとされていました。
なので42gを目安にしつつ、食べ過ぎないように注意しましょう。
低炭水化物の食事(糖質制限)を並行する
これも先ほどの論文の内容となりますが、ダイエットに成功したグループは高カカオチョコレートを食べるだけではなく、低炭水化物の食事を並行して行っています。
炭水化物量はどれくらい抑えるかは明言されていませんが、普段の食事から炭水化物(糖質)が高い食品は出来るだけ避けるようにしていきましょう。
高カカオ以外のチョコの場合、糖質量が低いものを選ぶ
高カカオチョコレート以外のチョコレートを選ぶ場合は、糖質量が低いものを選ぶようにしてみて下さい。
最初の方でもお伝えしたように、糖質量が高いチョコを食べることは脂肪増加の原因となる可能性があるからです。
この記事の作成は2020年1月ですが、現在では糖質ゼロのチョコレートが販売されています。基本的に、一般的なチョコレートは糖質もカロリーも高めなので、糖質ゼロのチョコレートを選んでいきましょう。
適度に運動する
ダイエット全般に言えることですが、適度な運動も意識して行っていきましょう。
体重を落とすためには、摂取カロリーよりも消費カロリーを多くする必要があります。チョコレートを食べることは摂取カロリーを増やすことにつながるので、運動やトレーニングをして、消費カロリーを高めるように意識してみて下さい。
一つ前の駅で降りて歩いたり、エスカレーターではなく階段を使ったりといった簡単なことでも良いですし、自宅でスクワットや腕立て伏せなどを出来る範囲でやることもおすすめです。
以上、ダイエット中にチョコレートを食べる際の注意点についてお伝えしました。
まとめ
高カカオチョコレートは、低炭水化物の食事と組み合わせることでダイエット効果が期待できる可能性があります。
ただし、当然食べ過ぎてしまえば脂肪増加の原因となります。
ダイエットの基本は、摂取カロリーが消費カロリーを越えないようにすることと、糖質を摂り過ぎないようにすることです。
なので、ダイエット中にチョコレートを食べる場合は、高カカオチョコレートを選び、食べ過ぎないようにして、低炭水化物の食事をし、適度な運動を心がけるようにしてみてください。
もし、1人でのダイエットに限界を感じたら、是非一度、無料カウンセリングにお越しください。あなたのダイエットを全力でサポートさせていただきます。
参照文献
※1 夏目 みどり.カカオポリフェノールの包括的研究 カカオは神様の食べ物?.化学と生物.2018年 56巻7号 490-495.https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/56/7/56_560706/_pdf/-char/ja(参照 2020年2月27日).
※2 夏目 みどり.カカオポリフェノールの包括的研究 カカオは神様の食べ物?.化学と生物.2018年 56巻7号 490-495.https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/56/7/56_560706/_pdf/-char/ja(参照 2020年2月27日).
※3 渡辺茂,古屋泉,山崎由美子,藤崎智子,草山太一,後藤和宏,西脇レイ,鈴木貴子.気分修飾物質としてのチョコレート..2002年 54号 13-22.http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/AN0006957X-00000054-0013.pdf?file_id=39069(参照 2020年2月27日).
※4 三浦 健人, 北舘 健太郎.新世代のポリフェノール“Oligonol(オリゴノール)”の機能.日本補完代替医療学会誌.2008年 5巻3号 163-171.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcam/5/3/5_3_163/_pdf/-char/ja(参照 2020年2月27日).
※5 夏目 みどり.カカオポリフェノールの包括的研究 カカオは神様の食べ物?.. 53-54.https://www.jsbba.or.jp/wp-content/uploads/file/award/2017/award_abstracts_2017_natsume.pdf(参照 2020年2月27日).
※6 古賀仁一郎.高カカオチョコレート摂取による便通改善効果.日本食品機械研究会主催セミナー. .http://www.chocolate-cocoa.com/symposium/pdf/sympo_21a.pdf(参照 2020年2月27日).