「ダイエット効果はいつから得られる?」と疑問を抱いている方は多いかもしれません。実は、効果が現れるタイミングはダイエット方法によって異なります。
そこで今回は、ダイエットの種類別に効果が現れる時期を解説します。あわせて、早めに効果を実感できるダイエット方法、ダイエットの効果を最大化するコツもご紹介しているので、ぜひご参考にしてください。
ダイエットの種類で異なる?!効果が現れる時期
まずは、代表的なダイエット方法である「無酸素運動(筋トレ)」「有酸素運動」「糖質制限」、それぞれの効果が現れる時期について解説します。
無酸素運動(筋トレ)
無酸素運動(筋トレ)によるダイエット効果は、トレーニングを始めてから20日以上経ったころに現れるといわれています。なぜなら、20日以内のトレーニングでは筋肥大を図れないためです。※1
仮に筋肥大によって筋力がアップしたように感じたとしても、それは神経系の反応である可能性が高く、筋肉には何の影響も及んでいません。※2 つまり、この場合は「筋肉を大きくして基礎代謝を高め、カロリーを消費しやすい身体にする」という無酸素運動(筋トレ)ならではのダイエットメカニズムが機能していないというわけです。※3※4※5 そのため、20日以上続けて取り組まなければ、十分なダイエット効果は見込めないといえます。
なお、周りの人たちが気付くほど身体に変化が現れ始めるのは、2か月ほど経ったころといわれています。そのため、ダイエットを成功させるには最低でも2か月は継続することが大切です。
有酸素運動
有酸素運動によるダイエット効果は、トレーニングを始めてから40日以上経ったことに現れるといわれています。※6 しかし、このタイミングは除脂肪体重が増加する時期でもあるため、満足できるほどのダイエット効果は見込めません。※6
では、いつになれば十分な減量が見込めるのかというと、それはトレーニングを始めてから3か月が過ぎたころです。※6 この時期には除脂肪体重の増加がほとんど見られないので体脂肪が顕著に減少し、結果としてダイエットにつながります。※6
糖質制限
糖質制限によるダイエット効果は、早ければ14日ほど、遅くても3か月経ったころに現れるといわれています。なぜなら、「糖の代わりに脂肪をエネルギー源として消費する身体」が作られるまでに上述した日数がかかるためです。糖質を制限すればすぐに効果を得られるというわけではないので、無酸素運動・有酸素運動と同様に継続して取り組むことが大切です。
なお、糖質制限を始めて1週間が経ったころに減量するケースもありますが、それは単に体内の水分が減っているだけであることがほとんどです。糖質制限によるダイエット効果ではないので、勘違いしないよう注意しましょう。
ダイエットの種類で異なる?!効果が現れる時期 まとめ
- 無酸素運動(筋トレ)による効果は、トレーニングを始めてから20日以上経ったころに現れる
- 有酸素運動による効果は、トレーニングを始めてから3か月を過ぎたころに現れる
- 糖質制限による効果は、早ければ14日ほど、遅くても3か月経ったころに現れる
参考にしてみて!早めに効果を実感できるダイエット方法
「早めに効果を実感したい」という場合は、以下のダイエット方法に取り組むのがおすすめです。
筋トレダイエット
ダイエットに効果的な筋トレには、「スクワット」と「レッグレイズ」が挙げられます。
スクワット
スクワットは、QOL(Quality Of Life:生活の質)に影響を与える下半身の筋肉にアプローチできる筋トレです。※7 大腿四頭筋や大臀筋など比較的大きな筋肉を鍛えられるので、その分基礎代謝も向上しやすく、効率的に太りづらく痩せやすい身体を目指せます。
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レッグレイズ
レッグレイズは、お腹の筋肉にアプローチできる筋トレです。ウエストが引き締まりやすくなるほか、姿勢がよくなる効果も見込めるため、ボディメイクにつながるといえます。
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ファスティングダイエット
ファスティングとは、決められた期間の間、すべての食べ物または特定の食べ物の摂取を断つダイエット方法です。摂取カロリーが少なくなること、そして宿便(長い間腸に溜まっている便)の排泄が促されることなどにより、数日で減量に成功するケースがあります。※8 そのため、「早めにダイエット効果を実感したい」という場合にとくにおすすめです。
なお、ファスティングに取り組む際は必ず準備を行わなければなりません。急に食事をゼロにすると体調が悪くなる可能性があるので、まずは食事量を減らしたり食事する時間を決めたりして、徐々にファスティングへと移行するようにしましょう。
季節にも配慮すべき!ダイエットの効果を最大化するコツ
ダイエットの効果が現れやすいか否かは、季節によって異なります。そのため、効率よく理想の身体を目指すには、効果が現れやすい季節にダイエットすることが大切です。
基礎代謝が高い「冬」が狙い目
ダイエット効果が現れやすい季節は「冬」であり、その理由は基礎代謝が高いためです。※9
冬になると、身体は寒さから内臓や筋肉を守ろうとして多くのエネルギーを生み出します。※10 このとき、生命活動を維持するために消費される基礎代謝も必然的に高まります。※11 基礎代謝が高まれば消費カロリーの量も増加するので、結果として冬は痩せやすい季節と考えられるのです。※5
冬にダイエットする際のポイント
では、冬にダイエットする際にはどのような点に注意すればよいのでしょうか。以下で2つのポイントをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1.こまめに筋トレする
冬は基礎代謝が高くカロリーを消費しやすい季節ですが、その特徴に頼り切るのは望ましくありません。消費カロリーの量をさらに増やせるよう、自ら尽力することも大切です。
そこでおすすめなのが、こまめに筋トレをすること。筋肉1kgあたりの消費カロリー量はおよそ13kcalなので、筋肉の量が増えればその分「日常生活による消費カロリーの量」も増加します。※4※12 消費カロリーが増えて摂取カロリーを上回れば太りづらい身体になるため、こまめに筋トレをして筋肉量を増やすことはダイエットにつながると考えられます。
2.身体を冷やさないようにする
冬は寒さにより身体が冷えやすい季節です。もし身体が冷えると、熱を逃さないために血管が収縮し血行が悪化するほか、自律神経の乱れも相まって、基礎代謝が低下してしまいます。※13 基礎代謝が低下するとカロリーを十分に消費できなくなるため、痩せづらい身体になってしまうのです。※5
この悪循環を未然に防ぐには、身体を温めることが欠かせません。厚着したり身体を温める食べ物を摂ったりして、身体を冷やさないよう注意しましょう。
なお、冬の季節とダイエットの関係性については、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひあわせて読んでみてください。
痩せたい時期から逆算してダイエットを始めよう
ダイエット方法によって、効果が現れるタイミングは異なります。「いつから」と一概にはいえないので、今回ご紹介した無酸素運動(筋トレ)・有酸素運動・糖質制限、それぞれの目安をもとに痩せたい時期から逆算してダイエットを始めるようにしましょう。
このほか、ダイエット効果が現れやすいか否かは季節によって変わってきます。春夏秋冬のうち、痩せやすい季節は「冬」なので、その点も押さえた上でダイエットの計画を立てましょう。
なお、24/7Workout(24/7ワークアウト)では、トレーニング・栄養学の知識に精通したプロのトレーナーによるマンツーマンレッスンを受けられます。「ひとりだとダイエットを継続できないかも」と不安の方は、この機会にぜひ利用をご検討ください。
参照文献
※1 中道 哲朗,渡邊 裕文.筋力低下に対するアプローチ.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkpt/14/0/14_11/_pdf(参照 2021年11月2日)
※2 山内 仁.筋力トレーニング.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkpt/10/0/10_0_19/_pdf/-char/en(参照 2021年11月2日)
※3 e-ヘルスネット.筋力・筋持久力.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html(参照 2021年11月2日)
※4 田中 喜代次,中田 由夫.減量しながら筋肉量および基礎代謝量を高めることは可能か?.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/66/3/66_209/_pdf(参照 2021年11月2日)
※5 e-ヘルスネット.身体活動とエネルギー代謝.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-003.html(参照 2021年11月2日)
※6 吉武 裕,太田 壽城.成人病に対する有酸素運動の効果.https://www.jstage.jst.go.jp/article/eiyogakuzashi1941/50/2/50_2_59/_pdf(参照 2021年11月2日)
※7 e-ヘルスネット.QOLの維持・向上に大切な筋肉は?.https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-002.html(参照 2021年11月2日)
※8 島崎 隆.断食・少食は体内環境を変える.https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/hermes/ir/re/30534/0101900601.pdf(参照 2021年11月2日)
※9 島岡 章,町田 和彦,熊江 隆,菅原 和夫,倉掛 重精,岡村 典慶,末宗 淳二郎.基礎代謝の季節変動について.https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho1966/24/1/24_1_3/_pdf(参照 2021年11月2日)
※10 厚生労働省.第2章 人体の働きと医薬品.https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/shikenb.pdf(参照 2021年11月2日)
※11 砥 雅信(上教育大),荒木 勉(兵庫教育大),辻田 純三(兵庫医大),堀 清記(兵庫医大).成人女子の基礎代謝の季節変動.https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikisho1966/24/Supplement1/24_Supplement1_78/_pdf(参照 2021年11月2日)
※12 立野 勝彦,二川 健.筋萎縮のメカニズムの解明とリハビリテーション.https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/44/3/44_3_144/_pdf(参照 2021年11月2日)
※13 全国健康保険協会.9月 冷えによる体調不良から身を守ろう.https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat510/h25/20130827001/(参照 2021年11月2日)