「朝にジムなどで負荷の強い筋トレを行って良いのか」と、疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
朝の筋トレには、基礎代謝や集中力を上げる効果が期待されています。一方で、朝に行うからこそのデメリットもあるため、これらを理解してからトレーニングしなければなりません。
この記事では、朝に筋トレを行うメリット・デメリットや、朝におすすめの筋トレメニューを紹介します。朝に筋トレをする際の注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ジムでの筋トレは朝と夜どっちが良い?
筋トレは朝と夜、どちらに行ってもメリットとデメリットがあります。
例えば、朝の筋トレは、基礎代謝の向上や自律神経が整いやすくなることがありますが、早起きしなければならず、怪我のリスクが高まります。
反対に、夜の筋トレは、高負荷のトレーニングができますが、就寝直前に激しい運動をすると寝つきが悪くなったり、仕事との両立が難しくなったりすることがあります。
朝と夜の筋トレは、それぞれメリットとデメリットが異なるため、筋トレの目的や生活リズムなど、さまざまな観点から自分に合ったタイミングを選びましょう。
朝に筋トレをするメリット
朝の筋トレには、先述したようにいくつかのメリットがあります。以下で、朝に筋トレを行うメリットをより具体的に紹介します。
1日の基礎代謝が高まる
朝から筋トレをすると、体温が上がり血行が促進され基礎代謝が上がります。そのため、1日の消費エネルギー量も上昇します。※1
基礎代謝は私たちが1日に消費するエネルギーの約60%を占めるとされているため、基礎代謝が高くなるほど、太りにくい身体につながります。※2
集中力が上がる
朝に筋トレをすると、血行促進効果により脳が活性化されるため、集中力の向上効果が期待できます。※3※4
朝から身体を動かすとリフレッシュもできて、気持ちの良いスタートが切れるため、仕事や家事もスムーズに取り組めます。
自律神経が整いやすい
朝は、リラックス時に優位になる副交感神経から、内臓などの働きを活発にさせる交感神経に切り替わるタイミングです。※5
筋トレをすると、交感神経が優位になるため、自然と副交感神経からの切り替えがスムーズになり、自律神経が整いやすくなります。
自律神経が乱れると身体や精神にさまざまな不調が現れるため、自律神経が乱れないように筋トレなどで整えることが大切です。
睡眠の質が向上する
朝から早起きして身体を動かすと疲労が蓄積されるため、夜になると自然と眠気が生じやすくなります。そのため、早寝早起きで睡眠のサイクルができると、睡眠の質も向上しやすくなるでしょう。
朝に筋トレをするデメリット
朝の筋トレはメリットもありますが、いくつかのデメリットもあります。以下で、朝に筋トレを行うデメリットを詳しく解説します。
早起きする必要がある
朝の筋トレは、起床後1時間以上経過し、空腹でも満腹でもない状態で行うと望ましいとされています。夜の筋トレなら、空腹でも満腹でもない状態を作るのは難しくありませんが、朝にこの状態を作るには早く起きる必要があります。
朝に筋トレをする場合は、起床後に軽く朝食を取り、短くとも30~60分程度時間を空けてから筋トレに取り組みましょう。
仕事に行く場合は身支度の時間や出勤時間も考慮しなければならないので、早起きが苦手な方にはデメリットとなります。
怪我のリスクがある
朝は、脳と身体が目覚め切っていないため、不注意による怪我が起きやすい時間帯です。
また、朝は集中力が低く体温が低い状態です。そのため、準備運動で身体を温め、少しでも怪我のリスクを減らしてからトレーニングをしましょう。
脱水症状を起こしやすい
私たちは眠っている間に汗や呼吸で多くの水分を失っているため、朝は水不足に近い状態になっています。水分が不足しているまま筋トレで汗をかくと、脱水症状を起こしやすくなります。
脱水症状を防ぐために、起床後や筋トレ前にコップ1杯程度の水を飲み、トレーニング中もこまめな水分補給を意識しましょう。
朝のジムでトレーニング効果を上げるポイント
朝のトレーニング効果を上げるには、きちんと朝食を摂ることとウォーミングアップすることが大切です。以下で、それぞれについて詳しく解説します。
朝食後に筋トレを行う
朝の筋トレは、朝食をとってから行いましょう。食後に筋トレをすると、筋肉に栄養が吸収されやすくなります。
先述したように、朝の筋トレは朝食をとってから30~60分後を目安に行いましょう。
また、空腹状態で筋トレを行うと、エネルギー源として筋肉が使われる可能性があります。筋肉の分解を防ぐためにも、朝食でエネルギーを補給してからトレーニングを行うと良いでしょう。
ウォーミングアップをする
先述したように、朝は身体が覚めきっていない状態なので、しっかりと準備運動をしてから筋トレを行ってください。時間がある場合は、ストレッチだけでなくバイクやトレッドミルといった有酸素運動でウォーミングアップすることが理想です。
準備運動やウォーミングアップで、身体をほぐし温めてから筋トレをして、怪我のリスク軽減に努めましょう。
朝におすすめの筋トレメニュー
朝の筋トレでは、負荷が強すぎないメニューがおすすめです。負荷が強すぎると、血管に負担がかかったり、午後にエネルギー切れを起こしたりするリスクもあります。
以下で、朝のトレーニングにおすすめの筋トレメニューを紹介します。
クランチ
「クランチ」はお腹周りの筋肉を鍛えるトレーニングです。
仰向けに寝転び、膝が直角になるようにして脚を上げましょう。両手は耳の横に添えて、おへそを見るようなイメージで肩甲骨くらいまで上体を持ち上げます。その姿勢のまま、右肘と左膝、左肘と右膝を交互に近づけます。
クランチでは、上体を起こしすぎないことがポイントです。腰まで浮いてしまうと、鍛えたい筋肉を刺激できないので、フォームには注意しましょう。
カーフレイズ
「カーフレイズ」は、ふくらはぎ全体を鍛えられるトレーニングで、血流の悪さや冷え、むくみなどが気になる方にもおすすめです。
カーフレイズを行う際は、両脚を肩幅程度に開いて立ちます。最初の姿勢からかかとを限界まで上げて、床につく直前までゆっくりと下げてください。
トレーニング中には、かかとを床につけないように注意しましょう。バランスが取りにくい方は、壁に手をついてトレーニングしてください。
グッドモーニング
「グッドモーニング」は、お尻や太もも、ふくらはぎ、背中など幅広く鍛えられるバーベルを使ったトレーニングです。
まず、足を肩幅程度に開いてバーベルを担ぎます。最初の姿勢からお辞儀するように上半身を床と平行に倒して、数秒キープしてください。その後、反動を使わずにゆっくりと元の体勢に戻りましょう。
グッドモーニングを行うときは、腰の状態に注意が必要です。腰を丸めたり反らしすぎたりしないでください。肩に力を入れすぎずに、腰でバーベルを上下させることがポイントです。
朝にジムでトレーニングをして健康的なリズムをつくろう
朝に筋トレを行うと、基礎代謝や集中力の向上など、健康な身体につながるメリットがあります。ただし、脱水症状や怪我のリスクもあるので、筋トレ前には水分補給と朝食をとって、栄養管理をきちんと行いましょう。準備運動をしっかり行うことも重要です。
朝のトレーニングに不安がある方や、自分に合ったトレーニングを知りたい方は、パーソナルジムに通うこともおすすめです。
24/7Workoutでは、専属トレーナーがお客様に合ったトレーニングメニューを提供しています。朝7時から営業しているため、通勤前のトレーニングにも最適です。また、専属トレーナーがトレーニング中の怪我や健康トラブルが起こらないように細かく指導しています。
朝早くからトレーニング可能で、自分に合ったトレーニングができる24/7Workoutを、ぜひご検討ください。
参照文献
※1 堀清記.環境温と運動.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm1949/43/5/43_5_447/_pdf(参照 2023年8月1日)
※2 eヘルスネット.身体活動とエネルギー代謝.
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-003.html(参照2023年8月1日)
※3 COOL CHOICE.運動不足を解消!プロが伝授する血行促進運動で心身を快適に.
https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/kaiteki/topics/20201211.html(参照 2023
年8月1日)
※4 塚本 敏人・橋本 健志・平澤 愛・長谷川 博・小河 繁彦.自発的過換気による急性の脳血流量の減少が認知機能に及ぼす影響.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpa/19/4/19_KJ00009622845/_pdf/-char/ja(参照 2023年8月1日)
※5 新潟県庁.【魚沼】メンタルヘルスシリーズ第4回「自律神経を整えましょう」.
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/uonuma_kenkou/1356756732281.html(参照2023年8月1日)
<監修者プロフィール>
宇井千穂
全日空客室乗務員を経て北里大学医学部を卒業し、現在、皮膚科医・美容皮膚科医として、秋葉原駅近くにある「やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院」の院長を勤めている。
シミ治療をはじめとしたアンチエイジングを得意とする医療を提供。皮膚科医としては、本(アトピーを治す方法)を出版するなど、アトピー性皮膚炎やニキビなどを中心とした皮膚疾患を診察している。