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腹筋ローラーの効果とは?初心者向け・上級者向けの使い方や注意点も解説

目次

「腹筋ローラー」を使ってみたいと思っても、使い方が分からない方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、腹筋ローラーの効果はどれくらいで出るのか、初心者・上級者それぞれに向けた使い方、腹筋ローラーを使う際の注意点をそれぞれ解説します。

 

腹筋ローラーとは

腹筋ローラーとは、「腹筋を鍛えられるトレーニング器具」を指します。

 

ローラーの形状をしており、左右にあるグリップを握れるようになっているのが特徴で、両手でグリップを握ってローラーを床で転がすと、腹部に負荷がかかって腹筋が鍛えられます。

 

サイズがコンパクトなトレーニング器具のため、自宅で気軽にトレーニングできるのがメリットです。

 

腹筋ローラーで効果的に鍛えられる箇所

腹筋ローラーは、腹筋全体を鍛えられる器具です。

 

腹筋を鍛えてみたいという初心者におすすめできるほか、気になる腹筋の部位を集中的に鍛えたい中・上級者も活用できます。

 

腹筋ローラーで鍛えられる箇所は、次のとおりです。

  • 腹直筋
  • 腹斜筋
  • 広背筋
  • 脊柱起立筋
  • 上腕三頭筋 

 

腹直筋は、おなかの中央にある筋肉です。床に寝た状態で行う一般的な腹筋運動で鍛えられる箇所でもあります。一人で正しい腹筋運動を行うことが難しい場合も、腹筋ローラーを使えばしっかり腹直筋を鍛えられるでしょう。

 

また、腹筋ローラーを使うことで腹直筋の横にある腹斜筋も鍛えられます。腹斜筋が鍛えられることでとくに変わるのは、ウエストの見た目です。

 

さらに腹筋ローラーは、正しく使うと背中の広背筋、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)、二の腕にある上腕三頭筋にも効果があります。

 

腹筋ローラーは、おなかの中央の腹筋だけでなく、同時に複数の箇所を効率的に鍛えられるトレーニング器具といえるでしょう。

 

腹筋ローラーで得られる効果

腹筋ローラーは、女性にも男性にもおすすめできるトレーニング器具です。腹筋ローラーを使うことで得られる効果を解説します。

 

どのレベルの方でも筋力アップができる

腹筋ローラーは、筋力がない女性や高齢者でも取り組みやすいトレーニング器具です。

 

安定性の高い腹筋ローラーも販売されているため、老若男女、テクニックを気にせずに効果的に鍛えられます。クランチ(起き上がる腹筋運動)で首を痛めてしまうような場合でも、身体を下向きで使うため首を傷めずに腹筋を鍛えられます。

 

また腹筋ローラーは、初心者から筋力がついてきた上級者まで幅広い方におすすめできます。初心者は膝をついた状態で使うことで簡単に取り組めるほか、上級者は、上半身と下半身の距離を離し、より伸びることで自重を利用してより多くの負荷がかけられます。

 

レベルに合わせたトレーニングができるのも、腹筋ローラーの特徴です。

 

ダイエット効果が期待できる

先述のとおり、腹筋ローラーを使うことで腹筋以外の箇所も鍛えられます。

 

腹筋ローラーの姿勢を維持するために背中の広背筋や脊柱起立筋、また腕の筋肉である上腕三頭筋にも働きかけるので、腹筋や背筋に加えて二の腕も引き締められます。

 

腹筋ローラーのトレーニングは、主に上半身の引き締めに役立ちますが、トレーニングを続けることで身体の代謝も上がります。代謝が上がることにより、運動していないときでも消費カロリーが上昇するので、ただ引き締めるだけでなく余分な脂肪を落とすダイエット効果も期待できます。

 

体幹を鍛えられる

腹筋ローラーは腹筋や背筋などの筋肉だけでなく、体幹も鍛えられます。

 

体幹とは、腹筋や腰回りを含む身体の中心部分のことで、体幹を鍛えることで姿勢の矯正や腰痛の改善など、スポーツ以外でも日常生活に良い影響があります。

 

また、体幹が鍛えられると姿勢が安定するため、スポーツをするうえでもトレーニングで鍛えた力を十分に発揮しやすくなり、パフォーマンスの向上が見込めるメリットも期待できるでしょう。

 

レベル別に紹介!効果の出る腹筋ローラーの使い方

腹筋ローラーは、あまり運動の習慣がなかった初心者から日常的にトレーニングを積んでいる上級者まで取り組めます。

 

しかし、初心者と上級者が同じ使い方をしても、負荷が強く続かなかったり、逆に物足りなかったりなど、思ったような効果が現れにくいかもしれません。

 

ここでは、効果の出やすい腹筋ローラーの使い方をレベル別に紹介します。

 

【初心者向け】膝をついて押す

運動の習慣があまりない、筋力に自信のない初心者は、まずは膝をついて腹筋ローラーを押す「ひざコロ」を試してみましょう。

 

ひざコロは、次のように行います。

  1. 床にタオルやマットなどを敷いて膝をつき、つま先を浮かせる
  2. 腕の真下に腹筋ローラーをセットする
  3. 腹筋ローラーを握り、肩や腕をしっかり固定する
  4. おへそを見るようにして背中を丸め、ローラーをゆっくり前へ押していく
  5. 元の位置にゆっくり戻す

 

これを繰り返します。まずは5回×1セットから始め、10回×3セットを目標に頑張りましょう。5回が難しい場合は1回でもよいので、少しずつ回数を増やしていきます。

 

ポイントは、「腰を反らさずにおへそを見るように背中を丸めて押すこと」です。肘は曲げずに腕や肩をしっかり固定したまま行いましょう。

 

上手にできなければつま先をつけて、戻れない場合はそのまま前に倒れ込んでも大丈夫です。まずはフォームを安定させられるように頑張りましょう。それでも十分に効果は得られます。

 

少し慣れたら、壁に向かって転がして壁をストッパーにすると何もないときよりも楽に引き戻せます。

 

【上級者向け】立った状態から押す

ある程度筋力がついている上級者には、立った状態から始める「立ちコロ」がおすすめです。

 

立ちコロは、ひざコロに比べると大きな負荷がかかり難しくなります。ひざコロでも十分効果は得られるので、ひざコロで物足りなくなってきたら立ちコロに挑戦しましょう。

 

やり方は次のとおりです。

  1. 足をやや広めに開いて立ち、前屈姿勢になる
  2. 腕の下に腹筋ローラーを置く
  3. そのまま腰を反らさないようにローラーを前に押す
  4. 元の位置にゆっくり戻す

 

初めて立ちコロに挑戦するときは、「初心者向け」でも説明したように壁に向かって行う方法がおすすめです。あえてローラーの可動域を狭くするとやりやすくなります。

 

慣れてきたら少しずつ壁から離れて行い、最終的には壁を使わずにできるようにします。

 

さらに負荷をかけるなら、立ちコロを「つま先立ち」で行うのもおすすめです。 腰を反らさず、おへそを見るイメージで転がすことを忘れないようにしましょう。

 

腹筋ローラーを行う際の注意点

腹筋ローラーを使うと、腕や腰が痛くなってしまう場合があります。その場合、正しいフォームで腹筋ローラーを扱えてない可能性があります。

 

肩や腰を痛めずに、腹筋ローラーの効果を最大限に出すための注意点を解説します。

 

呼吸を止めずに行う

腹筋ローラーに限らず筋トレを行う際は、必ず呼吸を止めずに行いましょう。

 

力を入れるとついつい呼吸を止めてしまいますが、筋トレ中に呼吸を止めると血圧が急上昇して余計な負荷がかかり、効果が出にくくなります。※1

 

また、呼吸を意識してトレーニングを行うことは、身体を安定させてケガの防止にもなるので、しっかり呼吸しましょう。

 

腹筋ローラーを押すときに吸って、戻すときに吐くようにします。呼吸が乱れると、フォームも乱れます。疲れを感じやすくなるほか、酸素不足で集中力が低下する場合があるので呼吸を止めないよう注意しましょう。

 

腰を反らないようにする

初心者も上級者も腹筋ローラーを行うときは「腰を反らさない」ことが大切です。腰が反っていると、腰痛の原因になる可能性があります。

 

腹筋ローラーを行うときのフォームは、次の点に注意しましょう。

  • 腰を反らさず背中を丸める
  • 頭を下げる
  • 手首を巻き込んでしっかり握る

 

鏡を見ながら、正しいフォームで行えているか確認するのもおすすめです。

 

また、女性の場合は筋力や柔軟性が足りなくて腰痛になることもあります。始めのうちは、ひざコロで無理に戻さず倒れ込む形から始め、徐々に負荷を上げるようにしましょう。

 

水分を取りながら行う

腹筋ローラーのような筋トレでもジョギングのような有酸素運動でも、運動で汗をかいたらしっかり水分補修を行いましょう。

 

「のどが渇いた」と感じる前に水分を補給するのが理想的です。汗をかいて身体の水分が失われた際に水分を補給しないと、血液の濃度が濃くなって血の巡りが悪くなり、酸素や栄養素の運搬や体温の調節が上手くいかなくなって熱中症を起こすことがあります。※2

 

運動中は体温が上がりますので、冷たいドリンクで身体を冷やすのがおすすめです。また、塩分を含んでいるものならば発汗で失われた塩分も一緒に補給できます。

 

スポーツドリンクは、塩分に加えエネルギー補給のための糖分も含まれていて、疲労回復にも役立つでしょう。

 

3ヶ月は継続して行う

腹筋ローラーを行ってもなかなか効果が出ない場合も、3ヶ月は続けましょう。筋トレの効果を実感できるのは、3ヶ月くらいからといわれています。

 

筋トレを1回行っても、すぐに筋肉量が増えるわけではありません。また、筋肉を鍛えるためには筋肉が回復する「超回復」と呼ばれる時間が必要なため、毎日行ったからといって必ずしも早く筋肉がつくわけでもありません。

 

超回復とは、筋トレによって傷ついた筋肉を休息させることで、修復される際に元の筋線維よりも少し太い状態になって筋力が向上することです。※3

 

腹筋ローラーを行って効果を実感するためには、続けられるよう無理のない負荷とペースで、あせらずに続けていきましょう。

 

腹筋ローラーで理想的なボディを目指そう

腹筋ローラーは、老若男女問わず、初心者から上級者まで腹筋を鍛えることのできるトレーニング器具です。腹筋だけでなく、背筋や二の腕も同時に鍛えられて身体全体の代謝が上がり、健康的なダイエットにもつながります。

 

自宅で気軽に行えるので、取り組みやすく続けやすいメリットもあり、筋トレ初心者にも効果を実感しやすいトレーニング方法です。

 

さらに効率的に腹筋を鍛えたい場合は、パーソナルジムに通ってみるのも方法のひとつです。

 

「24/7Workout」では、専属のパーソナルトレーナーが個々に合ったトレーニングメニューを提案します。

 

気になる方は、24/7Workoutの無料カウンセリングを受けてみてください。

 

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参照文献

 

※1  e-ヘルスネット.ストレッチングの実際. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-007.html (参照 2023年7月12日)

 

※2 厚生労働省.「健康のため水を飲もう」推進運動

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html (参照 2023年7月12日)

 

3  e-ヘルスネット. 筋力・筋持久力. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-092.html (参照 2023年7月12日)

 

<監修者プロフィール>

宇賀治修平

さくら通り整形外科クリニック院長、日本スポーツ協会認定医。

2023年5月1日に福井県福井市にさくら通り整形外科クリニックを開業。多くのスポーツでの怪我をした人が通院し、安全なスポーツ復帰に向けて取り組んでいます。専門は足領域であり、足の捻挫には特に力を入れて取り組んでいます。予防から手術まで幅広く治療を提供しています。

https://fukui-seikeigeka.com/

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