体幹を鍛えることは、インナーマッスルの強化となります。フィットネス愛好者にはもちろん、ダイエット中の方々にもおすすめのトレーニングです。しかし、体幹トレーニングの「具体的なトレーニングメニューや動作のポイントがわからない」と悩む方も少なくありません。
体幹トレーニングは、動きやフォームを正確に、身体全体を安定させて行うことで、より効果が得られやすくなります。特に、脊柱を支える多裂筋や骨盤底筋群を鍛えることは、全身のバランスを保つために大切です。
本記事では、体幹トレーニングのメリットや安定性を高めるコツ、初心者向けのトレーニングメニューの選び方を紹介します。自宅でもできる簡単なエクササイズから、スクワットやデッドリフト、ケトルベルなどの器具を使用したメニューまで幅広くご紹介します。トレーニングの目安や回数の設定も含めて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
体幹とは
体幹とは、身体の中心部分であり、頭や手足を除いた胴体部分を指します。肩幅や股関周辺から脊柱にかけての部位が体幹に含まれ、脊柱起立筋や腹圧をコントロールする筋肉群が集まっています。
体幹は姿勢維持において不可欠な役割を果たします。体幹が不安定になると、姿勢が崩れやすくなるほか、スポーツにおいて本来のパフォーマンスを発揮できなくなることも。また、バランスがとれずに膝や下半身に過剰な負荷がかかり、ケガにつながる可能性もあります。
さらに、体幹は内臓を支え、身体の左右の安定性を高める役割も担っています。日常生活での動作やストレッチを行う際にも重要な部位とされ、体幹の筋肉を効果的に収縮させることは、自分の健康や姿勢を守るためにも大切です。
このように、体幹は単に運動パフォーマンスを向上させるだけでなく、日常生活全般を支える非常に重要な部分といえるでしょう。
体幹トレーニングの3つのメリット
体幹トレーニングのメリットは次の3つです。
- 姿勢が改善する
- 痩せやすい体になる
- 腰痛を予防できる
これらのメリットを理解しておくことで、トレーニングのモチベーションを高く保ちながら、効率よく成果を得られるでしょう。以下では、それぞれのメリットを詳しく解説していきます。
姿勢が改善する
正しい姿勢を維持するためには、背骨と骨盤、そしてその周辺のインナーマッスル(体幹深層部の筋肉群)のバランスが重要です。これらの筋力や柔軟性が低下すると、背骨の位置がずれて姿勢が崩れ、猫背や反り腰といった体の歪みが生じやすくなります。特に、太ももの裏側の柔軟性が低下すると、骨盤が前傾し腰痛の原因にもつながりかねません。
体幹トレーニングを行うことで、脊柱や骨盤周辺の筋肉をバランスよく強化し、姿勢を支える安定性を高められます。普段の動作でも正しいフォームを意識しやすくなり、肩こりや腰痛といった不調も予防しやすくなるでしょう。
痩せやすい体になる
体幹トレーニングでインナーマッスルを鍛え、筋肉量が増えると、基礎代謝が向上します。基礎代謝とは、運動をしていない状態でも消費されるカロリーのことで、この代謝が高いほどエネルギーを多く消費しやすい体になります。特に加齢とともに筋力が衰えると、基礎代謝が低下し太りやすい体質へと変わってしまうため、定期的にトレーニングを行うことが大切です。
また、腹部や背中といった体幹部分を強化することで、全身のバランスが整い、日常生活やスポーツでも消費カロリーが増えやすくなります。スクワットや腕立て伏せなどの自重エクササイズを組み合わせると、さらに効果的にダイエットできるでしょう。
腰痛を予防できる
体幹の筋肉は「身体のコルセット」とも呼ばれ、脊柱と骨盤を安定させる役割を持っています。体幹トレーニングを行うと、腹部や背中、腰回りの筋力が強化され、腰への負担を軽減できる効果が期待されます。特に、腰回りのインナーマッスルを鍛えると、体全体のバランスが改善し、腰痛予防だけでなく、身体の動きのスムーズさも向上します。
このため、体幹トレーニングは腰痛のリハビリとしても用いられ、医療機関などで実施されることがあります。年齢とともに体幹が弱くなり、腰痛が発症しやすくなるため、不調が現れる前に「予防」としてトレーニングを取り入れることをおすすめします。
初心者にもおすすめの体幹トレーニング方法5選
初心者にもおすすめの体幹トレーニングは次の5つです。
- プランク
- サイドプランク
- プランクレッグレイズ
- クランチ
- ヒップリフト
それぞれのトレーニング方法について解説します。
プランク
プランクは、頭から足までを地面と平行に保つ体幹トレーニングです。腹直筋や腹横筋など、お腹周りの筋肉をメインに鍛えられるため、体幹トレーニングの代表ともいえるメニューです。
やり方は次の通りです。
- 床にうつ伏せになる
- 肩の真下に肘を置く
- 肘と足のつま先で体を上げる
- その状態を30秒キープ
- 30秒インターバル
- 4~5を3回繰り返す
ポイントは「目線を上げる」「腰を曲げない」ことです。目線を上げることで腰が反りにくくなり、お腹に効きやすくなります。ただし、目線を上げすぎると肩周りの筋肉が緊張して腰が反りやすくなるため、お腹への負荷が弱まる可能性もあります。正しい姿勢を保つことを心がけましょう。
サイドプランク
サイドプランクは、腹斜筋を鍛えるトレーニングです。ウエストを引き締め、くびれを作りたい方にも効果的なメニューです。
やり方は次の通りです。
- 横向きに寝る
- 肘を肩の下に置く
- つま先から腰が一直線になるよう体を上げる(片方の腕と足で体を支えている状態)
- 体勢を30秒キープ
- 反対側も同様に1~4を行う
ポイントは、体を肩より前方に出さないことです。肩に過度の負荷がかかり、効果が薄れるおそれがあるため、肩と肘の位置がまっすぐになるよう意識しましょう。
サイドプランクに慣れてきたら、強度を上げるために、床についていないほうの足を上げ下げするのもおすすめです。これにより、腹斜筋により負荷をかけられ、効果の高いトレーニングが行えます。
プランクレッグレイズ
プランクレッグレイズは、お尻と太ももの裏、お腹周りを鍛えるトレーニングです。片足を上げることで、通常のプランクよりもさらに負荷が強くなります。
やり方は次の通りです。
- プランクの姿勢をとる
- 右足を上げる
- 2を10回繰り返す
- 反対の足も同様に行う
プランクレッグレイズは体への負担が強いため、体幹トレーニングに慣れてきた頃に実施するのがおすすめです。腰に痛みを感じた場合は、無理せず通常のプランクから始めましょう。
クランチ
クランチは「腹筋」とも呼ばれる、腹直筋を鍛えるトレーニングです。体幹を鍛えるだけでなく、腹部の引き締め効果も高いため、ダイエット効果も期待できます。
やり方は次の通りです。
- 仰向けになる
- 両手の平を頭の後ろに添える
- 息を吐きながら体を起こす
- 骨盤が床にギリギリつかない程度に体を倒す
- 3~4を15回繰り返す
ポイントは、おへそに視線を向けることです。これにより腹筋に意識が向きやすくなり、クランチの効果を高められます。腰に痛みを感じたらすぐに中止し、無理のない範囲で行うようにしましょう。
ヒップリフト
ヒップリフトはお尻の筋肉を鍛えるトレーニングです。特に腰痛予防に効果があり、ケガのリハビリにも使われることが多いメニューです。
やり方は次の通りです。
- 仰向けになる
- 足をついた状態で、膝を90度に立てる
- 両手は床につけた状態で、お尻の横に沿える
- 膝から腰が一直線になるようにお尻を上げる
- 15秒~30秒キープする
- お尻を下げる
ポイントは、お尻を上げる際に肛門を引き締めるイメージで行うことです。お尻の筋肉に負担がかかりやすくなり、効果的なトレーニングができます。ただし、腰を反ると腰痛の原因になるため、フォームには注意が必要です。
立ったままできる体幹トレーニング方法3選
立ったままできる体幹トレーニングは、スペースがなくても簡単に取り組めるため、場所を選ばずに実施できるのが魅力です。ここでは、初心者でも取り組みやすい体幹トレーニングを3つ紹介します。それぞれ、やり方と効果を解説します。
ドローイング
ドローイングは、腹式呼吸を意識しながら行うことで腹横筋や深層筋を鍛えるトレーニングです。体幹を引き締めるのに効果的で、立った状態で簡単に取り組めるため、初心者にもおすすめです。
やり方:
- まっすぐ立ち、背筋を伸ばす
- 足は腰幅程度に開く
- 腹式呼吸を意識して大きく息を吸う
- 息を吸いきったら、しっかり息を止める
- お腹をへこませるように、勢いよく息を吐く
- 息を吐ききった状態を5秒間キープする
ドローイングは、腹筋を意識して、しっかりと呼吸を行うことが重要です。体に余計な力が入らないように、リラックスした状態で行いましょう。
エアープランク
エアープランクは、壁を使った立位でのプランクトレーニングです。通常のプランクのような強度がないため、基本のプランクがきつい人でも無理なく取り組めます。肩甲骨周辺の僧帽筋にも効くため、肩周りをほぐす効果もあります。
やり方:
- 壁に向かって立ち、両肘を壁につける
- 頭から足まで一直線になるように姿勢を整える
- ドローイングを意識し、体幹を安定させる
- 右ひじを壁から離し、上体を右側に向ける
- 離した右ひじと壁についている左ひじが一直線になるように意識する
- 体を正面に戻し、反対側も同様に行う
エアープランクは、かかとが床から離れないように意識すると効果的です。上体を動かす際に、背中を曲げないように注意しましょう。
ランジニーアップ
ランジニーアップは、腹直筋や腸腰筋、大臀筋などに効果的な体幹トレーニングです。体幹を強化するだけでなく、バランス感覚や下半身の筋肉も鍛えられます。お尻を引き締めたい方にもおすすめです。
やり方:
- 背中をまっすぐに伸ばし、足を揃えて立つ
- 右足を一歩前に出し、両手を頭上に上げて手の平同士を合わせる
- 右膝を曲げ、右足にしっかり体重を乗せる
- 体を前傾させながら、左足を後ろへ上げる
- そのまま深く呼吸をしながら5秒間キープする
- 足を入れ替えて反対側も同様に行う
ランジニーアップを行うときは、膝を曲げたときに膝の向きが内側に入らないように注意しましょう。背中が曲がらないように、常に体幹を意識して行うことが大切です。
体幹トレーニングの効果を高めるための3つのポイント
体幹トレーニングの効果を高めるためのポイントは次の3つです。
- フォームを意識する
- 毎日行う
- 無理はしない
体幹トレーニングはがむしゃらに行っても大きな効果は得られません。ポイントを押さえた上で、適切に実施することが重要です。
フォームを意識する
体幹トレーニングでは、正しいフォームで行うことが大切です。フォームが崩れると、狙った部位に負荷がかからず、効果が減少します。例えば、プランクでお尻を上げすぎると、重心が前に移動しやすくなり、肩に余計な負担がかかってしまいます。
プランクは本来、お腹周りを鍛えるトレーニングです。そのため、フォームが悪ければ目的から外れてしまいます。体幹トレーニングを始める際は、まず正しいフォームを意識し、慣れてきたら徐々に強度を上げていくことを心がけましょう。
毎日行う
通常の筋トレは筋肉への負担が大きいため、同じ部位を鍛える際は2~3日間の休息をとることが推奨されています。しかし、体幹トレーニングは比較的筋肉の回復が早いため、毎日行っても問題ないとされています。
また、正しいフォームを習得するためにも、体幹トレーニングは毎日行うのがおすすめです。日々の積み重ねが効果を高める鍵となります。
無理はしない
体幹トレーニングは、通常の筋トレに比べて負荷が少ないため、運動初心者でも取り組みやすいですが、無理をせずに行うことが大切です。
フォームが安定していなかったり、筋力が不足していたりする場合、無理に体幹トレーニングを行うと腰が反ってしまい、腰痛の原因になりかねません。また、トレーニング時間が長いほど集中力や体力が低下し、フォームが崩れやすくなります。そのため、トレーニング時間は無理のない範囲で設定しましょう。
体が慣れるまでは短時間のトレーニングを取り入れるなど、正しいフォームを意識して無理のないペースで実施することが効果を高めるポイントです。
呼吸を止めない
体幹トレーニングを行う際は、呼吸を止めずに意識的に行うことが大切です。呼吸に合わせて体を動かすことで、筋肉の伸縮がスムーズに行われ、インナーマッスルも効率よく鍛えられます。
トレーニング中に息を止めると、体に余分な力が入りやすくなり、正しいフォームを維持するのが難しくなります。そのため、体幹トレーニング中は常に深呼吸を意識し、呼吸に合わせて動作を行うことで、トレーニング効果をより一層高められます。
体幹トレーニングを行うときの注意点
体幹トレーニングは、正しいやり方で行わないとデメリットが多くなることがあります。効果を最大限に引き出すためには、注意すべきポイントをしっかり理解しておくことが重要です。
ケガを引き起こす場合がある
体幹トレーニングは、正しいフォームで行わないとケガにつながる可能性があります。特に、腰や肩に負担をかけるトレーニングでは、無理な姿勢や動きが原因で腰痛などのケガを引き起こすことがあります。
例えば、プランクのポジションでお尻が上がってしまうと、腰に過度な負担がかかり、痛めてしまうおそれがあります。そのため、トレーニングを始める際は、正しいやり方を身につけることが重要です。正しいフォームを維持することで、ケガのリスクを軽減し、安全にトレーニングを続けられます。
効果的に鍛えられない可能性がある
正しいフォームで行わないと、表層の筋肉ばかり使ってしまう場合があります。誤ったやり方で行うと体幹を効果的に鍛えることはできません。
また、体幹トレーニングの刺激だけでは筋力がつきにくいため、筋肉量の増大を目指す場合は、体幹トレーニングに加えて筋力トレーニングも行うと良いでしょう。全体的な筋力を向上させるとともに、体幹も効果的に強化することが可能です。正しいフォームと適切なトレーニングを組み合わせることで、体幹トレーニングの効果を最大限に引き出せるでしょう。
「体幹トレーニングは意味がない」は誤解!その実態は?
体幹トレーニングが「意味がない」とされる理由の一つは、効果を実感しづらいためです。体幹トレーニングは、クランチやシットアップなどの一般的なレジスタンストレーニングと比べると、筋肉の伸び縮みがあまり発生しない運動です。そのため、筋肥大や筋肉の成長の効果を感じにくいことがあります。
また、体幹トレーニングは体を固める種目が多く、動作の範囲も狭いことから、消費カロリーが少ないと感じることも「意味がない」といわれる原因となります。実際、体幹トレーニングだけでは見た目の変化を実感するのは難しいことがあります。
しかし、正しいフォームで継続することで、体幹トレーニングも他のトレーニング同様に腹部を効果的に鍛えられます。体幹を強化することで、全体的なバランスや姿勢の改善につながり、スポーツや日常生活においてのパフォーマンス向上にも寄与します。体幹トレーニングは確かに意味があるトレーニングであるといえるのです。
「体幹トレーニングで綺麗な姿勢と痩せやすい体を手に入れよう」
体幹とは、体の中心部分に位置する筋肉群のことであり、鍛えると姿勢改善やダイエットなどに役立ちます。体幹トレーニングには「フォームを意識する」「毎日行う」「無理はしない」という3つのポイントが重要です。ポイントをしっかりと意識することで、体幹トレーニングの効果が高まり、体を引き締めやすくなるでしょう。
さらに、理想の体型に早く近づきたい方は、パーソナルジムに通うこともおすすめです。24/7ワークアウトでは、トレーナーがマンツーマンで指導を行うため、一人でトレーニングをするよりも短期間で効果的に体を鍛えられます。「体を引き締めたい」と考えている方は、ぜひ24/7ワークアウトの無料カウンセリングにお越しください。あなたの理想の体型に向けたトレーニングをサポートいたします。